岡本あき子の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○岡本あき子君 立憲民主党の岡本あき子でございます。
 加藤勝信厚生労働大臣に対する不信任決議案に対して、立憲民主党・市民クラブを代表し、断固賛成の立場で討論を行います。(拍手)
 初めに、森友、自衛隊など、新たな疑念が次々出てまいりました。特に加計学園問題についてです。
 加計学園の問題にも加藤大臣のお名前が出てきたことに驚きました。大臣の地元岡山で加計学園関係者と会っていらっしゃったとのことです。そして、何と、加計孝太郎理事長は、加藤大臣の後援会の一つの役員だという話も厚生労働委員会で明らかになりました。あなたも、あなたの地元の加計学園の法人と深い関係があるのではと疑いたくなります。
 先日の総理の御答弁によると、加計学園の問題については、暗に愛媛県職員がうそをついているという意味にもなります。加藤大臣、あなたもそれを追認するのでしょうか。
 私は、宮城県仙台市の市議会議員を務めました。地方自治体の職員と一緒に仕事をした身として、地方自治体をばかにしないでもらいたいと申し上げます。国民、県民に対して真実を明らかにしようと努力しているのは、一体どちらでしょうか。
 総理は、うみを出し切るとおっしゃっていますが、言葉だけで行動が伴っておりません。
 私たち国会は、国民の代表として、三権分立の考えに基づき、立法はもちろん、法案審査や国政調査を通して、時の内閣が暴走しないように監視をする義務があります。
 与党の皆さん、正しい根拠データに基づく審査、誠実な答弁、証人喚問、正しい資料の速やかな提出、不要な黒塗りの回避をさせることが、うみを出すための前提になります。このことを一緒に現内閣に求める行動を起こすことこそ、内閣への監視の実践ではないでしょうか。
 総理は、働き方改革国会と位置づけました。その最重要法案の責任者が、加藤勝信厚生労働大臣です。その法案審議の中で、さまざまな問題が浮き彫りになりました。高度プロフェッショナル制度の導入ありき、法案成立ありきで強引に進めてきた結果であり、さまざまな問題の責任は、加藤大臣、あなたにあります。
 労働法制は、働く者を守るためのものです。なぜならば、使用者と労働者は法律上対等と言われていますが、実際の多くは、圧倒的に労働者の方が立場が弱いからです。岩盤規制に穴をあけると言いますが、穴や抜け道があってはならないのが労働法制です。そもそも、労働者を守るために、厚生労働大臣、あなたがいるのではないでしょうか。
 立憲民主党は対案を出しています。労働時間規制が適用除外になり、長時間労働が懸念される高度プロフェッショナル制度を削除し、労働時間の上限規制やインターバル規制など、労働者を守り、より健康で、安全に、やりがいを持って働くための法案です。
 この間の加藤大臣は、法案提出手続を始め、審議のための根拠提示も、はぐらかし答弁の連続も、全く不誠実という態度です。
 以下、問題点を指摘させていただきます。
 第一に、根拠となるデータの取扱いがずさんで、エビデンスがないまま法案策定を進めていることです。
 安倍総理が答弁に使用したデータが、実は、比較してはならない捏造データだったことがわかりました。そもそも、労働時間総合実態調査自体がずさんで、実に二割が異常値で、ほかにも、理論上はあり得ても、実態としてはあり得ないようなデータが今なお混在する調査なのです。
 けさも、更にデータが間違っていることが明らかになりました。今なお全てが正しいかどうかもわからないデータをもとに審議をするなど、あり得ません。今までの審議の時間を返していただきたい。ましてや、採決に至るなどとんでもないことです。
 労政審の委員に対しても、大変失礼な対応そのものです。良識ある大臣であれば、改めて調査し直し、正しいデータをもとに労政審に差戻しをするべきです。
 問題点の第二に、進め方が結論ありきで、不都合な真実から目を背け、ごまかしを続けていることです。
 厚生労働省は、JILPTという外郭団体の調査結果も持っていますが、不都合な労働時間の部分は使わず、政府の方針に沿わないデータとして意図的に隠されたのではとの疑念が残ります。
 野村不動産に対する特別指導についても、裁量労働制についての指導を徹底しているかのように見せるため、あえて過労死のことに触れていません。違法な裁量労働制適用が十年以上も見過ごされた結果、過労死が起きたことを、不都合な真実として隠蔽したまま法案を進めようとしています。
 これだけでなく、野党の追及に、大臣はほとんどはぐらかし答弁を繰り返し続けています。加藤大臣、働いている方々の命を何だと思っているんですか。
 第三の問題点は、そもそも高度プロフェッショナル制度の公正で客観的なニーズを把握していない、それなのに導入を進めていることです。
 裁量労働制についても、本来のニーズは、仕事に裁量があること、適正な仕事の量であること、勤務時間にも裁量があることであり、長時間労働の懸念や、使用者が残業代を削減したいだけという不満は払拭されていません。
 裁量労働制の問題点すら改善されていないのに、裁量労働制の中に高プロの対象になり得る職種があるにもかかわらず、その方々の実態も、高プロへのニーズも把握していません。
 政府は、時間ではなく成果で評価される働き方を希望する働き手のニーズに応える新たな労働時間制度と明記をしていますが、そもそも最初に働き手のニーズと発言された方は経営者です。経営団体がみずから求めているニーズを、勝手に働き手のニーズとすりかえていませんか。
 ましてや、加藤大臣の答弁では、たった十二名からのヒアリングで高プロ導入を進めようとしています。しかもそのほとんどが、現在の裁量労働制でも対応できる方々です。客観的なニーズを把握する努力すらなく、まさに結論ありきじゃないですか。
 第四として、高プロの最大の問題点は、長時間労働を助長し、結果、過労死につながるおそれがあり、しかも労災認定をしにくくする制度であることです。
 このことを心配している過労死を考える家族の会の皆さんの、高プロ導入をやめてほしいという切実な声が政府にも届いているはずです。総理の最重要法案、まさに首相案件と位置づけていることから、安倍総理に直接伝えたい、会わせてほしいと毎日訴えているにもかかわらず、官邸は、お友達に会うのに、御遺族の方々は門前払いです。
 過労死で二十代、三十代の我が子を、配偶者を失った御家族の悲痛な声が聞こえませんか。命より重たい仕事はありません。

発言情報

speech_id: 119605254X03020180525_012

発言者: 岡本あき子

speaker_id: 28478

日付: 2018-05-25

院: 衆議院

会議名: 本会議