伊藤孝江の発言 (憲法審査会)

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○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。
 憲法審査会では初めて発言をさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
 今回のテーマは憲法の考え方です。憲法上、国会は唯一の立法機関であり、二院制が採用されております。参議院の選挙制度についての議論に関連して、参議院と衆議院の関係、参議院として重視すべき役割が何なのかを明確にすることが大切だと考えますので、その点について意見を申し上げます。
 まず、二院制の是非については、三権分立の中で、抑制と均衡を果たし、他の議院の審議を補完、再考を促す点から、二院制を維持すべきであると考えます。
 二院制を前提として、参議院が特に独自性を発揮すべき分野として、一つ、長期的、基本的な政策課題を重点的に取り上げるべきだとする考え方、二つ、行政へのチェックを行う議院として決算審査を重点的に行うべきだとする考え方、三つ、決算と並んで行政監視を更に充実させることで監視の院として権威を高めるべきだとする考え方などがあるのではないかと思います。
 中でも、衆議院が内閣総理大臣の指名について優越的な地位にあることから、言わば政権を創出する機能を持っている点を踏まえ、相対的に、参議院が政府、行政に関するチェック機能を担う必要があると考えます。すなわち、さきの考え方のうち、特に参議院の行政監視機能を充実させるべきです。今年二月に設置された参議院改革協議会でも、行政監察機能の強化、行政監視委員会の機能強化について協議が行われているものと承知をしております。
 なお、決算審査について、決算審査の目的は予算審査へのフィードバックにあります。そもそも、決算審議と予算審議は一連の議論をしなければなりませんので、参議院が決算審査、衆議院が予算審査などと簡単に切り分けることは適切ではありません。それよりも、六年の任期を生かした長期的課題、例えば社会保障問題、子供の貧困問題、人口減少問題などの課題に軸足を置いた決算審査、予算審査をなすべきではないかと考えます。
 最後に、二院制を堅持すること及び両院共に全国民の代表であることを重視すべきであると申し述べておきます。この考え方は、憲法制定時の経緯にも沿うものです。
 まず、総司令部が一院制を提示したのに対し、日本が二院制を提案し、それが採用されています。また、参議院の組織に関して、日本の案は、地域の別又は職能別により選挙せられたる議員及び内閣が両議院の議員より成る委員会の決議により任命する議員をもって組織するというものでしたが、これが明確に拒否をされ、両院とも全国民を代表する選挙された議員によって組織するものとされました。加えて、参議院を地方の府とする場合には、参議院の機能、そして憲法上及び法律上の権限に大幅な見直しが必要となる可能性が高くなります。
 二院制に関しては、かかる経緯なども踏まえた慎重な議論が望まれることを申し上げ、私の意見とさせていただきます。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 伊藤孝江

speaker_id: 2984

日付: 2017-12-06

院: 参議院

会議名: 憲法審査会