世耕弘成の発言 (経済産業委員会)
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○国務大臣(世耕弘成君) 第百九十五回国会における経済産業委員会の御審議に先立ち、経済産業行政を取り巻く諸課題及び取組につきまして、経済産業大臣、産業競争力担当大臣、ロシア経済分野協力担当大臣、原子力経済被害担当大臣、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)として申し述べます。
初めに、九州北部豪雨や台風二十一号などで被害に遭われた方に心からお見舞い申し上げます。国と地域が一体となり、被災された中小企業・小規模事業者への支援に取り組んでまいります。
安倍内閣の発足以降、名目GDPは五十三兆円増加、正社員の有効求人倍率も一倍を超えるなど、力強い経済成長が実現しています。この成長軌道を確固たるものとするためには、生産性革命と人づくり革命を力強く推し進めることが必要です。経済産業省として施策を総動員してまいります。
コネクテッドインダストリーズの実現に向け、人、金、データの三方向から具体的施策を進めます。教育現場におけるテクノロジーの活用、いわゆるエドテックやリカレント教育を推進するなど、第四次産業革命を支える人材を育成します。ユニコーンベンチャーの創出や大胆な事業再編を促す制度づくりを進めます。さらに、企業の自前主義を打破し、企業間での協調領域におけるデータ共有の仕組みづくりを進めます。
一方で、サイバーセキュリティー対策の強化が不可欠です。サイバー攻撃に関する情報共有の体制強化を図るとともに、ITセキュリティー人材の育成を進めます。
神戸製鋼所や日産自動車などによる不適切な事案が問題となっています。日本の高品質な製品は世界からも強い支持、評価を受けています。今回の特異な事案が発生した企業に対しては、徹底した原因究明と再発防止を求めてまいります。
通商政策については、自由で公正な共通ルール作りに取り組んでまいります。TPP11は、日本がリーダーシップを発揮し、大筋合意が実現しました。今後、早期署名と発効を目指します。本年七月に大枠合意に至った日EU・EPAや、質の高いRCEPの実現など、高い水準の経済連携協定の実現に力を尽くしてまいります。あわせて、中堅・中小企業等の海外展開の支援に取り組みます。
また、先日の日米首脳会談において確認された第三国の不公正な貿易慣行に対する通商法のエンフォースメントや、エネルギー、インフラなどの分野における日米協力について、日米経済対話の下で引き続き取り組んでまいります。
ロシアとの経済協力も着実に進めます。八項目の協力プランの下で百件の民間プロジェクトが動き出し、そのうち約四割で具体的なアクションが始まっています。引き続き、経済分野における協力関係の強化に向け取り組んでまいります。
本年四月に、二〇二五年国際博覧会の開催国として立候補しました。オールジャパンの体制で誘致活動に取り組んでまいります。
中小企業・小規模事業者の経営者の高齢化と人材不足が深刻化する中、経営者の世代交代を進めるため、事業承継への支援策を抜本強化します。また、個々の企業の飛躍的な生産性向上を図るため、ロボットやITツールの導入を進めます。
下請企業の取引条件改善については、自主行動計画を策定した各団体のフォローアップ調査結果を年内に取りまとめ、しっかり検証してまいります。
商工中金は、今回の不正事案を踏まえ、解体的出直しをすることが必要不可欠です。有識者による検討会において、商工中金の在り方に関して幅広く議論いただきます。
福島の復興と安全かつ着実な廃炉・汚染水対策は、経済産業省の最重要課題です。東京電力の経営改革を進めつつ、本年九月に改訂した中長期ロードマップに基づき、着実に取り組んでまいります。
帰還困難区域を除き、ほぼ全ての避難指示が解除されており、住民帰還や生活再建に向けて、福島イノベーション・コースト構想の推進、福島相双復興官民合同チームを通じた事業、なりわいの再建等に全力を尽くしてまいります。
責任あるエネルギー政策を推進していきます。エネルギー基本計画の見直しと長期的なエネルギーの将来像の議論について、本年度内を目途に一定の成果を出していきます。
さらに、徹底した省エネ、再生可能エネルギーの拡大、水素社会の実現に向けた取組を進めます。また、イノベーションの促進により、経済成長と世界全体での温室効果ガスの排出削減の両立を目指してまいります。
原子力発電については、原子力規制委員会によって世界最高水準の新規制基準に適合すると認められたものについて、地元の理解を得ながら再稼働を進めてまいります。また、本年七月に公表した科学的特性マップに基づき、最終処分の実現に向けた取組を着実に進めてまいります。
中東など重要な産油国への訪問やLNG関係国への働きかけなどを通じ、引き続き資源外交に精力的に取り組んでまいります。
以上申し述べましたとおり、経済産業行政は多くの課題に直面しております。国民各層の幅広い御意見をしっかりとお伺いしながら、経済産業大臣として全身全霊で職務に取り組んでまいります。
斎藤委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。