桝屋敬悟の発言 (本会議)

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○桝屋敬悟君 公明党の桝屋敬悟でございます。
 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案について質問をいたします。(拍手)
 初めに、本法律案に入る前に、生活保護基準の見直しについて、改めて伺います。
 生活保護基準については、五年に一度の見直しの年に当たりますが、生活保護費が下げられるのではないかとの不安の声が聞こえてまいります。
 今回の見直しは、世帯における家族の人数、地域あるいは年齢によって、生活扶助の基準額が一般の低所得世帯の生活水準より高い場合、低い場合などばらつきがあったため、それを是正し、実態に合ったものにするものだと承知をいたしております。
 しかしながら、その実態ベースに合わせると一〇%以上の大幅な減額になるケースもあり、多大な影響を受ける方もいるため、公明党は、減額幅に上限を定め、段階的に実施することなどの緩和措置を強く要望し、あわせて、子供のいる世帯への十分な配慮も求めてきました。
 現に、ただいまの生活保護基準で生活をされておられる生活保護世帯の方々がいらっしゃるわけで、政府は今回の見直しをどのように行うのか、安倍総理の答弁を求めます。
 さて、平成二十五年に制定されました生活困窮者自立支援法により、公的扶助であります生活保護制度と、その周辺制度として生活困窮者の自立支援を図る生活困窮者自立支援制度が整備され、生活困窮者に対する重層的な支援体制が構築されました。
 私自身、厚生労働副大臣の任にありました平成十三年、国会における公明党の強い要請を受け、当時の坂口大臣のもと、厚労省内に低所得者の生活支援システムを検討するプロジェクトチームを立ち上げて、検討を開始した経緯がありまして、まさに生活困窮者自立支援制度は公明党の精神を体現する制度であると考えているところであります。
 この生活困窮者自立支援制度によりまして、施行後二年間で約四十五万人の相談を受け、約六万人が就労、増収を果たしており、生活困窮の深刻化を予防する効果が着実にあらわれてきております。
 一方で、地域の中で感じるのは、まだ適切な支援を受けることができていない生活困窮者が数多く存在するということであります。また、地域により取組に温度差があるのも事実であります。
 生活困窮者に対する包括的な支援体制を強化し、一層の自立の促進を図るためにも、本法律案は極めて重要であるとの立場から、以下、具体的な質問をいたします。
 初めに、生活困窮者の定義の問題であります。
 現行の法律では、生活困窮者とは、経済的な困窮に着目した規定になっているところであります。しかし、自立支援制度を利用した新規相談者のデータを検証すると、経済的困窮だけでなく、就職活動が困難、住まいが不安定、家族の問題、病気、メンタルヘルスといった多様な課題を抱え、更にそれらの問題が複雑に絡み合ったケースが数多く存在します。
 この制度で支援すべき人は、単なる経済的な困窮状態に置かれた人だけではないはずであります。このたびの改正で、生活困窮者の定義がどのように見直され、それによりどのような効果が期待できるのか、厚生労働大臣の答弁を求めます。
 本法案では、生活困窮者に対する包括的な支援体制の強化が盛り込まれています。現在、生活困窮者が就労に必要な基礎能力を身につける就労準備支援事業と、自力で家計管理ができるようにする家計相談支援事業は任意事業となっており、実施自治体は半数に至っておりません。こうした任意事業を積極的に行う意欲のある自治体に対して、さらなる支援が必要であり、必須事業となっている自立相談支援事業と一体的な実施を促進する方針と聞いております。
 そこで、加藤厚生労働大臣に伺います。
 今後、地域の実情に応じて両事業の実施を促すことになるかと思いますが、具体的にどのような対応をとることが一体的な実施に当たるのでしょうか。また、一体的実施をすることによりどのような効果があるのでしょうか。あわせて、国の支援策などをどのように考えているのか、大臣の見解を伺います。
 貧困の連鎖を防ぐための支援強化について伺います。
