井上一徳の発言 (本会議)
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○井上一徳君 希望の党の井上一徳です。(拍手)
まず冒頭、質問に入る前に、ここまでの予算委員会審議について一言申し上げます。
森友学園の問題について、先週金曜日、数百ページにわたる文書が財務省理財局から国会に提出されました。遅きに失した対応に強く抗議します。
麻生財務大臣が提出に向けて努力すると答弁された資料の全ての提出、そして佐川国税庁長官の証人喚問を強く求め、全容の徹底解明を果たしてまいります。
また、昨日は、政府・与党が今国会の最重要テーマに掲げている働き方改革、裁量労働制について、総理から答弁の撤回とおわびがありました。
精査が必要なデータをもとに、裁量労働者が一般労働者よりも労働時間が短いかのように長きにわたって主張してきたことは、長時間労働の拡大を懸念する方や、過労死によってとうとい命を失った方と御遺族の気持ちを踏みにじるもので、断じて認められません。法案提出の前に、これまでの議論における政府の認識を徹底的に検証することを強く求めます。
それでは、希望の党・無所属クラブを代表しまして、ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案、地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。
私の地元である京都府北部には、綾部市、伊根町、京丹後市、福知山市、舞鶴市、宮津市、与謝野町の五市二町があります。どの地域も、自然の宝、文化の宝、人の宝に恵まれたすばらしいところです。私は、ふるさと京都北部の発展のため、全力を尽くしてまいります。
地域に豊かさが行き渡らない国を、豊かな国だと言えるでしょうか。安心して子育てもできず、老後も迎えられない国を、希望のある国だと言えるでしょうか。普通の豊かさを、全ての人が実感できること。当たり前に安心して、平和なあしたを迎えられること。それは地味なようで、この国が見失ったもの。そう、今必要なのは、新しい日本の開拓です。そのために一つ一つの課題を地道に実現していく。それが、私たち希望の党の向かう未来です。これは、我が党の玉木代表の言葉です。日本各地に豊かさを実らせる、その思いで本日の質問をさせていただきます。
安倍政権の看板政策である地方創生。地方に仕事をつくり、転出を抑え、地方の人口減少に歯どめをかける。出生率も上げていく。地方の視点から我が国の抱える課題を解決しようというすばらしい試みだとは思います。しかし、残念ながら道半ばと言わざるを得ません。
二〇一四年につくられた、まち・ひと・しごと創生総合戦略では、二〇二〇年時点で東京圏から地方への転出、転入を均衡させ、東京一極集中の流れをとめると宣言しております。
ところが、先日の総務省の発表では、東京圏の超過数は、転入超過が、前年比で千九百十一人増、十一万九千七百七十九人と、二十二年連続で転入超過となっています。その一方で、三大都市圏である名古屋圏と大阪圏はいずれも五年連続の転出超過となり、東京一極集中がより鮮明となってしまいました。
まち・ひと・しごと創生法の第一条、つまり地方創生の目的には、「東京圏への人口の過度の集中を是正」と書かれております。にもかかわらず、この法律が制定されて以来、東京圏への入超はふえ続けています。地方創生の最大の指標である東京圏への人口流入がとまらない、つまりは地方創生が行き詰まっているということではないでしょうか。
地方創生大臣に伺います。
なぜ東京圏への入超がとまらないのでしょうか。これまでの手法を続けていても成果は出ないのではないでしょうか。成果が出ない原因をどのように分析されておりますか。
また、総理の施政方針演説では、地方創生の新たな施策として、きらりと光る地方大学づくりを新たな交付金により応援すると述べられていました。これで具体的にどの程度、東京圏への入超を減らすことができるとお考えでしょうか。
そして、二〇二〇年時点で東京圏から地方への転出、転入を均衡させるという総合戦略の目標は、達成できる見込みはあるのでしょうか。
東京圏への入超がとまらないのは、法律に基づき、基本計画、総合戦略を国が定め、地方がそれに従えばお金を交付するというこれまでの手法、このような中央集権的な手法が失敗していることを意味しているのではないでしょうか。
新たな交付金はやめて、具体的な施策は地方に任せるべきです。国は、不足する予算を地方交付税等の一般財源で保障する。こうした分権的な手法をとるべきです。
我が党は、先週、補完性の原理、財政自主権を明記する、つまり地方分権や地方税、交付税などの一般財源の確保などを盛り込んだ憲法改正案を取りまとめました。まず国と地方のグランドデザインを描き、そこからスタートすべきだと考えております。
総務大臣に伺います。
地方所管の大臣として、これまでの地方創生の評価について伺います。
また、地方創生交付金ではなく、ひもつきではない一括交付金を復活させるべきと考えますが、いかがでしょうか。
地方の創意工夫に任せ、財源をしっかり保障するのが我が党の考えです。まち・ひと・しごと創生事業費などにより一般財源総額を確保しつつ、臨時財政対策債を抑制するなど、平成三十年度の地方財政計画は評価できる点もあります。地方税収が〇・四兆円増加し、その分、地方交付税及び臨時財政対策債が減額されています。地方税収が着実にふえ、臨時財政対策債の発行が行われなくなることは望ましい姿でもあります。しかし、今後もこうした姿を続けることができるのでしょうか。
