金田勝年の発言 (本会議)

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○国務大臣(金田勝年君) 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明をいたします。
 三年後に東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を控える中、世界各地で重大なテロ事犯が続発し、我が国もテロの標的として名指しをされ、邦人にも多数の被害者を出すテロ事件が発生をいたしております。また、こうしたテロを敢行する犯罪組織は、テロを通じ、組織の威力を誇示して賛同者等を集めるとともに、薬物犯罪や人身に関する搾取犯罪を始めとする様々な組織犯罪によって資金を獲得し、組織の維持拡大を図っている状況にあります。さらに、国内においても、暴力団等が関与する対立抗争事犯や市民を標的とする殺傷事犯、高齢者等に対する特殊詐欺事犯等の組織犯罪も後を絶たず、国民の平穏な生活を脅かす状況にあります。
 こうした中、テロを含む組織犯罪を未然に防止をし、これと戦うための国際協力を可能とする国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約は、平成十五年五月に国会においてその締結につき承認をされ、既に百八十七の国・地域が締結済みでありますが、我が国はこの条約を締結するための国内法が未整備のため、いまだこれを締結をしておりません。
 そこで、この法律案は、近年における犯罪の国際化及び組織化の状況に鑑み、並びにこの条約の締結に伴い、必要となる罰則の新設等所要の法整備を行おうとするものであります。
 この法律案の要点を申し上げます。
 第一は、死刑又は無期若しくは長期四年以上の懲役若しくは禁錮の刑が定められている一定の罪に当たる行為で、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団の団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるもの、又はテロリズム集団その他の組織的犯罪集団の不正権益の獲得等の目的で行われるものの遂行を二人以上で計画する行為であって、その計画に基づき当該犯罪を実行するための準備行為が行われたものを処罰する規定を新設するものであります。
 第二は、死刑又は無期若しくは長期四年以上の懲役若しくは禁錮の刑が定められている罪等に係る刑事事件に関し、虚偽の証言、証拠の隠滅、偽変造等をすることの報酬として利益を供与する行為を処罰する規定を新設するものであります。
 このほか、いわゆる前提犯罪の拡大など犯罪収益規制に関する規定、一定の犯罪に係る国外犯処罰規定等、所要の規定の整備を行うこととしております。
 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、衆議院におきまして一部修正が行われております。
 第一に、テロ等準備罪の対象犯罪のうち告訴がなければ公訴を提起することができないもの、いわゆる親告罪に係るテロ等準備罪について、告訴がなければ公訴を提起することができない旨を明記することとしております。
 第二に、テロ等準備罪に係る事件についての被疑者の取調べその他の捜査を行うに当たって、その適正の確保に十分に配慮しなければならない旨の規定を追加することとしております。
 第三に、附則の検討条項として次の二つの事項について定めることとしております。
 一、政府は、刑事訴訟法等一部改正法附則第九条第一項の規定により取調べの録音・録画等に関する制度の在り方について検討を行うに当たっては、新組織的犯罪処罰法第六条の二第一項及び第二項の規定の適用状況並びにテロ等準備罪に係る事件の捜査及び公判の状況等を踏まえ、特に、当該罪に係る事件における証拠の収集の方法として被疑者の取調べが重要な意義を有するとの指摘があることにも留意をして、可及的速やかに、当該罪に係る事件に関する当該制度の在り方について検討を加えるものとする。
 二、政府は、テロ等準備罪に係る事件の捜査に全地球測位システムに係る端末を車両に取り付けて位置情報を検索し把握する方法を用いることが、事案の真相を明らかにするための証拠の収集に資するものである一方、最高裁判所判決において、当該方法を用いた捜査が、刑事訴訟法上、特別の根拠規定がある場合でなければ許容されない強制の処分に当たり、当該方法を用いた捜査が今後も広く用いられ得る有力な捜査方法であるとすれば、これを行うに当たっては立法措置が講ぜられることが望ましい旨が指摘されていることを踏まえ、この法律の施行後速やかに、当該方法を用いた捜査を行うための制度の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
 以上が、この法律案の趣旨であります。(拍手)
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発言情報

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発言者: 金田勝年

speaker_id: 29756

日付: 2017-05-29

院: 参議院

会議名: 本会議