山口那津男の発言 (本会議)
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○山口那津男君 公明党の山口那津男です。
私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました安倍総理の所信表明演説について、総理並びに関係大臣に質問をさせていただきます。
第四次安倍内閣が発足をしました。さきの衆議院選挙において、自民、公明の連立政権による安定した政治基盤の下での確かな実行力、実現力を評価していただいたものと確信しております。
引き続きの政権運営に当たり、謙虚に、決しておごることなく、日々真摯に国民との対話に努めながら、更に政策を磨き、待ったなしである内外の諸課題の解決に全力を挙げてまいる決意であります。
人づくり革命について伺います。
先進国の中でも群を抜いて高齢化が進む我が国が、更に寿命を延ばし、約半数の人が百歳まで生きる可能性がある時代が来る、目指すべきは自分らしく元気に生き生きと過ごしながら年を重ねる社会の実現であり、そのために将来世代に対し何を残していけるのか、私は今を生きる我々の世代の責任を強く感じています。
人生百年時代への挑戦、それは本格的な少子高齢化、人口減少社会への挑戦です。総理は国難と称されましたが、社会保障や教育、雇用など現在の社会システムの大転換、若者から高齢者まで誰もが安心できる全世代型の社会保障へのシフトチェンジは避けては通れません。
その重要な鍵が人づくり革命です。これまでも政府・与党を挙げて人への投資に力を入れてきましたが、更に前へ進め、年齢にも経済的事情にも左右されない、希望に応じて学び働ける社会の実現こそが、我が国が取るべき道であると考えます。
全ての人が輝く社会の実現に向けて、特に、制度と制度のはざまに陥り社会的に孤立している方、様々な理由でスタートラインにすら立てない方に対して最も温かな手を差し伸べるべきと、強く申し上げておきたいと思います。
人づくり革命の意義について、総理の答弁を求めます。
総理は、少子高齢化という最大の壁に立ち向かい、生産性革命と人づくり革命を断行するため、新しい経済政策パッケージを十二月上旬に取りまとめるとし、あわせて、人づくり革命を力強く進めていくため、消費税率一〇%への引上げに伴う増収分などを活用した二兆円規模の政策を取りまとめるとしています。
消費税の増収分の子育てや教育などへの活用は、消費税の使途として分類されている四経費の中の少子化対策を拡充するものとして、社会保障と税の一体改革の趣旨に沿うものであると考えます。一方、消費税の使い道の見直しによって、財政健全化の旗をおろそかにしてはなりません。当初の目標の二〇二〇年プライマリーバランス黒字化達成は困難とのことですが、できる限り早く健全化への道筋を示すべきです。
社会保障と税の一体改革の意義と財政健全化について、総理の答弁を求めます。
全ての子供たちの笑顔が輝く社会へ、公明党は衆議院選挙において、経済的な事情に関係なく、希望すれば誰もが必要な教育を受けられる社会の構築に向け、人への投資が未来を開くとの考え方の下、幼児教育から大学までの大胆な教育費の無償化を主張してきました。
これまでにも、一体改革で消費税の使い道に子育て支援が追加され、子ども・子育て支援新制度がスタートし、保育所や幼稚園などの幼児教育の無償化も、お子さんの多い世帯や所得の少ない世帯などについて段階的に進めてきました。
しかし、待機児童については、政権発足以降、解消に向けて約五十三万人分の保育の受皿を確保してきましたが、女性の社会進出が進む中、なかなか実現には至っていません。政府は、子育て安心プランを更に前倒しして実施し、企業主導型保育など多様な保育の受皿を早急に確保するとともに、それを支える人材の確保や質の向上にも取り組むべきです。あわせて、放課後児童クラブの新たな整備などを盛り込んだ放課後子ども総合プランの前倒しも進めるべきと考えます。
総理も所信表明演説で述べられたように、今こそ、五歳児までの全ての幼児を対象に、質を確保しつつ、待機児童解消の取組と併せ、幼児教育無償化を一気に進めてまいりましょう。総理の答弁を求めます。
