柚木道義の発言 (本会議)
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○柚木道義君 国民民主党の柚木道義です。
私は、国民民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました政府提出の水道法の一部を改正する法律案に反対の立場から討論を行います。(拍手)
討論に先立ちまして、六月十八日に発生した大阪北部地震によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
さて、昨日、文部科学省の現職の局長が裏口入学への見返りとしての受託収賄容疑で逮捕されるという前代未聞の事件が発生しました。事実なら、入試をつかさどる文部科学省全体、ひいては安倍政権自体の信頼も大きく損なわれます。安倍政権による権力や税金の私物化が問題視される中、まさに政権の内閣人事局で任命した局長による不祥事であり、安倍総理や菅官房長官、林文部科学大臣ら、予算委員会での集中審議の中等で国民への説明責任を果たしていただきたいと考えます。
そして、与野党超えて切にお願い申し上げます。
あしたで、東京都目黒区の五歳女児、船戸結愛ちゃんが虐待死をし、両親が逮捕の報道があって一カ月になります。
この間、厚生労働委員会では、児童虐待対策の集中審議、現地視察等を強く求めてまいりました。さらに、水道法審議よりも前に、緊急的、人道的観点からも、野党五党一会派で衆議院に提出をした児童福祉法・児童虐待防止法改正案の委員会での審議を、強く、重ねて求めてまいりました。
安倍総理、自民党総裁は、野党にいつも対案提出を求めておられるわけです。ぜひとも、党総裁として、野党案に御賛同いただき、そして審議をいただけるように、自民党に御指示いただけませんでしょうか。そして、外遊に行かれるよりも前に、結愛ちゃんの悲痛な叫び声を、どうか児童虐待法改正案を審議、成立させるために御協力をいただけませんでしょうか。
この改正法案は、結愛ちゃんの対応を行っていた香川県の児童相談所に野党議員でヒアリングに伺った際に、児相の所長さんから、現在の国の強化プラン基準である人口四万人に一人の児童福祉司では到底数が足りず、国の基準改正を含めて、児童福祉司を大幅に増員をしてほしいとの、児童虐待の対応に日夜向き合っておられる現場からの切なる声に応える法案となっています。
つまり、欧米に比して二倍以上ともされる児童福祉司一人当たりの虐待相談対応件数を大幅に軽減するもので、例えば、東京都の五十一件が二十六件に半減、大阪府の六十二件が三十一件に半減と、いずれも、いわば五十人学級が二十五人学級、六十人学級が三十人学級に、結愛ちゃんの転居前在住であった香川県においても、児童千人当たりの都道府県別警察への通告児童数並びに児童虐待事件の検挙件数がいずれも全国四番目に多い、その香川県でも、児童福祉司一人当たりの相談件数は四十一件から二十六件へと軽減、転居先の東京都とともにまさに欧米に近い水準にまで軽減をされ、結愛ちゃんのような事案へのきめ細やかな対応が可能となる内容となっており、その他、ここでは述べませんが、野党改正案は、まさに、政府・与党が検討され、七月中下旬にまとめようとしている緊急対策も包括した内容になっています。
小児科学会の試算では、一年に約三百五十人、毎日一人、最愛の親等に子供たちが虐待死させられてしまっている現状も踏まえ、国会が会期延長された中で、カジノ法案など政府・与党が通したい法案だけでなく、内容的にも与野党で十分合意できる児童虐待防止法改正法案を何とぞ、緊急的、人道的観点からも優先的に審議いただきたいのです。これは、立法府である国会、行政府の安倍政権、そしてこの議場におられる与野党全ての議員の良識が問われており、また思いは与野党超えて一緒であると強く信じております。
我々は、閣法審議も否定しません。しかし、水道法より前に児童虐待防止法改正案の審議を強く求めてきた中で、それが受け入れられず、本日に至っております。閣法審議の間には一般審議が通例行われる中で、本日この水道法改正案が採決された暁には、次回はぜひとも児童虐待防止法改正案審議を切に、心よりお願い申し上げ、水道法改正案に対しての討論をいたします。
まず、水道法改正案の審議入りは厚生労働委員長の職権で決まりました。報道によれば、与党は、大阪北部地震を受けて、本法案の成立を急いでおられるようです。
確かに、本法案には、震災への備えとなる、水道事業者等に施設の維持修繕を行うことを義務づけるといった規定が盛り込まれています。高度経済成長期に整備された水道管の老朽化によって破断が起きないよう維持修繕を行うことが求められており、必要な改正であるとは考えます。厚労省によれば、大阪府の主要水道管に占める老朽管の割合は全国平均を大きく上回っており、大阪北部地震を受けて成立を急ごうという考えは理解できます。
本法案には、ほかにも、都道府県に水道事業者等の広域的な連携の推進役としての責務を規定し、都道府県が水道基盤強化計画を定めたり、広域的連携等推進協議会を設置できるようにして、水道の基盤を強化する内容が盛り込まれています。私たちも、こうした改正は必要不可欠であると考えます。
他方で、本法案には、大阪北部地震のような災害時対応を考えると、反対せざるを得ない内容が含まれています。地方公共団体が、水道事業者等として位置づけを維持しつつ、厚労大臣等の許可を受けて、水道施設に関する公共施設等運営権を民間事業者に設定できる仕組みの導入、いわゆるコンセッション方式に関する規定です。この方式では、災害時の責任の所在、役割分担については、自治体が策定する枠組みに委ねられてしまっています。
また、この方式のもとでは、自治体の職員の転籍についても自治体が策定する枠組みに委ねられており、そのため、水道事業の技術継承を困難にし、地方公営企業の技術力、人的基盤の喪失につながるおそれがあります。運営のほぼ全てを民間事業者が行う中で、モニタリングできるだけの知識、経験も自治体に蓄積されることがなくなると懸念をされます。自治体にノウハウがなくなり、災害時に対応できなくなるのではないかとの疑念を払拭できません。
さらに、この方式では、事業者が水道事業の認可を得る必要がないため、水道法上の責任の所在が不明確であるという問題点も指摘されます。
国民民主党は、今申し上げたコンセッション方式に関する規定に問題があることから、それを導入した自治体に対し、旧資金運用部資金等の繰上償還に係る補償金を免除することを盛り込んでいるPFI法改正案にも反対しました。
コンセッション方式に関する規定は本法案から削除すべきであり、国民民主党は、厚労委員会で立憲民主党とともにコンセッション方式に関する規定を削除する修正案を提出いたしましたが、残念ながら、否決されてしまいました。重大な問題を抱えているコンセッション方式に関する規定が削除されないのであれば、政府提出法案に反対せざるを得ません。
水は命の源であり、水道は命と生活を支える重要な基盤であります。国民民主党は、生活者の立場から、命と生活を支える水の安全、安心を守っていく所存であることを申し述べ、反対の討論を終わります。(拍手)