片山大介の発言 (本会議)
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○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
私は、我が党を代表して、気候変動適応法案について質問いたします。
近年、気候変動の及ぼす影響が顕在化し、世界中で異常気象によるハリケーンや洪水、干ばつといった自然災害が頻発しています。我が国でも、去年七月に九州北部地方で、これまでの観測記録を更新する集中豪雨が発生し、大きな被害を出しました。また、日本近海の海水温の上昇の影響により、発生する台風の規模も巨大化しています。今後、ゲリラ豪雨などによる自然災害リスクも高まってきています。
そうした中、我が国でも、温室効果ガスの排出抑制を行う緩和だけでなく、既に現れている影響や中長期的に避けられない影響に対して適応を進めることが求められるようになり、三年前に、我が国で初めてとなる気候変動の影響への適応計画が閣議決定されました。そして、今回、その計画を法的に位置付けようということですが、以前から適応策の法制化を求める意見はあったものの、法制化には至りませんでした。
大臣は、さきの衆議院の本会議で、その後、機運が高まったため本法案の提出となったと答弁していますが、一度法制化をしないという判断をし、さらに、現行の計画に伴うフォローアップは去年十月に初めて行われたばかりです。そうした中での法案提出は、少し急な印象も受けます。なぜこの時期に法制化するのか、そして、その立法事実について、大臣に改めて伺いたいと思います。
また、地球温暖化対策については地球温暖化対策推進法があり、温室効果ガスの排出削減に向け、削減目標の達成に向けた取組が現在進められています。地球温暖化は人為的な温室効果ガスの排出による影響の可能性が極めて高いというのが政府の立場ですので、既に制定されている地球温暖化対策推進法は同様の考えが反映されています。
今回、気候変動に対しても人為的な影響によると考えるのであれば、地球温暖化対策推進法の改正でも対応が可能であったと思いますが、今回新たな法案として提出したのはなぜか、環境大臣、お答えください。
本法案では、適応計画の見直しは気候変動影響評価などを勘案して検討を加え、必要があると認めるときは速やかにこれを変更しなければならないとあります。その一方で、気候変動影響評価はおおむね五年ごとに行うと規定されています。影響評価がおおむね五年ごとに行われるのであれば、その結果を踏まえ、速やかに適応計画を変更することが必要なはずです。
あらかじめ計画変更の目安となる期間を規定しておくべきと考えますが、法文上、計画の見直し時期と影響評価が連動されていない理由はなぜでしょうか。また、気候変動影響評価と適応計画の見直しについてはどのような関係性を想定しているのでしょうか。大臣、具体的にお答えください。
次に、適応計画に対するフォローアップ、すなわち進捗管理の在り方について質問いたします。
現行の適応計画について、去年十月に行われた進捗管理の結果を見ると、事業を実施する省庁による自己評価に近い内容になっています。イギリスでは第三者委員会によって進捗管理が行われていますが、我が国においても、関係省庁による連絡会議の場ではなく中央環境審議会を関与させるなど、専門性と客観性を担保した上で進捗管理を進めるべきではないでしょうか。大臣の御所見を伺います。
次に、適応計画の評価手法について質問いたします。
おととしまとめられた諸外国における適応計画の進捗管理等調査報告書では、調査対象の英独仏米韓の五か国について、進捗管理に必要な具体的な指標の検討とこれを用いた評価の試行が進みつつあることが明らかになった、このように報告されています。そして、我が国の実態に即した実効性ある方法を検討していくことが重要と報告書の結びにあります。
事業効果が明らかでない、費用対効果の薄い公共事業が気候変動対策事業と位置付けられて進められないためにも、評価手法をどのように開発していくつもりなのか、環境大臣にお答え願います。
続いて、国立環境研究所について伺います。
本法案では、国立環境研究所の業務として、地方公共団体などに対し、適応策に関する技術的助言その他の技術的援助が規定されています。これは、適応策に関する科学的知見が十分でない地方公共団体が地域気候変動適応計画を策定する際などに具体的なアドバイスを与えるための規定と受け止めますが、どのような項目や場面での援助を想定しているのでしょうか。
また、国立環境研究所の業務量はこれまで以上に増加することが予想されます。人員や体制などは見直していくつもりなのか。その一方、国立環境研究所全体としては、業務が肥大化しないような工夫も求められます。
独立行政法人の業務効率化の観点からも、どのような措置を考えているのか、併せて伺いたいと思います。
続いて、地方公共団体における取組について質問いたします。
本法案では、都道府県及び市町村は、それぞれの区域について適応計画を策定するよう努めることとされています。
現状でも、都道府県や政令指定都市を中心に適応計画を定めているところは増えていますが、中身にはばらつきがあります。国として、今後、内容について助言や指導することもあると考えているのか、お伺いいたします。
気候変動の影響は地域により大きく異なります。このため、地域ごとにきめ細かな適応策の検討が不可欠となりますが、自治体の人的体制は十分ではなく、知見の蓄積も必要だと考えられます。このため、財政支援も含め、今後更なる支援が求められると思いますが、どのようにお考えでしょうか、大臣の御所見を伺います。
自治体に対しては、国立環境研究所の地域版ともいうべき地域気候変動適応センターを設けるとされています。これは、どのような組織をイメージしているのか。また、同センターを組織できない場合は、市町村レベルであっても国立環境研究所がその役割を担うことになるのか、併せて大臣のお考えを伺いたいと思います。
気候変動は地球全体の問題であり、一国の取組だけではなく、世界各国との協働が欠かせません。アメリカや中国における協力体制への参画が見えにくい中、気候変動適応に向けた対策を着実に進めている先進各国と相互の知見を共有することがとても大切です。
日本維新の会は、国内の対策に加え、アジアや太平洋地域における気候変動の影響にも深く関心を持っています。環境をより安定なものにすべく、努力してまいりますことをお約束して、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣中川雅治君登壇、拍手〕