森本真治の発言 (本会議)
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○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治です。
ただいま議題となりました平成三十年度地方財政計画及び地方税法等改正案、地方交付税法等改正案につき、会派を代表して質問いたします。
法案の質問に入る前に、今般明らかになった森友学園への土地売却等の決裁文書の改ざん問題について触れなければなりません。
本件は、憲法六十二条に基づく国政調査権の行使を妨害し、憲法六十六条に定める国会への連帯責任に違背し、公文書管理法、情報公開法、会計検査院法、刑法等々に違反するものであり、憲政史上類のない前代未聞の問題です。これは、憲法が定める議会制民主主義及びそれが立脚する国民主権の原理そのものを破壊する絶対にあってはならない言語道断の暴挙であり、我が国の法秩序に対する重大な違反行為であります。
安倍総理には憲法七十二条にある行政各部に関する指揮監督の責任があるところ、未曽有の改ざん問題が明らかになった以上、もはや安倍内閣そのものへの国民、国会の信頼は修復できないまでに毀損しており、このまま安倍内閣が国会への連帯責任を果たし国民主権の理念にのっとった行政を営むことは、到底不可能であると断ぜざるを得ません。
また、安倍総理は、森友学園の事案について、私自身、さきの衆議院選挙における各種の討論会やこれまでの国会において、いただいた質問に丁寧に説明してきたと述べており、昨年の総選挙による安倍内閣の存在そのものについて、国民主権に基づく正当性も成り立ち得なくなりました。
一方、我々参議院に身を置く者は、国民の疑念を一日も早く払拭し、何より憲法の定める国民主権と議会制民主主義を守るため、問題の徹底的な真相解明と再発防止策の策定は責務であります。特別委員会を設置するなどして集中的に調査を行っていくべきと考えます。与党の皆さんにも呼びかけたいと思います。
その観点から、以下質問いたします。
今般の改ざん事件は財務省本省の十八人が関わっていたとされ、これは省ぐるみの意図的な改ざんであり、財務省内で刑事訴訟法第二百三十九条第二項に規定される国家公務員の告発義務が機能していないばかりか、都合よく文書を書き換える省として、国民からの信頼は失墜しました。与党からも、役人だけに責任を押し付けることはあってはならず、政府・与党としての責任を取る必要があるとの声も聞かれます。
しかしながら、財務大臣は、これまで、書き換えたのは理財局の一部の職員、最終責任者は当時の佐川理財局長であるとしていますが、決裁文書の改ざんは刑事罰に科せられる可能性がある行為であり、一官僚が軽々に行うことができるとは到底思えません。
また、財務省は、書き換えた理由として、佐川理財局長の国会における答弁と整合性を取るためではないかとしています。しかし、そもそもこれがおかしいのであって、既に決裁された公文書に沿って正確に丁寧に答弁するのが本来の姿のはずです。国会答弁が先にあって、これに合わせて公文書を改ざんするなど、言語道断であり、到底許されるものではありません。
どこかからの圧力があったのか、あるいはどうしてもそんたくせざるを得ない本件の特殊性があったとしか考えられません。財務大臣やその周辺から改ざんするよう指示や圧力は絶対になかったと断言できますでしょうか。財務大臣、お答えください。
また、昨年二月十七日の衆議院予算委員会で安倍総理は、私や妻が関係していたなら首相も国会議員も辞めるなどと答弁しましたが、この発言の影響はどう考えますか。財務大臣、お答えください。
総理周辺や財務大臣周辺からの圧力があったから、佐川局長は国会で虚偽答弁を繰り返し、決裁文書の改ざんという行為に出たと考えればよいのでしょうか。財務大臣、御所見をお伺いします。
佐川前国税庁長官については、就任直後から適性が疑問視され、野党から度々更迭すべきであると麻生大臣には強く求めてきました。一方、麻生大臣は、これまで、佐川氏は適材適所であるとしてかばい続けてきました。九日にその佐川氏は辞任しましたが、麻生大臣は、その際、佐川氏が国税庁長官に適任であるとして慰留したのでしょうか、お答えください。これまでの経緯からすると、最後まで慰留するのが当然と考えますが、いかがでしょうか。
