河戸光彦の発言 (予算委員会)
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○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、国会法第百五条の規定に基づき平成二十九年三月六日付けで参議院議長から会計検査及びその結果の報告の要請がありました「学校法人森友学園に対する国有地の売却等」につきまして、財務省及び国土交通省を対象に「大阪府豊中市の国有地の貸付及び売却の経緯について」、「貸付価格及び売却価格並びに価格算定手続の適正性について」、「当該国有地の貸付及び売却に関する行政文書の管理状況について」の各項目それぞれについて検査を行い、会計検査院法第三十条の三の規定に基づき二十九年十一月二十二日にその結果の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。
検査しましたところ、最初に、大阪府豊中市の国有地の貸付及び売却の経緯についてでございますが、財務省近畿財務局は、学校法人森友学園に対して、平成二十七年五月に本件土地を貸し付け後、二十八年六月に一億三千四百万円で売却しておりましたが、森友学園と有益費を一億三千百七十六万円と定めることに合意した近畿財務局と、有益費の支払のため支出負担行為決議及び支出決定決議を行った大阪航空局の間において、有益費の確認、支払といった処分等の手続における責任の所在等が明確でない事態が見受けられました。
これに対する会計検査院の所見といたしまして、契約、支払等に係る責任の所在等について明確にした上で、処分等の手続を実施することが必要であることを記述したところでございます。
次に、貸付価格及び売却価格並びに価格算定手続の適正性についてでございますが、本件土地の貸付契約に係る有益費の確認及び支払に当たり、本件土地の価値の増加額の算定に係る検討が十分でなかったなどしていて、国が森友学園へ返還する有益費の額が適切に算定されていない事態や、近畿財務局の依頼を受けて国土交通省大阪航空局が行った地下埋設物の撤去・処分費用の算定に当たり、深度、混入率等について、十分な根拠が確認できないものとなっているなどの事態、鑑定評価額と大きく異なる額を予定価格としていたのに、評価調書の作成を失念し、予定価格として用いられる評定価格を定めておらず、評価内容が明らかになっていなかった事態が見受けられました。
これに対する会計検査院の所見といたしまして、資産の価値の増加額の妥当性について十分な検討を行うなどして、国として負担すべき有益費の額を適切に算定できるよう取り組むこと、地下埋設物の撤去・処分費用を算定する場合には必要な調査検討を行うなどして、当該費用を適切に算定すること、予定価格の決定に当たり、評価内容を明らかにした評価調書を確実に作成するよう指導を徹底するなどして評価事務の適正性の確保に一層留意することが必要であるということを記述したところでございます。
最後に、当該国有地の貸付及び売却に関する行政文書の管理状況についてでございますが、本件土地に係る決裁文書等の行政文書では、売却に至る森友学園側との具体的なやり取りなどの内容や、有益費の確認、支払等に関する責任の所在、地下埋設物の撤去・処分費用における本件処分費の単価の詳細な内容等が確認できず、会計経理の妥当性について検証を十分に行えない状況となっていました。
これに対する会計検査院の所見といたしまして、国有地の売却等に関する会計経理の妥当性の検証が十分に行えるよう行政文書の管理について必要な措置を講ずることに留意するなどして、国有財産の管理及び処分を一層適切に行っていくことが必要であるということを記述したところでございます。
会計検査院としては、今後とも、国有地の管理及び処分について、多角的な観点から引き続き検査を実施することとしております。
これをもって、報告書の概要の説明を終わります。