長年、公明党が訴えてきた返還不要の給付型奨学金が今年度から先行実施されています。来年度からの本格実施に万全を期すとともに、さらに、生活の不安なく学べるよう給付型奨学金の対象者や給付額を拡充し、授業料減免、無利子奨学金も含め、経済的な負担軽減策を大きく進めるべきです。その際、多子世帯など幅広い対象にも配慮した制度設計を検討すべきです。
学び直しができる環境整備も重要です。人工知能やITなど、技術革新が急速に進む時代、実社会のニーズは日々変化しています。誰でも希望に応じて学び直しができ必要なスキルを身に付けられるよう、職業訓練、リカレント教育など、必要な公的助成を含め大幅に拡充すべきです。あわせて、身に付けた新たなスキルを存分に活用できるよう、転職者の受入れや元気な高齢者の活躍など、転職、再就職の環境整備を進めるとともに、副業や起業への後押しも重要です。
奨学金の拡充、学び直しについて、総理の答弁を求めます。
政権交代以来、安倍内閣が最優先で取り組んできたのが経済再生です。金融政策、財政政策、成長戦略という三本の矢によってデフレからの脱却と持続的な経済成長を支える基盤をつくるとともに、地域に新たな人の流れをつくる地方創生を始め、子育て支援や社会保障を強化する新三本の矢による一億総活躍社会の実現、そして、これらを横断的に支える働き方改革など、我が国の構造的な課題である人口減少や少子高齢化への対応も積極的に進めてきました。
その結果、この五年間で名目GDPは五十兆円増加。足下の経済成長も七四半期連続でプラスが続き、政府などの調査でも、全ての地域で拡大、回復の傾向が続いています。雇用も大きく改善。昨年六月にはパートを含む有効求人倍率が全ての都道府県で一倍を超え、現在、全国ベースでは一・五二倍まで改善しました。さらに、今年六月には、全国ベースの正社員のみの有効求人倍率が統計開始以来初めて一倍を超えました。所得環境も、中小企業を含めて、二%程度の高い賃上げと最低賃金の大幅な引上げが四年連続で実現しています。
私は一貫して成長と分配の好循環を訴えてきましたが、好循環がようやく回り始めました。政府一体となって、より確かに、より深化させるよう強く求めたい。
何より重要なのは、家計所得を増やす更なる賃上げです。総理は経済界に三%の賃上げを要請しました。過去最大の営業利益が見込まれる中で、賃上げの余地は十分にあり、企業の一層の努力を期待したい。その上で、地方版政労使会議を活用することとともに、政府においては、企業業績の拡大を着実に賃上げや設備投資へとつなげる予算、税制上の取組が求められます。特に、中小企業の賃上げに向け、所得拡大促進税制の拡充などの支援強化を強く求めます。
確実な賃上げに向けた総理の決意を伺います。
総理は、二〇二〇年までの三年間を生産性革命集中投資期間として、大胆な税制、予算、規制改革などあらゆる施策を総動員するとしています。
残念ながら、これまでの成長戦略は、毎年改訂を繰り返すものの十分な成果に結び付いていないとの批判もあります。生産性革命は、総理の言葉どおり集中的に大胆に実行し、確実な成果を出していただきたい。
特に深刻なのは、中小・小規模事業者の人手不足、そして後継者問題です。
景気拡大に伴う労働需給の逼迫だけでなく、少子高齢化を見据えれば、まさしく構造問題であり、中長期にわたって企業の稼ぐ力を強くする生産性の向上が重要です。
具体的には、中小企業等経営強化法に基づく研究開発や設備投資への支援、IT、IoT、ロボット、AIなどの導入、活用の支援を大きく進めるべきです。ものづくり補助金は、中小・小規模事業者の経営力向上に欠かせない支援策であり、確実な継続、拡充を求めます。
また、下請取引の適正化に向け、業界団体による自主行動計画の策定と着実な実行とこれらのフォローアップの実施、長時間労働につながる商慣行の是正などに取り組むべきです。
建設や物流分野の生産性向上も急務の課題です。建設現場でICTを活用するi―Construction、トラック業界の荷待ち時間、荷役時間を削減する物流生産性革命などを加速すべきです。
生産性革命について、世耕経済産業大臣並びに石井国土交通大臣の答弁を求めます。