また、現時点では、佐川氏が決裁文書改ざんの最終責任者であるとしていますが、これまで佐川氏が国税庁長官に適任であるとの適材適所は撤回されるのでしょうか。佐川氏を国税庁長官に任命した責任とともに、所感をお伺いします。
森友学園問題の真相を究明するには、当事者が公の場でしっかりと説明することが重要であると考えています。その当事者の一人である森友学園の籠池泰典前理事長は、昨年七月末に逮捕され、詐欺罪などで起訴された後、家族の接見も禁止されたまま長時間勾留されています。籠池氏に今更証拠隠滅や逃亡のおそれはないと考えられ、保釈しない理由はないと思われます。逆に、財務省側に証拠隠滅のおそれがあるくらいです。籠池氏が長期間にわたって勾留されている理由について、法務大臣に御答弁をお願いいたします。
さらに、森友学園の国有地売却問題について、その疑惑解明を進める上でも、安倍昭恵総理夫人の関与は大きな焦点です。総理は、これまで、関与はないと本人が言っていると伝聞での説明に終始しています。しかし、世間はにわかに信じ難いとの声が強くあります。関与していない、知らないということであるならば、なおさら皆の前で堂々と御説明されればよいと考えます。
真相解明の上で、佐川前国税庁長官と安倍昭恵総理夫人の証人喚問は必須であると考えますが、財務大臣の御所見をお伺いします。
平成三十年度地方財政計画について、以下質問をいたします。
まずは、一般財源総額の確保について。平成三十年度の地方財政は、一般財源総額が六十二兆一千百五十九億円と、僅かながら前年度を上回る額が確保されました。しかしながら、この原資としては、平成二十八年度国税決算の精算繰延べ、交付税特別会計剰余金の活用、地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金の活用や国と地方の折半ルールによる特例措置を駆使し、ぎりぎりの結果であったと認識しています。
特例措置は、平成十三年度から三年間の時限措置であったはずが、その後も継続が繰り返され、特例が常態化しているのが現状で、参議院総務委員会が毎年決議している自立的かつ持続可能な財政運営を可能とする地方財政制度とは程遠い状況が続いています。
野田総務大臣にとっては初めての地方財政計画の策定であったと思いますが、今回の結果についてどのように評価しているのか、お伺いします。
次に、臨時財政対策債についてお伺いします。
近年、地方債残高は全体としては緩やかな減少傾向にありますが、このうち臨時財政対策債の残高は一貫して増加を続け、平成三十年度末には五十四兆円に迫る見込みとなっています。
現在の地方財政は臨財債なしでは回っていかない。しかし、これは将来の地方交付税の前借りであり、残高が増すほどに地方財政の硬直化が進んでいくことになります。
今や、臨財債の発行を縮小するだけでなく、残高についても減らしていく具体的方策、言わば臨財債の出口政策の議論を始めるべきではないかと考えますが、総務大臣の御所見をお伺いします。
次に、公庫債権金利変動準備金の活用についてお伺いします。
公庫債権金利変動準備金については、平成二十四年度以降、ほぼ毎年度、数千億円の規模での活用が続いています。現行の枠組みは、平成二十九年度地方財政対策において、平成三十一年度までの三年間で総額九千億円の範囲内で活用することができることとされています。
しかし、平成二十九年度に四千億円、平成三十年度に四千億円活用したことから、平成三十一年度の活用可能額は一千億円しか残されていません。これまでの公庫準備金の活用額の累計と、今後活用可能な額が幾ら残されているかについて、総務大臣にお伺いします。
また、このほかの特例措置による活用については、特別会計剰余金の活用や特別会計借入金の償還の繰延べなども考えられますが、巨額の地方財源不足に対応することはできません。
こうした特例措置に依存することが期待できない中、地方に必要な一般財源総額の確保を図るためには地方交付税の法定率の引上げしか残されていないし、地方交付税法第六条の三第二項の規定に従えば、法定率の引上げは義務でもあります。総務大臣の御所見をお伺いします。
あわせて、持続可能な地方行政基盤の確立に向け、大胆な税源移譲も必要です。抜本的な地方税制の改革が必要だと思いますが、野田大臣にお伺いします。
歳出特別枠の廃止についてお伺いします。
今回の地方財政対策の特徴の一つとして、歳出特別枠である地域経済基盤強化・雇用等対策費が廃止されたことが挙げられます。