 近年、家庭の経済的事情による教育格差が拡大しつつあり、子供の貧困の問題も深刻であります。公明党は、経済的な事情に関係なく、希望すれば誰もが必要な教育を受けられる社会の構築を目指し、貧困の連鎖を断ち切るための取組を全力を挙げて進めてまいりました。
 かねてより公明党も粘り強く訴え続けてきた生活保護世帯の子供の大学進学に対する支援として、進学準備給付金が創設されたことは喜ばしいことであります。
 経済的な事情を抱えつつも大学進学を希望する子供たちが進学の道を選択するためには、ケースワーカーの後押しも必要であることに加え、支援策などの普及啓発も大切であります。
 生活保護世帯の子供の大学進学支援について、厚生労働大臣の見解を伺います。
 次に、生活困窮者の住まいの確保について伺います。
 このたびの改正案では、無料低額宿泊所の質を確保するための施策が柱の一つに掲げられています。劣悪な施設に生活保護受給者を住まわせ、生活保護費から利用料を徴収する、いわゆる貧困ビジネスの横行を封じる規制強化が求められています。
 一方で、こうした無料低額の宿泊所は、社会的に孤立している生活困窮者の受皿として役割を担っているのも事実であり、日常生活における支援を行いながら、地域で生活を送ることを可能としている宿泊所も存在しております。
 悪質な事業に対する規制の強化を図るとともに、支援サービスの質が担保された良質な生活支援事業に対する支援も重要であります。
 生活困窮者や高齢者など支援の必要な人が安心して地域で暮らせる体制の構築に向けて、本改正ではどのように変わるのか、加藤厚生労働大臣の答弁を求めます。
 今回の法改正の準備を行っている最中、一月三十一日でありましたが、札幌市において共同住宅の火災事故が起き、十一名の方が亡くなるという不幸な出来事がありました。
 私も直ちに現地に行ってまいりましたが、こうした高齢者や生活保護受給者の生活の場となっている共同住宅の火災事故は、これまでも、群馬県渋川市の事例を始めとして繰り返されてきたところであります。
 今回の事案においても、一番悩むことは、この施設が今回の法律事項である無料低額施設でもない、有料老人ホームでもないということであります。
 しかしながら、聞けば、事業所みずから自立支援事業所と称しており、支援スタッフがいて、食事の提供をしており、また、この事業所は、市内に二十七の物件、二百十五世帯の被保護者が利用している。
 加藤大臣、この状況をこれからも放置していていいのでしょうか。今回の法改正によっても何ら改善されないのではと危惧をするわけであります。
 こうした共同住宅の不幸な火災事故に対して、今後どのように対処されるのか、加藤大臣の御所見をお伺いいたします。
 生活困窮者自立支援制度は、世代や背景などが異なっていたとしても、生活に困窮しているという状態を捉えて、地域の中で全ての人を包括的に支援する制度であります。この理念は、地域共生社会を実現する観点からも極めて重要であると考えます。
 地域共生社会の実現に向けた改革工程において、二〇一八年度は、介護・障害報酬の改定や本生活困窮者自立支援制度の強化を行った後、二〇一九年度にはさらなる制度の見直しを行うこととされております。
 地域共生社会の実現に向けて、生活困窮者自立支援制度の果たす役割と今後の見通しについて、安倍総理の見解を伺います。
 我が国は、いよいよ本格的な少子高齢化、人口減少社会に突入しようとしております。あらゆる人がこの厳しい時代を生き抜くためには、人と人とのつながりが不可欠であり、そのかなめとなるのが生活困窮者自立支援制度であると感じております。
 私ども公明党は、改めて、地域で暮らす一人一人と対話をしながら、百万人訪問調査活動を実施しながら、全国でそうした取組を行いつつ、地域で暮らす一人一人が希望を持って活躍できる社会の実現を果たしてまいりたいと決意を申し上げ、私の代表質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

発言情報

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発言者: 桝屋敬悟

speaker_id: 20590

日付: 2018-03-30

院: 衆議院

会議名: 本会議