高科淳の発言 (内閣委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。
洋上風力発電は、再生可能エネルギーの最大限の導入拡大と国民負担の抑制の両立が可能であり、エネルギー政策上非常に重要な電源であると認識しております。
まず、その主なメリットといたしましては、以下の三点が挙げられます。
まず第一に、陸地と比べて制約が少なく、大規模な導入が可能です。現在、国内最大の陸上風力発電所の規模ですが、八万キロワットでございますが、洋上風力発電は一般的に一つの発電所の規模が大きく、環境アセスメント手続中のものには百万キロワットのものもございます。
第二に、洋上は一般的に風況が良いため、陸上と比べて多くの発電量を確保することが可能です。固定価格買取り制度、いわゆるFIT制度の買取り価格の想定では、発電設備が一年間にどれだけ発電するかを示す値であります設備利用率は、陸上風力は二五%であるのに対しまして洋上風力は三〇%となっています。
第三に、輸送に制約がある陸上とは異なりまして、洋上は船舶による資材、機材の運搬が可能であり、風車の大型化によるコスト低減が可能となります。
これらのメリットに加えまして、現状、我が国の洋上風力発電は買取り価格が三十六円と高く設定されている一方で、欧州では、近年、補助金ゼロの案件や落札価格が一キロワットアワー当たり十円を切る案件が出るなど急激にコストが低下してきておりまして、我が国におきましても競争促進によるコスト低減が期待されるところであります。
他方で、洋上風力発電の推進に当たっては、地域との共生が重要な課題の一つであると認識しております。このため、漁業者等の先行利用者と海域利用に係る調整を十分に行うことが不可欠です。
また、一般的に申し上げまして、陸上風力発電と比較しますと住宅地等から距離を取ることが容易であるため住民への影響は少ないと考えられますが、騒音や景観に与える影響には配慮をする必要があると考えます。この点、地元の反対がある事例があることも承知しておりまして、丁寧に調整をしていくことが必要と考えます。
また、洋上風力発電を始めとする再生可能エネルギーの導入拡大には系統制約の克服が非常に重要な課題です。このため、既存系統を最大限活用すべく、系統の増強工事等を前提とせず、一定の条件の下で系統への電源の接続を認めるなどの仕組みでありますコネクト・アンド・マネージにつきまして検討を進めているところでございます。
さらに、原子力発電や石炭火力発電とは異なりまして洋上風力発電は天候次第で出力の変動が大きいため、導入を進めていく上では、出力が大幅に減少した場合のバックアップや短時間の出力変動の調整を行うため火力発電等の調整力の確保が不可欠です。このため、例えば調整力を効率的に調達するための市場の整備などに取り組んでいるところでございます。
経済産業省といたしましては、これらの課題を克服して洋上風力発電のメリットを生かせるよう引き続き取り組んでまいりたいと考えております。