総務大臣に伺います。
昨年七月に発表された二〇一六年度の決算では、地方税収は、前年度より〇・一兆円の減少となりました。しかし、今回の地方財政計画で地方税収が増加するとした要因は何なのでしょうか。また、こうした増収は今後とも続くと見込んでおられるのでしょうか。
平成三十年度十月から、たばこ税が引き上げられますが、来年度の増収に含まれているのでしょうか。平年度ベースでどの程度の増収効果があるのでしょうか。
骨太方針二〇一五において、地方の歳出水準については、交付団体を始め地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源の総額について、二〇一八年度までにおいて、二〇一五年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保するとされており、そのとおり予算措置が講じられてきました。二〇一九年度、つまり再来年度予算以降については、新たに方針を示す必要があります。
麻生財務大臣は、先日の財政演説で、二〇二〇年度プライマリーバランス黒字化目標の達成は困難となりますが、プライマリーバランスの黒字化を目指すという目標自体はしっかり堅持します、この目標達成に向け、ことしの経済財政運営と改革の基本方針、骨太において、具体的かつ実効性の高い計画を示すこととしますと述べられております。
麻生財務大臣に伺います。
平成三十年の骨太の方針において、一般財源総額の水準について具体的な方針を盛り込むつもりはあるのでしょうか。その際、一般財源総額の水準を維持するのか、削減するのか、現時点でのお考えをお聞かせください。
その際、地方財政計画に計上されている、まち・ひと・しごと創生事業費一兆円枠について、平成三十一年度以降も継続させるべきだとお考えでしょうか。
総務大臣に伺います。
財源とされる地方法人課税の偏在是正措置については、消費税引上げの延期に伴い、平成三十一年十月まで延期されていますが、再来年度分の財源は確保できるのでしょうか。
昨年来、財政制度審議会や経済財政諮問会議等において、直近十年間の地方の基金残高が一・六倍になっている点を捉え、これを取り崩し地方の財源とし、国の歳出を抑制しようとするかの議論が行われております。
まず、総務大臣に、基金の現状及び必要性について伺います。
株価が乱高下していますが、いつ景気が悪化し、地方税収が不足するかもしれません。また、公共施設等の老朽化対策なども必要です。こうした将来への備えとして基金が必要なのではないでしょうか。
基金残高の増加を理由として地方交付税の削減を今後とも行うことがないか、財務大臣に確認いたします。
地方のプライマリーバランスは黒字であり、国に比べてよいのだから、地方は国の財政再建に協力すべきとの議論も聞かれます。国のために地方財政を悪化させるというのは横暴な議論であり、地方創生に逆行するのではないでしょうか。もちろん、地方みずからが財源確保の努力をすべきことは言うまでもありません。
税源の偏在性の是正については、地方法人税の創設などが行われてきましたが、一層の取組が必要です。基金の増加についても、平成十八年度末から平成二十八年度末にかけて、基金残高七・九兆円増加のうち、二・七兆円分が不交付団体における増加でした。不交付団体への税源の偏在がこうした結果を生んでいるとも言えます。基金の削減ではなく、こうした偏在性の是正こそが必要です。
平成三十年度予算の不交付団体の水準超経費の増加額は、昨年度の三千六百億円を大きく下回って三百億円となっています。
総務大臣に伺います。
これは地方消費税の清算基準の見直しによるものでしょうか。偏在是正効果を含め、地方消費税の清算基準見直しについて、どのように評価しておられるのでしょうか。
次に、固定資産税の特例について伺います。
平成二十八年度に、中小企業等経営強化法に基づき、中小企業者が一定の要件の新品の機械を新たに取得した場合、固定資産税の課税標準額を二分の一とする特例措置が設けられました。これに対しては、地方から、償却資産に対する固定資産税は市町村の安定的な自主財源として定着している、景気対策の一環としての特別措置は国税など国の施策として対応すべきである、産業振興や地域活性化に取り組む市町村の自主財源を奪うことは地方分権に逆行するなどの反対意見が出されていました。
我々も、国主導のこうした特例は地方分権に逆行する制度であり、地方創生のため自治体がみずからの意思で行う場合のみ認められるべきだと考えます。
経済産業大臣に伺います。
これまでの制度の適用実績はどのくらいあるのでしょうか。中小企業の生産性上昇につながり、法人税などの増収につながったのでしょうか。今回、この特例措置を廃止し、新たな特例措置を設けるとのことですが、一定の効果があったとの評価なのでしょうか。
総務大臣に伺います。
新たな制度では、分権に逆行するとの反対意見にどのように応えているのでしょうか。新たな特例措置により生じた固定資産税の減収分については、地方交付税により補填されるのでしょうか。
幼児教育の無償化については、我々も賛成の方向で、党内の検討を行っております。この財源に関して、政令指定都市市長会、中核市市長会その他の三市長会から、国が進める幼児教育、保育の無償化については、地方自治体に財政負担を生じさせることなく、国の責任で着実に推進すること等の要望が提出されています。