上川陽子の発言 (本会議)
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○国務大臣(上川陽子君) 國重徹議員にお答え申し上げます。
まず、成年年齢を引き下げる積極的意義や、民法改正によりいかなる社会を目指すのか等についてお尋ねがありました。
少子高齢化が急速に進む我が国においては、将来の国づくりの中心である若年者に早期に社会に参加してもらい、社会の構成員として重要な役割を果たしてもらうことが重要です。
国民投票法の投票権年齢や公職選挙法の選挙権年齢が十八歳と定められ、十八歳、十九歳の者が国政に参加することになったことに加えて、十八歳、十九歳の者について経済取引の面でいわば一人前の大人として扱うことは、若年者の積極的な社会参加につながるものであり、我が国の将来を活力あるものにすることに資すると考えております。
今回の改正は、このような社会を目指すものであり、こうした社会を築くためには、若年者が安心して経済取引を行うことができ、また、社会の中で自立することができるようにサポートすることが重要であると考えております。
政府としては、これまでも、成年年齢の引下げに向けた各種の環境整備のための施策に取り組んできましたが、今後も引き続き、環境整備の施策に取り組んでいきたいと考えております。
次に、成年年齢引下げに関する省庁横断的な検討会議についてお尋ねがありました。
民法が定める成年年齢を十八歳に引き下げる上では、消費者被害の拡大の防止などのための環境整備が必要です。
こうした環境整備に関しては、公明党の皆様からの御要望も踏まえ、今般、法務大臣を議長とする成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議を開催しました。これは、関係府省庁相互の密接な連携協力を確保し、総合的かつ効果的な取組を推進することを目的とするものであり、今後も継続的に開催することとしております。
この連絡会議においては、若年者の消費者教育、消費者保護、与信審査、若年者自立支援など、成年年齢引下げを見据え、対応が必要とされる課題をテーマとして取り上げます。これらの課題に関し、個別の施策ごとに工程表を作成した上で、その実施状況を連絡会議の構成員である関係府省庁が相互に共有し、施策の進捗状況を管理することを予定しております。
連絡会議には調整役として内閣官房も参加し、関係府省庁の連携体制を整えることにより、各省庁がそれぞれ独自に施策を実施する場合と比較して、関係府省庁が足並みをそろえて、必要な施策を効果的に実施していくことができると考えております。
最後に、少年法における保護処分の機能等についてお尋ねがありました。
少年法の保護処分は、少年の健全な育成を期し、性格の矯正等を目的とするものであり、その再非行防止と立ち直りに機能を果たしているものと認識しています。
少年法の少年の上限年齢を引き下げた場合、十八歳及び十九歳の者に対して改善更生に必要な処遇や働きかけを行うことができなくなるのではないか、その結果、若年者の再犯の危険性を増加させるのではないか等の懸念が指摘されています。
法制審議会においては、これらの点も踏まえつつ、少年の上限年齢のあり方及び若年者を含む犯罪者に対する刑事政策的措置のあり方について、現在、調査審議を行っていただいているところです。
飲酒と喫煙の年齢制限について、国家公安委員会委員長に対するお尋ねがございました。
国家公安委員会委員長事務代理としてお答え申し上げます。
未成年者飲酒禁止法及び未成年者喫煙禁止法が二十歳未満の者による飲酒及び喫煙を禁止している趣旨は、健康被害防止と非行防止の二点にあり、御指摘のとおり、民法の成年年齢の定め等とはその趣旨を異にしております。
近年、国内外において、飲酒や喫煙が健康に与える悪影響を防ぐための取組が強化されているところでもあり、今回の民法改正を理由として、飲酒、喫煙を禁止する年齢を引き下げることとはしなかったものであります。(拍手)
〔国務大臣林芳正君登壇〕