足立敏之の発言 (憲法審査会)
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○足立敏之君 自由民主党の足立敏之でございます。
私からは、緊急事態条項と参議院の合区解消について意見を申し上げたいと思います。
最近、激甚な自然災害が頻発しております。私は、国土交通省で、局長や技監という立場で水害・土砂災害対策あるいは大規模地震対策などを担当してまいりました。そのような経験から、首都直下地震や南海トラフ巨大地震など、超巨大災害が発生した場合の政府の対応の在り方について強く不安を感じております。
我が国の災害対応の基本的枠組みは、死者、行方不明者が約五千人に上る昭和三十四年の伊勢湾台風を契機に確立されました。災害対策基本法が制定されまして、災害緊急事態の布告、緊急災害対策本部の設置などの条項が定められました。その後、六千四百人を超える犠牲者の出ました阪神・淡路大震災や、約二万二千人の犠牲者の出ました東日本大震災などの大規模災害が発生しましたが、災害対策基本法に基づく災害緊急事態の布告は行われませんでした。
さて、内閣府の推計では、首都直下地震では最大約二万三千人の死者、行方不明者が予測され、東京都の被害は約一万三千人に上ります。また、南海トラフ巨大地震では、最大約三十二万三千人、東京都でも約千五百人の犠牲者が想定されております。
首都直下地震や南海トラフ巨大地震のような、災害対策基本法の制定以来経験したことのない超巨大災害が発生した場合に十分な対応ができるのか、不安があります。備えあれば憂いなし、我が国におきましても、海外で見られるような、あらかじめ憲法に緊急事態条項を規定しておくことが必要というふうに考えます。
もう一点、参議院の合区の解消について意見を申し上げます。
私は、国土交通省の四国地方整備局長としても勤務をした経験がございます。合区となりました徳島県と高知県の関係でいいますと、四国三郎と言われる大河川吉野川の上流部で、高知県ですけれども、ダムを建設すると、下流の徳島県では水量が変化するという影響があります。立場の異なる二県を一人で代表するというのはとても大変なことだというふうに考えます。
災害対応という観点で考えても、県ごとに防災上の課題が大きく異なることから、その課題を政策につなげるためにはそれぞれの県からの代表が必要というふうに考えます。特に高知県は、皆様も御承知のとおり、津波の高さが三十四・四メートルの黒潮町を始め、まさに南海トラフ巨大地震の最前線に位置しておりまして、その対策が急務であります。
私も、高知県に入るたびに、合区についての反対の声や合区解消を求める要望を党派を超えて伺っております。巨大地震に直面している高知県において、県を代表する参議院議員が必要であると私も強く感じております。参議院の合区の解消も急がねばならない重要な課題というふうに考えております。
以上です。