根本匠の発言 (東日本大震災復興特別委員会)
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○根本(匠)委員 なるほど、そういう考え方で引き下げたんですね。
私があの時点でもちょっと疑問に思っていたのは、一つは、要因は二つしかない、五ミリシーベルトを一ミリシーベルトに引き下げた。そしてもう一つは、占有率という概念ですが、今おっしゃられるように、平成二十四年四月の時点で、国内の食品が一〇〇%放射性物質に汚染されているという仮定を置いた。これは、原発事故の発生国であることを踏まえてということなんですね。
私は、原発事故の発生国だったからということで日本国内の食品が全部汚染されているということを仮定した、これは本当に科学的、合理的であったのか、ここは論理が飛んでいるんじゃないかと思いますよ。あの二十四年四月の時点では、どこまで放射性物質が飛散したか、これはクリアにあのときわかっていた。一〇〇%、全国じゃありませんよ。クリアにわかっていた。だから、クリアにわかっていたから、私はそれを加味すべきではないかと思っていました。
そしてもう一つは、じゃ、例えば一人で一〇〇%汚染された食品を食べる人がいるのか。避難指示を受けた皆さん、みんないないんだから。そして、避難指示を受けたところでは農産物はつくっていませんよ。だから、たった一人であっても、一〇〇%放射性物質で汚染された食品を食べる人がいるのか。私は、ちょっとこれは現実的ではないと。
一方で、コーデックス委員会やEU、これは占有率を一〇%としている。チェルノブイリ事故のあったEUは一〇%ですよ、占有率は。そして基準値は、その結果、一ミリシーベルトと占有率は一〇パーだから、基準値はEUは千ベクレルになっている。
もう事故から七年経過しました。そして、いろいろな測定結果の蓄積が進んでいる。この現在においてもなお国内食品一〇〇%汚染されているという仮定を置いているのは、私は再度検証が必要ではないかと思います。私は、基準値を変えろと言っているつもりはありません。しかし、工夫は必要ではないか。少なくとも、考え方を丁寧に説明して、理解してもらう必要があると思います。
そして、あの五百ベクレルの暫定規制値を変えたときに、私も記憶にある、あのときには、あの時点で安全は確保されていたが、より一層食品の安全と安心を確保するためとして百ベクレルに引き下げた。福島県の農林水産業は大打撃を受けましたよ。なりわいが成り立たずに、農業をやめる、漁業をやめる方々がたくさん出てきた。
一方で、百ベクレルということはどういうことを意味するのか、これは正しく理解してもらった方がいいと思う。
百ベクレルの食品、汚染された食品、一キロ当たり百ベクレルのセシウム137を含んだ食品、これを三十年間毎日食べ続けても、約三十年間で累積被曝線量は年間十四ミリシーベルト。これは、人間ドックに入ってCTを一回から二回浴びたと同程度だと言われております。
そして、今、流通している米も野菜も、基準値を超えるものはありません。ただ、一つだけあるのは、山の山菜。山の山菜が食べられない。中山間地域の道の駅の特産、これは山の恵み、山の幸、山菜ですよ。これが売ることができない。山の山菜、福島県の調査によれば、基準値を超えるものは毎年どんどん減ってきている。二十九年度は一件しかありません。しかし、たまたま出る。ただ、出たとしても、二百ベクレル未満なんですよ。百ベクレルをちょっと超えるぐらいだから、これをどう考えるのか。
私は、消費者の安心と生産者のなりわい、そして中山間地域の生活、暮らし、このバランスをどう考えるかということだと思います。こういう問題意識で、私は、今までの、これまでの蓄積された知見に基づいて、やはり実態の検証が必要な時期に来ていると思います。
放射線審議会にお伺いしたい。
放射線審議会は、現在、空間線量と個人線量の関係、あるいは食品基準値について検証作業を進めていると聞いていますが、放射線審議会についての取組、しっかりした検証、そして得られた検証結果をしっかりと周知していくべきだと考えますが、放射線審議会の考え方をお伺いしたいと思います。