森夏枝の発言 (本会議)
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○森夏枝君 日本維新の会の森夏枝です。
環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案について質問をいたします。(拍手)
アメリカの態度が不透明な中、TPP11については、日本政府がイニシアチブを発揮し、年内締結、来年早期に条約発効に向け、各国において準備が進められていることについては評価をしています。
一方で、先行発効が予想されるTPP11にアメリカが加入した場合、TPP12が横並びとなるために、その影響が国民にとってはわかりにくい仕組みとなります。複雑な形で発効を進めなければならなくなったことは残念に思います。
まず初めに、TPPの経済効果について伺います。
TPP関連予算は、平成二十七年度補正予算以降、総合的なTPP等関連政策大綱を実現するため、累計一・七兆円が計上され、今後も予算が投入されていくことと思います。
TPP11が今想定されるペース、例えば平成三十一年度からTPP11が発効されたとした場合について、どの程度の経済効果があり、これまで投入した予算を上回る経済効果については、いつごろから見込むことができるのでしょうか。安倍総理、お答え願います。
次に、セーフガードの発動基準値について質問いたします。
アメリカからの農産物の急激な輸入増加に対するセーフガードの発動基準値がTPP11でもそのまま残されています。そのため、ニュージーランド、オーストラリア、カナダなどの農業大国にとっては、対日輸出枠が実質的に増加したことで、一方的に有利な条件を与えているのではないでしょうか。交渉のあり方として、本来であれば、アメリカ離脱で予測される部分についての枠は引き下げるべきだったのではないでしょうか。
もしアメリカ参加に向けた交渉が行われた場合においては、更にこの発動基準値の拡大を押し込まれる可能性が懸念されます。その点についてはどう想定しているのでしょうか。安倍総理、お答えください。
次に、TPPに対する農業保護政策について質問いたします。
政府の説明では、国内農業については、体質強化対策による生産コストの低減、品質向上や経営安定対策などの国内対策を講ずることによって国内生産量が維持されると説明されています。
しかしながら、食料自給率の観点から見てみますと、昭和四十年度の七三%から、平成元年度に五〇%を切り、直近では三八%と、長期的な下落が続いています。農林水産省からも、食の外部化の進展に伴う加工、業務用需要の高まりに国内農業が十分対応し切れていないことも影響との指摘があるにもかかわらず、農業政策は、農業保護を理由に補助金漬けにし、国内農業の競争力を奪ってきたのではないでしょうか。
TPPによって国内農業が大打撃を受けるという理由で保護政策も行われますが、ガット・ウルグアイ・ラウンドの際に六兆円もの予算がつけられながら、対象事業が従来の延長線のままであったために、農業の国際競争力の強化には全く寄与しませんでした。再び同じ事態となることを危惧しています。
今回のTPP対策予算は何が違うのか、齋藤農林水産大臣、お答え願います。
チェックオフ制度について質問します。
TPP対策として導入を検討されているチェックオフ制度ですが、国内にはない新たな取組であり、しかも、農業生産者から強制的に徴収する形で検討されており、心配の声も上がっております。具体的な事業効果についての評価体制や、生産者に対する公平性をどのように担保するのでしょうか。齋藤農林水産大臣、お答え願います。
アジア太平洋自由貿易圏、FTAAPに向けた取組について質問いたします。
安倍総理は、TPP11について、将来においてはRCEP、その後FTAAPへと進んでいくことが期待されるとしています。
自由貿易体制の維持ということにおいては、貿易量の多い中国が自由貿易体制の基本であるWTOのルールを守らずに自国の輸出をふやしている問題があり、自由貿易を守らないことが自国にとって不利になることを中国にわからしめることが、TPP11の大きなポイントであると思います。その上で、RCEP、FTAAPへと、二十一世紀型の包括的かつ先進的な貿易ルールを広げていくことが重要であると考えます。
十一月に行われたAPEC首脳会議の会期中に、経済統合や貿易ルールの議論をロシアが中国とともに主導したい思惑を表明しています。中ロを牽制しつつ、自由貿易の枠組みの中にどのように中国やロシアを引き込むのか。この点は非常に重要なことと考えますが、その手段についてどのようにお考えでしょうか。安倍総理大臣、お答え願います。
私たち日本維新の会は、自由貿易の拡充を支持します。TPP11が自由貿易の拡充に寄与するかどうかは、これから先、参加各国が自由貿易から得られる優位性をいかに維持するかにかかってくると思います。国内農業への補助についても、単なる補助金にするのではなく、国際競争力を育て上げるものでなければなりません。
その点を指摘した上で、私からの質問を終わりにいたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