会社は黒字だが後継者がいないので廃業する、そうした企業が急増しています。中小・小規模事業者の経営者の高齢化が進み、今後十年の間に多くの経営者が引退が見込まれる中で、その約半数の百二十七万を超える事業者で後継者が未定という衝撃的な試算もあります。このまま放置すれば、単に一事業者の問題だけにとどまらず、日本全体の経済や雇用、さらには物づくりや技術の継承などにも深刻な影響を及ぼしかねない重大な事態と捉えるべきです。
こうした事態を打開するため、今こそ事業承継税制の抜本的な拡充を図るべきです。具体的には、株式の贈与税、相続税について、現行の要件である雇用維持条件の更なる緩和、対象株式総数制限の撤廃、納税猶予割合一〇〇%への引上げなど、大事業承継時代を乗り越える思い切った税制改正を講じるべきであると強く申し上げたい。
あわせて、早期、計画的な事業承継を促進するため、気付きの機会の提供と事業引継ぎ支援センターを通じたプッシュ型の支援などで、現在年間五百件程度にとどまっている事業承継を桁違いに増やせるよう、抜本的な対策を求めます。
事業承継問題に関する総理の決意を伺います。
現在、二〇二五年をめどに、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、地域の特性に応じた、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築に向けた取組が始まっています。
来年度は、六年に一度の診療報酬、介護報酬同時改定を迎えます。医療と介護の連携強化、医療機能の分化、連携を一層推進し、地域医療構想の実現や地域包括ケアシステムの構築を強力に推し進めるチャンスであり、診療報酬、介護報酬の両面から一体的な対応を図るべきです。
また、医療や介護現場でのICT活用に関心が高まっています。医療と介護の連携強化につながり、結果、従事者の負担軽減も可能となるものであり、強く推し進めるべきです。
介護人材の確保も重要な課題です。本年度から、技能や経験に応じて昇給する仕組みを構築し、月額平均一万円相当の処遇改善を行うなど、様々な取組を進めていますが、今なお他業種との賃金格差は歴然であり、一層の取組が欠かせません。
どんなにすばらしい制度や仕組みをつくり上げても、支えてくださる方がいなければサービスの提供はできません。二〇二五年に約三十八万人不足すると予想される介護人材の確保に万全を期すため、より一層の処遇改善を進めるべきです。とともに、業務負担の軽減や労働環境の改善なども促進すべきです。
地域包括ケアシステム及び介護人材の確保に向けた総理の見解を伺います。
二〇二五年には認知症高齢者が約七百万人に増加するとされる中、認知症対策の推進は最重要課題です。何よりも当事者の意思を大切にし、家族も含めて寄り添っていくとの姿勢に基づく政府一体での総合的な対策が求められます。
具体的に三点申し上げたい。
認知症の研究開発費が十分ではなく、万全な対策を検討し実行に移すためにも大きく拡充すべきです。また、認知症初期集中支援チームが二〇一八年度から全ての市町村で立ち上がりますが、医療・介護人材の確保など、万全な支援策を講じるべきです。さらには、若年性認知症など、これまで十分に取り組まれてこなかった課題にも踏み込むべきです。
以上、認知症対策について、総理の答弁を求めます。
防災・減災対策について伺います。
今年も大型台風が日本列島を襲いました。政府は、九州北部豪雨、台風二十一号などの大規模災害からの復旧、さらには昨年の熊本地震からの復興に向け、補正予算を含め適切に対応されるよう強く要請します。
近年、雨の降り方が局地化、集中化、激甚化しています。各地で水害や土砂災害を伴うような豪雨も頻発しており、災害に強い国づくりは喫緊の課題です。
公明党は、国民の命と生活を守ることが政治の最優先課題との認識に立ち、防災・減災ニューディールを提唱し推進してきました。単に災害が起きたときの復旧にとどまるのではなく、災害を教訓として、様々な大規模自然災害のリスクを踏まえた予防型の防災・減災対策を大きく前進させていくべきと考えます。
地域における防災対策も重要です。公明党は、大震災を教訓に、女性の視点が欠けている事例を指摘しながら、地方自治体における防災対策の改善に取り組んできました。女性は防災の主体的な担い手です。地域の防災力向上のため、第四次男女共同参画基本計画を踏まえ、各自治体の防災会議での女性の割合を着実に増やすなどの取組を進めるべきです。