経済・財政再生計画においては、危機対応モードから平時モードへの切替えを進めていくとされていますが、今回の特別枠の廃止により、地方財政における危機対応モードは終了したと考えているのでしょうか。
無論、リーマン・ショックに起因する危機対応モードはおおむね解消したかもしれませんが、毎年毎年臨時財政対策債や特例措置に依存しなければならない地方財政の現状は、とても平時モードとは言えないのではないか。現状は危機対応モードであるのか平時モードであるのか、総務大臣の認識をお伺いします。
あわせて、歳出特別枠の廃止に当たっては、公共施設等の老朽化対策、維持補修のための経費や社会保障関係の地方単独事業費の増に対応した歳出について、前年度の歳出特別枠に相当する一千九百五十億円を確保したとされていますが、来年度以降もこの経費は継続して確保されるのか、総務大臣にお伺いします。
次に、一般財源総額の実質同水準ルールの今後についてお伺いします。
経済・財政再生計画において、地方の歳出水準については、地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源の総額について、平成三十年度までにおいて、平成二十七年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保するという、いわゆる一般財源総額実質同水準ルールが定められています。一方で、地方財政は、社会保障関係経費の自然増や公共施設等の老朽化など、重要課題は山積しており、地方の財政需要は今後も増大を続けていくことが見込まれています。
こうした中、これまでのような同水準ルールという下限額を定めるルールでの対応はもはや限界ではないか。現行ルールに代わる新たな枠組みを策定していくことは重要だと考えますが、総務大臣の御所見をお伺いします。
地方自治体の基金についてお伺いします。
地方自治体の基金については、昨年来、経済財政諮問会議や国会においても様々な議論が行われてきました。結果として、平成三十年度においては基金の増加を理由とした地方交付税の削減は行っていないとされていますが、麻生財務大臣は、基金について、二月の衆議院本会議でも、「毎年度赤字公債を発行して地方交付税を手当てしている現状を踏まえれば、国、地方を通じて財政資金の効率的配分につなげていくことが重要と考えておるところです。」と述べており、この考え方は野田大臣とは真っ向から対立するものではないかと考えます。
このような財務大臣の姿勢を見る限り、平成三十一年度地方財政対策に向けても基金をめぐる議論が続いていくものと思われますが、財務大臣の主張に対して総務大臣はどのような姿勢で臨むのか。間違っても、地方自治体の基金について、平成三十一年度地方財政対策の過程で、総務大臣と財務大臣の折衝における何らかの取引材料にすることはあってはならないと考えますが、総務大臣の決意をお伺いします。
そもそも、基金の一部を成す積立金制度については、昭和二十九年に、それまでの地方財政平衡交付金制度が地方交付税制度に切り替えられた際に、地方自治体における財源の年度間調整の必要から、地方財政法の改正において現行の第四条の三の規定が設けられたものです。
地方交付税制度では、交付税の総額が国税の一定割合とリンクされ、自動的に定められるようになったことから、ある年度では交付税額が財源不足額を上回り、ある年度においてはその逆となることが当然に想定されることとなり、地方自治体においてもこれに対応して各年度における財源の調整に配慮しなければならなくなったものです。
このような地方財政法の改正の経緯を考えれば、地方交付税制度と積立金による財源の年度間調整は不可分の関係にあり、地方交付税制度の下において、基金が積み上がっているから地方財政に余裕があるとの議論はそもそも成り立たないのではないかと考えますが、このような法律上の位置付けも踏まえた総務大臣の御所見をお伺いします。
そもそも、昨今の地方の基金の問題について、国の側からその残高の増加の是非等について介入することは、地方自治体の自主的な財政運営、ひいては地方自治の本旨からも問題が生じるおそれなしとは言えないのではないか。国が具体的に関与することは現行の法令上は不可能ではないかと思いますが、そのような認識でよいか、総務大臣にお伺いします。
次に、ふるさと納税についてお伺いします。
