山本有二の発言 (本会議)
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○国務大臣(山本有二君) 儀間議員の御質問にお答え申し上げます。
全農改革についてのお尋ねがありました。
農業の成長産業化に向けて生産資材価格を引き下げていくためには、全農の生産資材の買い方の見直しが極めて重要だと考えております。このような考え方は、昨年十一月の農業競争力強化プログラムに盛り込まれ、また、全農はこれを受けて、本年三月に年次計画を公表いただきました。農林水産省としましては、全農が本計画をベースに、競争入札などにより農業者にとって有利な生産資材メーカーから購入するスキーム等を早期に明確化し、これを実践することによりまして、農業者が成果を実感できるようにしていただく必要があると考えております。
農協は、農業者によって自主的に設立された民間組織でございます。その改革は、法律をもって強制するのではなく、自己改革が基本と考えております。このため、農林水産省としましては、全農の自己改革を適切にフォローアップしていくこととしたところでございます。
次に、全農改革が法案へ盛り込まれる可能性があるのかについてのお尋ねがありました。
本法案におきましては、国が講じる施策について、おおむね五年ごとに調査と必要な措置の検討を行うこととしております。これは、資材や流通の実態に即して国がPDCAサイクルを回していくための規定でございまして、個々の事業者の行為を検討の対象としてはおりません。全農改革は、全農が民間団体として自主的に取り組むものであり、本法の国の施策としてこれを強制することはありません。
次に、農協への独占禁止法の適用についてのお尋ねがありました。
農協は、小規模の事業者による組織である等の実態から、他の協同組合と同様に、組合による共同販売や共同購入といった行為について独占禁止法の適用除外とされております。これは、単独では大企業に対抗できない中小企業者は、協同組合を組織することにより有効な競争単位となり得るとして、農協を含めた協同組織につきましては独占禁止法の適用除外が認められているものと認識しております。
なお、公正取引委員会は、平成二十三年に、農業者は依然として大企業に伍して競争又は大企業と対等に取引を行うことのできる状況にはないこと、農業者や単位組合は農畜産物販売及び生産資材購入について自らの判断で取引先を選択できること、適用除外制度があるために規制できない農協等の問題行為は特段認められなかったことなどから、農協等の適用除外制度を直ちに廃止する必要はないとの結論に至ったと承知しております。
次に、独占禁止法の執行についてのお尋ねがございました。
全農が組合員や会員に対して肥料、農薬の購入を強制するなどの不公正な取引方法を用いるようなことはあってはならないと考えております。
農林水産省としましては、これまでも、平成二十七年の農協法改正におきまして、農協が組合員に事業利用を強制してはならないことを明記したほか、農協系統における独占禁止法遵守の徹底を図るため、公正取引委員会と連携して全国各地で説明会を開催してきたところでございます。引き続き、農協等の行う事業活動について、独占禁止法に抵触する疑いが生じた場合には、公正取引委員会とも連携して厳正に対処してまいりたいと考えております。
次に、各農業資材における事業の再編と参入の進め方についてのお尋ねがありました。
本法案は、農業資材価格の引下げなど、農業者の努力では解決できない構造的な問題に対処するものであり、各資材の業界ごとに課題は異なると考えております。
具体的には、肥料や飼料につきましてはメーカーや銘柄が多い、農薬につきましては製剤メーカーが多いなど、生産性が低い構造となっておりますことから、メーカーの自主的な判断に基づく事業再編に向けた取組等を支援することにより生産性の向上を図ることとしております。また、農業機械につきましては、メーカーの上位四社のシェアが八割を超え、各社のシェアに大きな変動がないなど、寡占状態になる競争性の欠如が課題であることから、新規参入を支援することにより適正な競争環境を整えることとしております。これらの取組を通じて、農業資材価格を引き下げ、農業者の所得向上を図ってまいります。
次に、本法案と卸売市場に係る規制改革との関係についてのお尋ねがありました。
農産物の流通につきましては、生産者の所得の向上、多様化する実需者、消費者のニーズへの対応といった観点から、改革が必要と考えております。このため、農産物流通につきまして、国として規制の見直しを始めとする事業者の事業環境の整備を行うとともに、事業者の自主的な事業再編等を促すことにより、その合理化を実現するために本法案を提出しているところでございます。
また、本法案における農産物流通に係る規制の見直し規定を踏まえ、市場関係者の意見も丁寧に聞きながら、今後、合理的な理由がなくなっている規制を慎重に見極めて廃止するなど、卸売市場法の抜本的な見直しを行ってまいります。
以上でございます。(拍手)