杉久武の発言 (外交防衛委員会)
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○杉久武君 今回のロシアとの新条約を拝見しますと、近年我が国が締結する租税条約全般でも言えることでありますが、全体的にOECDモデルによる規定を行っております。この点から考えますと、海外へ進出する企業にとっては、やはり投資所得、つまり配当や利子、使用料に対する源泉徴収の減免措置というものは最も関心がある領域なのであろうというふうに思います。
しかし、今般のロシアとの租税条約に関しては、新条約の実効性という部分で課題も指摘されておりまして、特にロシア特有と言える会計上のリスクがあると言われております。具体的に申し上げますと、ロシアの会計基準は、国際財務報告基準、いわゆるIFRSに準じているとされておりますけれども、実際にはIFRSの適用が解釈においてIFRSと異なっているケースが多い、このような指摘もあります。
例えば、インフレ会計や時価の概念が会計に適用されていないとか、財務書類の作成についても親会社への報告用やロシア財務省への報告用とそれぞれ別々に膨大な財務書類を作成する必要があるなど、書類作成による混乱や追加費用の発生といったリスクを抱えている、こういった企業からの声もございます。また、旧共産圏独特の官僚主義的な要素を色濃く残した保護主義的な関税政策が残る中で、行政手続の不透明さや新条約に基づくロシア側の実務指導が今後どうなっていくのか、このような点についても懸念が指摘されております。
そこで、外務省に伺いますが、この新条約のメリットを最大限に享受していくためには、ロシア当局の行政手続の透明化や簡略化、また国際財務報告基準との整合性についてロシアに改善を求めていくことも重要と思いますが、外務省として今後どのように取り組むのか、伺いたいと思います。