野田大臣は、昨年の九月二十六日、ふるさと納税に関して、全国の都道府県知事及び市区町村長宛てに書簡を発出し、一つとして、ふるさと納税の使い道を地域の実情に応じて工夫し、ふるさと納税を活用する事業の趣旨や内容、成果をできる限り明確化すること、二つとして、ふるさと納税をした方と継続的なつながりを持つことなどを訴えていらっしゃいます。
野田大臣は、ふるさと納税について、地方団体が自ら財源を確保し、地域の活性化に向けた様々な政策を実現する手段として重要な役割を果たす制度として、積極的に評価し、活用することを期待しているように思われますが、お考えをお伺いします。
一方、趣旨に反する過剰な返礼品を送付する事例が後を絶ちません。このため、平成二十七年、二十八年、二十九年と三年連続で総務大臣通知を発出し、返礼品競争の過熱を抑制しようとしてきたところです。とりわけ、昨年の通知では、寄附に対する返礼割合を三割以内とすることを明示しています。
そこで、昨年の通知発出後にも返礼割合が三割を超える返礼品の送付を続けている団体はどのくらいあると把握し、どのように対応しているのか、総務大臣にお伺いします。
次に、償却資産に係る固定資産税の特例措置についてお伺いします。
今回の改正案では、生産性革命集中投資期間中における臨時異例の措置として、市町村が主体的に作成した計画に基づき行われた中小企業の一定の設備投資について、固定資産税を二分の一からゼロまで軽減することを可能とする特例措置を創設することとされております。
この特例措置については、政府は、平成二十八年度税制改正において創設された償却資産に係る固定資産税の特例措置とは異なる新たな制度と説明していますが、市町村の自主財源を減少させることになる点では変わりありません。
今回創設される特例措置については、地方から、あくまでも生産性革命の実現に向けた集中投資期間における臨時異例の措置であって、その期限をもって確実に終了すること及び今後対象の拡充は行わないよう強く求めるとの意見が示されているところであります。このような要望に対する総務大臣の御所見をお伺いいたします。
さらに、総務大臣は、衆議院の本会議において、平成二十八年度創設の既存の特例措置について、「この特例措置の適用期限は平成三十年度までであることから、その政策効果については、今後、経済産業省において検証が進められるものと理解しています。」と答弁しておられます。この点、具体的にどのように検証し、いつまでに結果を公表するのか、経済産業大臣に伺います。
また、新たな特例措置を創設するのであれば、既存の特例措置の政策効果を適用期限の終了後にしっかりと検証し、その結果を踏まえて創設すべきだったのではないかと考えますが、総務大臣の見解を伺います。
最後に、教員の働き方改革について。平成三十年度地方財政計画によると、義務教育教職員の平成三十年度計画人員は、小学校教職員が一千三百四十人増、特別支援学校教職員が九百三十五人増となったものの、中学校教職員が三千六百五十六人減となり、全体で一千三百八十一人の減となっています。
文部科学省による教員勤務実態調査によれば、小学校教諭の約三割、中学校教諭の約六割は一週間当たりの勤務時間が六十時間以上に上っていることが明らかになっています。これは、厚生労働省が過労死の労災認定基準として定める一か月当たり八十時間以上の時間外労働に相当します。
このような状況を踏まえれば、子供の数や学級数が減少したからといってその分だけ一律に教職員の人員を減らすということは大いに疑問であり、必要な人員は確保されるべきです。今回の地方財政計画において教職員が減となった理由、とりわけ中学校教職員が大幅減となった理由を文部科学大臣にお伺いします。
また、文部科学大臣は、昨年十二月二十六日に学校における働き方改革に関する緊急対策を決定し、部活動や授業準備、学校行事等の準備、運営など、教員の多忙の要因となる業務を適正化するための取組を示していますが、平成三十年度における教員の働き方改革の実現に向けた具体的施策と予算額をお示しください。
一方で、文科省の予算で対応できるのは限られた学校でしかなく、各自治体においても取組を徹底していただかなければなりません。地方財政計画を策定する際、文部科学省は、例えばICT、タイムカードによる適切な出退勤記録の整備などの所要額を交付税措置していただくよう総務省に要求しているのか、文科大臣にお伺いします。
以上、るる質問いたしましたが、それぞれ明瞭な御答弁を期待し、私の質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣野田聖子君登壇、拍手〕