牧山ひろえの発言 (本会議)
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○牧山ひろえ君 立憲民主党・民友会の牧山ひろえです。
会派を代表して質問いたします。
驚きの文書が出てきました。愛媛県が本院予算委員会宛てに提出してくださった資料です。二月二十五日に加計学園理事長が総理と面談、理事長から国際水準の獣医学教育を目指すことなどを説明、首相からはそういう新しい獣医大学の考えはいいねとのコメントあり。大変生々しい、リアルさを感じる表現です。
これらが本当であれば、これまでの総理や柳瀬元秘書官の国会答弁が虚偽となる内容です。首相案件、官邸の最高レベル、総理の御意向という文言の信憑性は、より深まっているのです。
愛媛県には記録も記憶もある。片や、記録も記憶も曖昧で、鮮明な記憶は都合の良いことだけ。どちらが信用されるでしょうか。また、政府は、認識が違うなどと答弁していますが、合理的に考えて、愛媛県にうそをつく理由はありません。なぜそれが分からないのでしょうか。
安倍総理は、森友、加計学園疑惑をめぐって、これまで、うみを出し切る、真摯に説明責任を果たす、行政の長として責任を痛感などと発言されています。しかし、言葉は踊れどが実態です。
認識が違うというのであれば、そして、うみを出し切り、説明責任を果たすために、なぜ柳瀬元首相秘書官や加計理事長に証人として、また中村愛媛県知事に参考人として国会に来ていただき、真実を究明することができないのでしょうか。官房長官の認識を伺います。
それでは、ただいま議題となりました気候変動適応法案について質問いたします。
気候変動は、気温上昇だけでなく、大洪水、大干ばつ、大寒波、ハリケーンや台風の巨大化など、地球上あらゆる場所で様々な自然災害となって顕在化しています。
気候変動問題に関する国際的枠組み、パリ協定は、産業革命前からの気温上昇を二度未満、できれば一・五度に抑えることを目指しています。しかし、既に平均気温は一度上昇しており、今まさに対策を進めていく必要があります。地球温暖化が進行することで、より深刻で広範囲にわたる不可逆的な影響が起こる可能性が高まります。私たちは将来世代に対して責任があります。私たちが便利な生活を享受するツケを将来世代に回すわけにはいきません。
これまでの気候変動対策に関する消極的姿勢を転換して、将来世代へとつなぐ低炭素社会を実現する必要があります。気候変動政策に関する日本の強い決意を世界に発信し、国内における社会的機運の醸成を図るため、気候変動COPの日本開催を誘致するなど、国際社会をリードする存在、すなわち気候変動政策のトップランナーを目指すべきと考えますが、環境大臣の御認識を伺います。
日本は、温室効果ガスの排出を二〇五〇年には八〇%削減するという目標を掲げています。この目標を達成するためには、政府を始めとして、自治体、産業界、そして国民など、あらゆる主体がビジョンを共有し、連携して整合性のある取組を行う必要があります。そのためには、二〇五〇年に向けた長期戦略を早期に策定すべきと考えますが、この長期計画は、いつ頃、どのような方針で策定されるのか、環境大臣にお伺いいたします。
次に、緩和策と適応策の関係について伺います。
政府は、常々、気候変動対策は緩和策と適応策の両輪をもって推進されると主張しております。これは、充実した緩和策を行わなければ、気候変動の影響に社会が適応できる水準を超えてしまうからだと理解しています。最大の気候変動適応策は緩和策であると国際的にも指摘されているのです。例えば、英国では、気候変動法という一つの大きな法案の中で緩和策と適応策の両方が規定され、それぞれの連携が取られることで包括的な気候変動対策が実施されており、気候変動対策の先進的な取組との評価を受けております。
しかしながら、適応策と緩和策の関係を本法案に位置付けることについて、政府は、衆議院の審議でかたくなに否定しています。これでは、気候変動への取組の施策はそれぞれ独立のものと捉えられるおそれがあります。なぜ適応策と緩和策の関係について本法案の中でしっかり規定されないのか、その理由を御説明ください。
適応策の実施には、予算の裏付けが欠かせません。特に、自治体に対し国が予算を付けないと、適応策の実効性が担保されるのか不安が残ります。その一方で、国の財政赤字が続く中で新法が予算獲得の名目として使われ、必要性の高くない公共事業などの予算獲得が進められる懸念も指摘されています。
適応策は各省の施策の単なる寄せ集めであってはならず、優先順位を付けることなどによって総合的な適応策が実施されていかなければならないと考えます。衆議院においては適応策の実施について各省任せとも取れる答弁がなされていましたが、環境大臣がリーダーシップを持って関連施策を主導していくべきではないでしょうか。環境大臣の御所見を伺います。
適応策の評価についてお伺いいたします。
本法律案では、気候変動適応の効果の評価手法の開発が努力義務とされています。ですが、気候変動適応計画の見直しをより実効性あるものとするためには、適応策の効果の評価は必須です。どのような体制とスケジュールで評価手法の開発をされるのか、具体的にお答えいただきたいと思います。
また、気候変動対策の先進国というべき英国では、政府から独立した専門的顧問機関、気候変動委員会も設置され、政府に対して様々な提言、報告を行っています。この委員会の設置により、気候変動対策の透明性と説明責任を確実に担保できるようにしているのです。これに倣い、日本でも、評価情報の的確性、計画内容の妥当性を確保するためには、独立した第三者機関の評価と勧告の仕組みが必要であり、これを法に位置付けるべきと考えますが、環境大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
気候変動適応の取組を効率的に進めていくためには、国民の理解が必須です。しかし、内閣府が平成二十八年に行った地球温暖化対策に関する世論調査の取りまとめによりますと、気候変動の影響への適応については過半数以上が知らなかったと回答しています。行政と企業、市民が気候変動への問題意識を一致させ、制度や暮らしの見直しを進めていかなければなりません。
今回の法制定を適応策の重要性を周知する契機とするべきと考えますが、気候変動適応を推進するために、国民などに対しどのような周知、広報及び普及啓発を行っていくお考えでしょうか。具体的にお答えください。
気候変動の影響が拡大する中で、遅まきながら、我が国でも気候変動適応法案が提出されたことは歓迎すべきことです。ですが、ドイツの環境NGO、ジャーマンウオッチによる各国の気候変動対策の取組ランキングでは、日本は全体の五十位と位置付けられ、非常に悪いと評されています。今からでも遅くありません。日本から世界の気候変動対策を変えていこうではありませんか。
本法案の成立がそのための契機になることを祈念し、質問を終わらせていただきます。(拍手)
〔国務大臣中川雅治君登壇、拍手〕