以上、防災・減災対策について、石井国土交通大臣の答弁を求めます。
東日本大震災の発災から六年と八か月がたちました。被災地では、公共インフラや災害公営住宅の整備など、復興が着実に進む一方で、いまだ約八万人の方々が避難生活を強いられ、約四万人の方々が仮設住宅での生活を余儀なくされています。
公明党は、世界が刮目するような東北復興を目指し、被災者一人一人が人間の復興を成し遂げるまで、これからも全力を挙げる決意です。
復興の進展に伴い、被災者、被災地のニーズは多様化、複雑化しています。政府には、引き続き、被災者、被災地に寄り添った、よりきめ細かな支援を強く求めたい。
被災地における産業、なりわいの再生は着実に進んでいるものの、依然として根強いのが風評被害です。世界で最も厳しいとされる安全検査を実施している農作物だけでなく、東北の観光業も全国的に急増するインバウンドの効果を享受し切れていない厳しい現実があります。
政府の風評対策強化指針に基づいた対策を抜本的に強化し、特に正確な情報提供を通じて、国内外の誤解、偏見、思い込みの払拭に努めていただきたい。
公明党は、福島県浜通り地域の魅力ある復興を果たしていくため、福島イノベーション・コースト構想を力強く推進してきました。現在、この構想の軸となるロボット産業では、物流やインフラ点検、災害対応に活用されるロボットの一大拠点となる福島ロボットテストフィールドの整備が進められています。二〇二〇年には、ロボット国際大会のインフラ・災害対応分野の競技がこのフィールドで開催される予定です。
まち・ひと・しごと、これがそろわずして福島再生の実現はありません。その決定打となり、さらには日本経済全体の成長につなげるという夢と希望のプロジェクト、これが福島イノベーション・コースト構想です。今年五月には、改正福島復興再生特別措置法が成立し、同構想が法定化されました。福島再生の実現に向けて、今後も国が十分に関与し、責任を持って取り組むことを強く求めます。
風評対策、福島再生に向けた総理の決意を伺います。
外交問題について伺います。
アメリカのトランプ大統領がアジアを初歴訪し、最初に日本を訪問しました。日米両首脳がこれまで重ねてきた信頼関係の上に、北朝鮮情勢や経済分野などで率直に意見を交わし、強固な日米同盟のきずなを内外に示したことは大変有意義であったと思います。
今般の日米首脳会談の意義について、総理に伺います。
北朝鮮情勢は、我が国のみならず、東アジア、世界にとっての最大の懸念です。北朝鮮は、国際社会の強い非難と警告を完全に無視し、核実験や日本の上空を飛び越えた事案を含む多くの弾道ミサイル発射を試み、核・弾道ミサイル開発能力を急速に進展させています。繰り返される北朝鮮の暴挙に対し、政府のみならず、与野党の垣根を越え、立法府も共に断固たる姿勢で対処することが大切です。
また、この暴挙を止めるためには、国際社会が連携と連帯を深めることが不可欠です。国際社会が一致して、一連の安保理決議に基づく制裁の実効性を具体的に高めていくことが重要であり、今は北朝鮮に対して圧力を掛けるときです。その上で、核・弾道ミサイル開発を断念させ、対話による解決へとつなげていくべきです。
今般の日米首脳会談のみならず、総理のアジア訪問の中で、中国やロシアなどの首脳との会談を通じて改めてこうした方向性が確認されたことは大きな意義を持つものです。
また、トランプ大統領と拉致被害者御家族との面会が実現しました。政府として引き続き拉致問題解決に全力を挙げるよう強く要請します。
対北朝鮮政策について、総理の見解を伺います。
貧困や飢餓などの脅威から人々を守る人間の安全保障の理念に立脚した持続可能な開発目標、SDGsがスタートして間もなく三年を迎えます。SDGsは、さきのAPEC首脳宣言の中でも二〇三〇アジェンダに沿った取組の促進が合意されるなど、広く国際社会に浸透しつつあります。
本来SDGsは、政府はもちろん、企業、市民社会を含めた地球規模での行動を要請しています。しかし、残念ながら、企業などでは事業開発や企業の社会的責任の観点からの取組が増えつつあるものの、国民の認知度はまだ低いのが現状です。まずは、二〇一九年の首脳級のフォローアップ会合を目指し、日本が地球的な脅威から人々を守る取組を強くリードしていくべきではないでしょうか。
