浜地雅一の発言 (本会議)

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○浜地雅一君 公明党の浜地雅一です。
 冒頭、昨日、大阪北部を中心に発生した地震により犠牲となられた方々、また被害に遭われた方々に、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 公明党では、いち早く北側一雄副代表を中心に対策本部を設置し、被害状況の把握に当たっております。政府におかれても、迅速かつ十分な支援をお願い申し上げます。
 私は、公明党を代表し、特定複合観光施設区域整備法案に対し、賛成の立場から討論をいたします。(拍手)
 第二次自公連立政権発足後、訪日外国人数は飛躍的な伸びを示しております。これは、我が国が誇る文化、芸術、伝統、温泉やアニメなどの観光資源が世界の注目を集めたことにありますが、同時に、世界の国際観光市場の拡大がその背景にあります。
 国際観光客数は、二〇一〇年の約九億人から、二〇一六年は約十二億人に増加、二〇三〇年には十八億人と予想され、世界各国が国際観光を重要な成長分野としてしのぎを削る時代に入りました。
 観光客数に加え、重要な視点が滞在日数と消費額の増加です。
 例えば、昨年の沖縄の観光客数はハワイを抜きましたが、平均滞在日数は、ハワイの八・九五日に比べ、沖縄は三・七八日、一人当たりの消費額は、ハワイの十九万六千円に比べ、沖縄は七万五千円と、我が国は安近短の観光市場として見られております。
 滞在日数の増加に最も寄与し経済波及効果が高いのが国際会議や大規模展示会の開催ですが、この点に目を向けると、アジア大洋州での国際会議の我が国のシェアは、一九九一年の五二%から二〇一五年は二六%に低下、我が国最大の展示場である東京ビッグサイトの面積は九万平方メートルにすぎず、隣の中国には、上海の四十万平方メートルを超える展示場を始め、東京ビッグサイトをしのぐ展示場が十五カ所もあるのが現状です。
 加えて、MICE施設は単体では収益性が低く、我が国のMICE施設は民間で運用されているものはありません。これまでの規模を大きく上回るMICE施設を整備し、これにレジャー、ショッピング施設、ホテルなどを統合した施設を民間の資金で建設、運用するためには、一定の収益性が見込めるカジノを併設させた特定観光複合施設を整備することが必要です。
 この点、カジノなしのIRをつくればよいとの意見がありますが、シンガポールのIRでは運営費用の七割から八割をカジノ収益で賄っており、大規模なIR施設を民間が安定的に運営するにはカジノ施設の併設が必要です。
 IR整備による経済効果について、具体的な申請がない今の段階において政府が正確な数字を示すことができないのは当然ですが、理事会において提出された大和総研の試算では、シンガポールと同等のIR施設を我が国に三カ所設置した場合、IR建設による経済効果が合計で五兆五百億円、IR運営による経済効果が年間一兆九千八百億円であり、その経済効果とともに、IR事業者からの税収、納付金によって、国、設置自治体の財政健全化に資する効果があります。
 他方、ギャンブル依存症を始めとする弊害防止策を講じなければならないことは言うまでもありません。公明党では二十回の党内議論を重ね、与党協議においても、世界最高水準の規制にふさわしい内容の策定をリードしてきました。
 具体的には、全国にカジノが乱立するのではないかとの懸念の声に応え、IR区域認定数を三カ所までに限定、入場回数制限については、七日間で三回、かつ二十八日間で十回という、世界に類のない短期、長期を組み合わせた制限を設けました。本人確認手段もマイナンバーカードによる公的認証のみに限定、また、安易な入場を抑制するため、一人当たりGDPに換算するとシンガポールを実質的に上回る一回六千円の入場料を徴収することや、地元自治体との関係では、申請自治体の議会の議決に加え、立地市町村の同意を要件とし、更に条例で定めれば立地市町村の議会の議決も必要となり、地元住民の声を反映させる仕組みを明確化するなど、国民の懸念に応える規制の策定がなされております。
 なお、委員会では、韓国の江原ランドや米国のアトランティックシティーを引き合いに、依存症の増加やカジノ事業の斜陽化の懸念が議論されました。しかし、江原ランドは、内国人にカジノを解禁した唯一の施設として、交通アクセスや周辺観光施設とのネットワークが図れない場所に立地し、本法案が目指す国際競争力の高い統合型IRとは別物であり、比較の対象とすべきではありません。また、米国では一部で過当競争になっておりますが、東アジアにおけるカジノ売上げは、マカオで前年比一九%増加、シンガポールでは一四%増加するなど、東アジアのカジノ事業は引き続き拡大傾向にあります。
 また、カジノ事業者の顧客への貸付けについての指摘もありました。貸付けは、一定の預託金を預けた顧客のみにしか行うことができず、かつ信用情報をもとに一人一人の限度額を定めるなど極めて厳格な条件のもとに行うもので、あまねく一般の顧客に貸付けを行うものではありません。
 ただ、私は、IR新設によりカジノ由来の依存症者が全く出ないと申し上げるつもりはありません。しかし、我が国の現状に目を向けると、一万店を超えるパチンコ等の遊技施設に加え、競馬、競輪、オートレースなどの公営ギャンブル場が数多く存在し、直近の調査ではギャンブル依存症者が約三・六%存在することが明らかとなりましたが、これまで本格的な対策はなされてきませんでした。
 我が国が参考とするシンガポールは、カジノ事業者からの納付金を活用し、本格的な依存症対策に乗り出し、依存症者の割合をIR開業前の四・一%から〇・九%に減少をさせております。
 我が国においても、本法案前に衆議院を通過したギャンブル等依存症対策基本法に示された施策を包括的かつ徹底的に進めることが重要ですが、委員会審議では、カジノ事業者からの納付金をギャンブル依存症対策費に充てることができると石井担当大臣が明確に答弁をしました。
 これまで、アルコール依存症を含めてわずか六億円程度にすぎなかった依存症対策費を大幅に拡充し、パチンコを始めとする既存のギャンブル依存症に苦しむ方々も含め、広報活動、相談業務、医療体制の充実、青少年教育、本人、家族の申告による入場制限などの有効な施策を推進し、結果、我が国のギャンブル依存症者の割合を減少させることが期待されます。
 最後に、IR成功の鍵は、我が国固有の歴史、文化、自然、食などの魅力を生かし、これまでにないスケールとクオリティーの高い日本型IR施設を整備できるかにあります。政府においては、区域認定において、我が国が観光先進国に成長するためのツールにふさわしい計画となっているかという点を厳格に審査していただき、安易な認定がなされないようにすること、並びに、ギャンブル依存症対策には十分な予算確保と包括的かつ徹底的な施策の実施を強く要望申し上げ、私の賛成討論とします。
 ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 浜地雅一

speaker_id: 20553

日付: 2018-06-19

院: 衆議院

会議名: 本会議