荒井勉の発言 (環境委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府特別補佐人(荒井勉君) 公害等調整委員会が平成二十九年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。
まず、公害紛争の処理に関する業務についてでございます。
第一に、平成二十九年に当委員会に係属した公害紛争事件は合計三十七件でございます。
主な事件といたしましては、空港を離着陸する航空機を増便する旨の計画案が実現すると近隣において事業を営む申請人らの人格権及び財産権に対し騒音により甚大な被害が生じるとして滑走路の供用制限等を求めた東京国際空港航空機騒音調停申請事件、申請人が操業する養鯉場で生じたニシキゴイの大量死が養鯉場の取水口上流の道路補修工事で使用された土質改良材によるものかという因果関係の判断を求めた栗東市における林道工事に伴う水質汚濁による財産被害原因裁定申請事件、申請人の健康被害等が付近の工場から排出される化学物質等により生じたとして損害賠償を求めた東大阪市における工場からの大気汚染、悪臭による健康被害等責任裁定申請事件などがございます。これらのうち、平成二十九年中に終結した事件は十四件でございます。
主な事件といたしましては、申請人らに生じた健康被害が建設工事において土地を掘削した際に発生、拡散させた何らかの化学物質によるものかという因果関係の判断を求めた江東区における建設工事からの土壌汚染による健康被害原因裁定申請事件、水俣病と認定された患者とチッソ株式会社との間で患者個々人ごとに具体的な損害賠償額を定める第五十五次水俣病損害賠償調停申請事件などがございます。
当委員会では、公害紛争の迅速、適正な解決に向け、多様化、複雑化する公害紛争への着実な対応と公害紛争処理制度の利用の促進を図ってまいりました。
具体的には、地方に在住する当事者の負担を軽減するため被害発生地などの現地で審問期日等を積極的に開催すること、事実関係を明らかにするため専門委員の知見の活用を図ること、国民や関係機関に本制度を積極的に周知することなどに努めてまいりました。今後もこうした取組を一層進めてまいります。
第二に、平成二十九年に都道府県公害審査会等に係属した公害紛争事件は七十六件でございます。公害の種類別では、騒音に関する事件が多くなっております。これらのうち、同年中に終結した事件は四十六件でございます。
第三に、全国の地方公共団体の窓口に寄せられた公害苦情につきまして実態を調査いたしました結果、平成二十八年度の公害苦情の総件数は、前年度から約二千件減少して約七万件となっております。
これを苦情の種類別に見ますと、大気汚染、水質汚濁、騒音、悪臭など、いわゆる典型七公害に関する苦情は約四万九千件、それ以外の苦情は約二万一千件となっております。
当委員会といたしましては、住民に身近な場で公害紛争や公害苦情の処理を担う地方公共団体との情報交換などにも努め、緊密な連携を図ってまいります。
続きまして、鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。
第一に、鉱業等に係る行政処分に対する不服の裁定に関する業務についてでございます。
鉱業法に基づく特定の許認可などの処分に不服がある者は、一般公益や他の産業との調整を図るため、当委員会に不服の裁定を申請できるものとされております。
平成二十九年に当委員会に係属した事件は、三重県尾鷲市大字南浦地内の岩石採取計画不認可処分に対する取消裁定申請事件、山形県飽海郡遊佐町吉出字臂曲地内の岩石採取計画不認可処分等に対する取消裁定申請事件など八件でございます。
第二に、土地収用法に基づく意見の照会等に関する業務についてでございます。
土地収用法に基づく審査請求に対して国土交通大臣が裁決を行おうとする場合などには、当委員会の意見を求めること等とされております。
平成二十九年に当委員会に係属した土地収用法に基づく意見の照会等は三十三件であり、そのうち、同年中に処理した事案は八件でございます。
以上が、平成二十九年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務の概要でございます。
続きまして、公害等調整委員会における平成三十年度歳出予算案について御説明申し上げます。
当委員会の歳出予算額は、五億五千五百万円でございます。厳しい財政状況の中、公害紛争の迅速、適正な解決に資するよう、第一に、地方に在住する当事者の負担を軽減するため現地で審問期日等を開催する経費として千二百万円、第二に、事実関係を明らかにする事件調査の実施経費として三千二百万円をそれぞれ計上しております。
以上が、公害等調整委員会における平成三十年度歳出予算案の概要でございます。
公害等調整委員会といたしましては、今後とも、これらの業務を迅速、適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。