SDGsの取組について総理の見解を伺います。
本年七月、核兵器の開発や保有、使用を法的に禁止する核兵器禁止条約が採択されました。現在、発効に必要な批准国数五十か国以上が既に署名済みです。多くの方々の核廃絶に対する思いが条約として実を結んだことは大局的に一歩前進と評価します。加えて、核兵器禁止条約の採択に貢献してきたNGOの核兵器廃絶国際キャンペーン、ICANにノーベル平和賞が授与されたことについて国民の多くは率直に歓迎しています。核軍縮・不拡散に向けた機運が高まることは大変喜ばしいことです。
他方、条約採択の過程において、核兵器のない世界に向けた具体的なアプローチの違いから核兵器保有国が参加せず、非保有国との間で溝が深まり、分断が大きくなったとの指摘もあります。核兵器のない世界という共通する大きな目標に向けて、核兵器の非人道性への共感を基軸として、厳しい安全保障環境も踏まえつつ、日本が橋渡し役となり、今後は双方の信頼関係の再構築を図りながら、具体的かつ現実的なアプローチを積み重ねていくことが極めて重要と考えます。
今月二十七日には、核兵器の保有国と非保有国などの有識者が参加する賢人会議が被爆地である広島で開催されます。政府には、これらの会議を始め、核不拡散体制の維持強化や包括的核実験禁止条約の発効に向け、粘り強い取組を求めます。
核兵器のない世界に向けた総理の見解を伺います。
先般、APEC首脳会談、ASEAN首脳関連会議が開催されました。世界の成長センターであるアジア太平洋地域において、APEC、そして創立五十年を迎えるASEANが果たすべき役割は非常に重要です。
特に、APEC期間中のTPP閣僚会合にて、いわゆるTPP11について大筋合意がなされたことは、自由、公正でレベルの高い経済ルールを世界に広げていくという意思を示すものであります。アジア地域の繁栄における日本の役割は重大であり、今後も主導的な役割を発揮することに期待するものであります。
日中関係は、本年の日中国交正常化四十五周年及び来年の平和友好条約締結四十周年の節目を迎えます。そうした中、ベトナムで日中首脳会談が行われ、新たなスタートとして、今後、意思疎通を図っていくことが確認されました。今後、さらに、延期となっている日本での日中韓首脳会談の早期開催や両国首脳の相互訪問を通じて、関係改善の動きを更に進めていくことが重要です。
アジア太平洋地域における日本の役割及び日中関係について、総理の見解を伺います。
最後に、日ロ関係について伺います。
安倍総理は、APEC首脳会議の際、ロシアのプーチン大統領と二十回目の首脳会談に臨まれ、特に北朝鮮問題で安保理決議の完全履行などが確認されたことは極めて重要です。
一方で、北方領土問題を含む平和条約交渉の進展に向けては、北方四島における共同経済活動の成否に懸かっていますが、今後のプロジェクトの具体化に向けた現地調査を含め、粘り強い交渉を求めます。また、元島民の方々の航空機による墓参を始めとする自由な往来など、人道的な措置の継続、改善も進めるべきです。
私が本年九月にロシアに訪問した際にも、共同経済活動を通じた平和条約交渉や相互交流などについて、強い期待や関心が示されたところです。来年は、日本年、ロシア年。幅広い交流を通じて相互理解を深め、日ロ平和条約締結へとつなげていくことも必要です。
日ロ関係についての総理の見解を伺います。
いよいよ、二〇一九年のラグビーワールドカップ日本開催まで六百六十七日、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催まで九百七十五日、国際的なスポーツの祭典への機運は高まってきました。国と関係自治体、そして国民が力を合わせ、大成功を期していかなければなりません。
しかし、それらは決してゴールではありません。私たちは、更にその先の未来をも見据え、政治を前に進めていかなければならない。そのために、公明党は更に力を尽くしていくことをお誓いし、私の代表質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