北岡伸一の発言 (政府開発援助等に関する特別委員会)
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○参考人(北岡伸一君) ありがとうございます。
世界の他の援助国の中には最初から援助国を決めている国がございます、例えば六か国だけとか十二か国とか。それに比べますと、JICAの特色は、経済水準のやや物足りないところは世界中に手を伸ばしております。そしてまた、向こうの援助の要請に従ってお受けするということになっております。
ドナー同士の調整というよりは、これは援助してほしいという国がやっぱり主体的にどこからどういう援助をしてほしいというのはあって、おのずと調整は起こるのでありますが、あるいは逆に競争になることもございます。
その際、我々の利点は、質が高い、信頼度が高い、長もちすると。ライフコストでいくと長いのでありますが、しかし、ともすれば、日本の提供できるものはハイスペック過ぎる、高級過ぎる、そして値段が高いと、時間は掛かるということがございます。我々は、相手を説得して、いやいや、長い目で見れば我々の方が役に立ちますよと言っているんですけれども、最終的にそういうふうに判断される国もあれば、そう判断されない国もあります。
JICAの特色は、相手の国とよく話し合って、こちらからの押し付けではなくて、相手との合意の下にしっかり進めていこうと、時間を取って考えようと、相手の立場で考えようというのが我々の伝統的な特色で、これは世界でも評価されていると思います。したがって、時間も掛かるのでありますが、その際、大事なのはやっぱり相手国との信頼関係でございます。
昨年、JICAは新しいビジョンというのを導入しまして、信頼で世界をつなぐと、リーディング・ザ・ワールド・ウイズ・トラストというのを新しいビジョンに導入いたしまして、相手国との信頼関係、長年築いてきました、これを大事にしようと。
御案内のとおり、日本のODAはGNI比でいいますと〇・二%、他の主要なOECD諸国に比べるとずっと少ないのであります。しかし、割合評価されているのは、そうした我々の上から目線ではなくて対等の立場でやっている、それが評価されているのではないかというふうに思っております。
そういうふうに考えますと、インフラでも評価されておりますが、特に評価されている、我々がこういう考え方でやりやすいのは先生おっしゃった教育とか衛生とか医療とか、そういった分野でございます。こういう分野では、結局、我々、つまるところ人だと思っているのであります。人づくりに協力すると。ですから、インフラなんかの場合も、相手の方と一緒にやることによって技術移転をやる、そして向こうの方を研修に呼んできて日本で勉強してもらう、あるいはこちらから専門家を派遣して技術移転をすると、そういうことに力を入れておりまして、これがまた日本の特色ではないかというふうに考えております。