金田勝年の発言 (本会議)

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○国務大臣(金田勝年君) 古川俊治議員にお答えを申し上げます。
 まず、環境保護や人権保護を建前としているものの、実態は組織的犯罪集団と認められる団体の構成員にテロ等準備罪が成立し得るかとのお尋ねがありました。
 組織的犯罪集団とは、組織的犯罪処罰法上の団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が一定の重大な犯罪等を実行することにあるものをいいます。ある団体について、結合関係の基礎としての共同の目的が何であるかについては、個別具体的な事案における事実認定の問題でありますが、当該団体が標榜している目的や構成員らの主張する目的のみによって判断するのではなく、継続的な結合体全体の活動実態等から見て、客観的に何が構成員の結合関係の基礎になっているかについて、社会通念に従って認定されるべきものと考えられます。
 したがって、対外的には環境保護や人権保護を標榜していたとしても、それが言わば隠れみのであって、実態において、構成員の結合関係の基礎としての共同の目的が一定の重大な犯罪等を実行することにある団体と認められるような場合には組織的犯罪集団と認められ、その構成員はテロ等準備罪で処罰され得ることになります。
 我々は、テロ等準備罪との関係においては、一般の方々とは、組織的犯罪集団と関わりがない方々という意味で用いておりまして、対外的には環境保護や人権保護を標榜しているものの、実態は組織的犯罪集団と認められる団体の構成員は一般の方々とは言えないことは当然であると考えております。
 次に、テロ等準備罪の新設により監視社会になるとの懸念についてのお尋ねがありました。
 今回の法整備は、刑事手続法ではありません。刑事実体法の改正であります。テロ等準備罪の新設に伴い、新たな捜査手法を導入するものではありません。また、テロ等準備罪は通信傍受の対象犯罪ではなく、テロ等準備罪をその対象犯罪に追加する法改正を行うことは予定をしておりません。したがって、テロ等準備罪の捜査についても、現在行われている他の犯罪と同様の方法で、刑事訴訟法の規定に従い、犯罪の具体的な嫌疑がある場合に開始され、適正に行われるものと考えております。
 加えて、テロ等準備罪の対象となる団体は、重大な犯罪を行うことを目的とするテロリズム集団その他の組織的犯罪集団に限定しており、一般の方々がテロ等準備罪による処罰の対象となることはありません。
 したがって、テロ等準備罪の新設により、捜査機関が常時国民の動静を監視するといったような監視社会とはなりようがなく、恣意的に一般市民が監視されるなどといったことがあり得ないことは御指摘のとおりであります。
 最後に、テロリズム対策のための体制整備等についてお尋ねがありました。
 テロが世界各地で発生し、日本人も犠牲となる中、我が国は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を三年後に控えており、テロ対策は喫緊の課題であると認識をしております。
 もとより、テロ対策は、今回の法整備を行って国際組織犯罪防止条約を締結することにとどまるものではなく、テロリズムの抑止に向けて様々な対策を行うことが重要であると考えております。
 現在、政府においては、官邸直轄の国際テロ情報収集ユニットを設置し、国際社会と緊密に連携をして情報収集、分析を強化するとともに、水際対策の徹底、重要施設やソフトターゲット等に対する警戒警備の強化、サイバーセキュリティー対策の強化といった総合的なテロ対策を強力に推進しているものと承知をしております。
 法務省としても、引き続き、関係省庁等と連携をして、テロ対策に取り組んでまいります。(拍手)
   〔国務大臣岸田文雄君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 金田勝年

speaker_id: 29756

日付: 2017-05-29

院: 参議院

会議名: 本会議