滝沢求の発言 (本会議)

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○滝沢求君 自由民主党の滝沢求です。
 私は、自民・公明を代表し、ただいま議題となりました気候変動適応法案について、中川環境大臣に質問をいたします。
 本法案の制定理由では、近年、気温の上昇、大雨の頻度の増加や農作物の品質低下、動植物の分布域の変化、熱中症リスクの増加など、気候変動の影響が全国各地で起こり、さらに今後、長期にわたり拡大するおそれがあると指摘しています。
 地球温暖化、気候変動の影響は、本当に身近なところに現れております。暖冬かと思えば突然記録的な寒波が全国的に到来し、国民の生活にも大きな影響を与えております。私の地元青森県でも昔に比べて非常に気温が上がってきており、カエデの紅葉が遅くなりました。青森の名産ホタテガイも、海水温が異常上昇すると養殖のためにまいた稚貝が大きな影響を受けます。
 台風も、勢力を落とすことなく、北海道、東北に相次いで上陸したり、これまで大雪に襲われたことがなかった地域で局地的な豪雪が見られたりするなど、過去のパターンに当てはまらない気象が見られるようになり、私たちの経済、生活にも様々な影響が出ております。
 まず、本法案の前提として、政府では、今後どの程度の地球温暖化が進み、それによりどのような気候変動とその影響が生じると見込んでいるのかをお伺いいたします。
 気候変動による集中豪雨と洪水に対処するためには、河川堤防の強化や雨水用の下水道、ハザードマップの整備、万が一の際の避難路の確保など、国、都道府県、市区町村、民間の皆様による幅広い連携が必要となります。そのため、本法案に基づき、国においては、農業や防災等の各分野の適応を推進する気候変動適応計画を策定し、その進捗状況をフォローしていくことになると期待をしております。
 この計画がしっかりと実現されるためには、環境省が関係する各省を束ねて、この計画の着実な策定と実施を担保していくことが必要だと考えております。その点、どのようにしていくつもりか、お伺いをいたします。
 昨年、各地でヒアリの上陸が騒がれました。人や物の地球規模での移動の活発化に加え、今後温暖化が進むと、日本にやってきた外来昆虫が生息地を広げていくおそれがあります。このような事態に備えて、各国の研究機関と情報共有ネットワークを広げていくとともに、国内の研究機関での研究充実も進めていかなければなりません。
 また、平均気温の上昇により、これまで広がるおそれが少なかった農作物の病気による被害が拡大することも想定されるほか、今まで育成できた農作物が育成できなくなるおそれがあります。高温耐性の農作物品種の開発等にも力を入れていかなければなりません。青森でも、リンゴの色づきが悪くなったり、更に温暖化が進むと、ついにはリンゴの生産地として適さなくなるのではといった不安もございます。県の産業技術センターでも、リンゴ生産が影響を受けないよう、温暖化に対応した優れたわせ、なかて種の育成に取り組んだりしております。
 国全体を挙げて、温暖化や気象に関する研究所等だけではなく、農林水産関係の試験場や研究所と常に連携をし、気候変動に対応した情報共有や研究開発を進めていく必要があると考えますが、どのようにお考えか、お伺いをいたします。
 地球温暖化による気候変動がもたらす被害の特徴について、国境を越えて影響が広がることが挙げられます。例えば、海面上昇による高潮の発生などは、沿岸国であればどこでも悩まされることとなります。先週、福島で開催された太平洋・島サミットでも、気候変動や自然災害が深刻化している中、各国が連携して取り組むことがかつてなく重要になっていることが共有されたところでございます。気温の上昇とともに、特定の国にしか存在しなかった病気が他国へと広がっていく不安も大きくなっています。
 私は、外務大臣政務官就任当時、たくさんの海外からの要人と会談をいたしました。在京大使を産総研福島再生可能エネルギー研究所に案内をしたときに、出席者からは独創的な取組に大きな関心が寄せられておりました。昨年四月のG7ローマ・エネルギー大臣会合に出席した際も、アフリカへの低炭素技術の知見、経験の共有、能力構築支援などについて訴えてまいりました。
 どの会談でも、我が国が国際的な共有に努めてきた、台風等の自然災害、疾病予防等に対処してきた経験、優れた省エネ、低炭素技術などに大きな期待を寄せられております。そのたびに、私は、我が国が果たすべき役割はますます大きくなると実感しております。同時に、我が国の優れた防災技術や災害復興復旧技術、ノウハウなどの海外インフラ展開につなげる絶好の機会だと考えております。
 今回の法案では、気候変動への適応に関する国際協力の推進にも力を入れていくこととなっておりますが、具体的には、マルチ協力やバイ協力の枠組みを通じて、どのような形で進めていくのでしょうか。我が国の海外インフラ展開の促進という観点も含めて、分かりやすくお示しをください。
 本法案は、地球温暖化による気候変動がもたらす被害を回避、軽減することを目指していますが、同時に、地球温暖化対策推進法の下で、温室効果ガスの排出削減対策を確実に進めていくこともこれまた大切です。
 二〇一五年十二月、パリで開催されたCOP21において、世界の気温上昇を二度未満に抑えるためのパリ協定が採択されました。我が国は、二〇一三年度比で二〇三〇年度二六%の排出削減目標の達成に向け、地球温暖化対策計画に基づき、対策を着実に進めることとしております。さらに、パリ協定を踏まえて、全ての主要国が参加する公平かつ実効性のある国際枠組みの下、主要排出国がその能力に応じた排出削減に取り組むよう国際社会を主導し、地球温暖化対策と経済成長を両立させながら、長期的目標として、二〇五〇年までに八〇%の温室効果ガス排出削減を目指すこととしております。
 そこで、大幅な排出削減を実現するために、革新的技術の開発普及や温室効果ガス排出量が多い分野の抜本的な改善など、あらゆる方策を動員することが求められると考えておりますが、どのように取り組んでいくおつもりでしょうか。
 また、来年は、G20サミットが大阪、G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会議が長野県軽井沢で開催されることが決まりました。国内向けにはパリ協定の重要性を周知する、国際的には温室効果ガスの排出削減における我が国のプレゼンスを高めるいい機会であります。
 今後、我が国の二〇五〇年までの長期戦略についてどのように検討を進めていくおつもりなのか、この点をお伺いし、私の質問といたします。(拍手)
   〔国務大臣中川雅治君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 滝沢求

speaker_id: 25026

日付: 2018-05-23

院: 参議院

会議名: 本会議