中川雅治の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(中川雅治君) 牧山議員から七問御質問をいただきました。
 まず、気候変動政策のトップランナーを目指すべきとのお尋ねがありました。
 一昨年、我が国が議長国を務めた伊勢志摩サミットにおいても、世界経済の脱炭素化に向けて取組を加速していく決意をG7の首脳宣言に明記したところです。
 我が国は、水素エネルギーや蓄電関連の技術など、国際的に高い競争力を持つ優れた環境技術を数多く有しています。こうした強みを存分に生かし、温室効果ガスの国内での大幅な排出削減を目指すのみならず、世界全体の排出削減に最大限貢献し、世界の脱炭素化を牽引していく決意です。
 来年は、我が国が議長国となってG20を開催することとしております。また、今年十二月にはポーランドでCOP24が開催されます。このような国際会議の場を活用し、脱炭素化に向けた我が国の決意を国内外にしっかりと発信してまいります。
 次に、長期戦略の策定方針についてのお尋ねがありました。
 我が国には、水素エネルギーや蓄電関連の技術など、国際的に高い競争力を持つ環境技術が多く存在します。こうした強みを十分に生かすことで、国内での温室効果ガスの大幅な排出削減を目指し、同時に、世界全体の排出削減に最大限貢献し、二〇五〇年、そして、その先の世界の脱炭素化を牽引してまいりたいと考えています。
 一方、こうした大幅削減は、従来の取組の延長では実現が困難です。あらゆる主体が脱炭素化に向けたビジョンを共有し、連携した取組を行うことにより、脱炭素化に必要な投資やイノベーションを促していくことが重要です。
 このための長期戦略について、二〇二〇年の期限に十分先立って策定していくこととしており、政府全体としての検討作業の加速化に向けて調整を進めてまいります。
 次に、適応策と緩和策の関係についてのお尋ねがありました。
 緩和策と適応策は、車の両輪というべき関係で、どちらもそれぞれしっかりと推進すべきものです。こうした観点から、緩和策と適応策をそれぞれ個別の法制度に基づいてしっかり推進することとする現在の案がよいと考えております。
 気候変動対策のうち、緩和策の重要性については既に地球温暖化対策推進法に明記されておりますが、適応策についてはこれまで法的な位置付けがありませんでした。地球温暖化対策推進法と今回の法案により、緩和策と適応策を車の両輪として進めるための法的基盤が整うことになります。
 地球温暖化対策推進法と今回御審議いただく本法案の二つを礎に、緩和策と適応策をしっかりと推進してまいります。
 次に、環境大臣が関連施策を主導すべきとのお尋ねがありました。
 気候変動の影響は、自然災害、農業、生物多様性など、様々な分野に及ぶものであり、適応策を推進するに当たっては、関係省庁等との連携協力が不可欠です。
 このため、本法案においては、例えば、関係省庁と協議しながら環境大臣が適応計画の案を策定することや、広域協議会において、地方環境事務所が旗振り役となって、国の出先機関同士で地域の実情に応じた協力を進めることなど、環境省が精力的に働きかけながら、幅広い関係者の連携協力を推進するための規定を随所に盛り込んでいます。
 また、本法案は、適応の情報基盤の中核として、環境省が所管する国立環境研究所が国や地方の研究機関と連携していく旨の規定を盛り込んでいます。
 これらの規定をてこに、環境大臣の主導の下、国や地域レベルで関係機関の連携協力を一層強化して、必要性の高くない適応策を行わないようにし、適応策の実効性が担保されるように努めてまいります。
 次に、適応の効果の評価手法の開発についてのお尋ねがありました。
 適応策の効果を把握、評価する手法は、適切な指標の設定が困難であること、適応策の効果を評価するには長い期間を要すること等の課題があり、諸外国においても具体的な手法はまだ確立されておりません。
 こうした課題があるものの、気候変動適応計画の進捗管理においては、それぞれの施策が気候変動の影響による被害の回避、軽減にどれだけ貢献したのかなど、適応策の効果を定量的に把握、評価していくことが重要と考えております。
 このため、本法案では、政府は、気候変動適応の進展の状況を的確に把握し、及び評価する手法を開発する旨規定しております。
 環境省としては、諸外国の検討状況の情報収集、調査研究の推進、地方公共団体や民間事業者の取組事例の収集等を通じて、関係省庁の連絡会議の場などを活用し、関係省庁と連携しながら、適応策の効果を把握、評価する手法の開発に向けてできる限り速やかに取組を進めてまいります。
 次に、第三者機関による評価、勧告の仕組みについてのお尋ねがありました。
 気候変動影響の評価については、最新の科学的知見を踏まえ客観的に行うことが重要であることから、本法案においては、専門家により構成される中央環境審議会の意見を聴かなければならないこととしております。
 また、気候変動適応計画については、専門家からの意見聴取やパブリックコメント等を通じて、多様な関係者の意見を聞きながら策定や見直しを行うこととしております。
 こうした考えの下、本法案においては独立した第三者機関の評価と勧告の仕組みを位置付けておりませんが、審議会での議論やパブリックコメント等のプロセスを通じて、気候変動影響評価の的確性や気候変動適応計画の妥当性を確保し、適応策の充実強化を進めてまいります。
 最後に、国民への普及啓発についてのお尋ねがありました。
 気候変動による影響は、真夏日、猛暑日の日数の増加や、桜の開花日の早まり、大雨の頻度の増加、強い台風の発生数の増加等、国民一人一人の生活にも密接な関わりがあるものです。
 こうした観点も含めて、環境省においては、平成二十八年に気候変動適応情報プラットフォームを立ち上げ、関係省庁と連携して、気候変動の影響や適応策についての様々な情報をインターネット等を通じて広く発信してきたところです。
 さらに、本法案においては、国が適応の重要性に関する国民の関心と理解を深めるための措置を講ずる旨の規定を盛り込んだところです。本法案は適応という言葉を国民に知っていただく絶好の機会であり、気候変動適応情報プラットフォームの更なる充実、広報資料の作成や各地でのセミナーの開催などを通じて、国民の理解を深める取組を更に強化してまいります。(拍手)
   〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 119615254X02120180523_012

発言者: 中川雅治

speaker_id: 13569

日付: 2018-05-23

院: 参議院

会議名: 本会議