森本真治の発言 (本会議)

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○森本真治君 国民民主党・新緑風会の森本真治です。
 ただいま議題となりました消費者契約法の一部を改正する法律案について、会派を代表して質問します。
 冒頭、安倍政権下での疑惑や不祥事について申し上げます。
 一昨日、財務省から、森友学園に係る交渉記録と改ざん前の決裁文書が国会に提出されました。記録は廃棄したと繰り返し国会で答弁し、交渉記録の存在も認めてこなかったことが全て虚偽であったこと、さらに、答弁とつじつまを合わせるため、文書の改ざんだけでなく、理財局の指示で、保管していた記録を意図的に廃棄していたことも明らかになりました。なぜここまで国会と国民をだまし続けなければならないのか。
 加計学園問題について。愛媛県が国会に提出した文書では、安倍総理は、獣医学部構想を知ったと明言してきたより二年も前に学園理事長から説明を受けたことになります。総理は改めて理事長から説明を受けていないと否定をされていますが、愛媛県知事も、文書を改ざんする必要がない、ありのままに報告書類として出されたものを国会に提出したと述べられ、総理と知事の主張は真っ向から対立しています。
 どちらがうそをついているのでしょうか。それとも、加計学園がありもしない両者の会談を捏造して県に報告したのでしょうか。加計学園理事長や愛媛県知事にも国会で証言していただき、真実を明らかにしていく、安倍政権の疑惑を解明していくことが国会には求められます。
 消費者庁は公益通報者保護制度を所管しています。公益を守るため、企業や国や自治体の法令違反行為に関する通報を受け付け、調査を行い、是正を図るとともに、通報者の保護を図っていく制度です。まさに、福井大臣には、安倍政権の数々の疑惑を解明し、真実を明らかにしていく責任があります。大臣の決意をお伺いします。
 法案について質問します。
 高齢化の進展や情報通信技術の発達、また、民法改正案では成人年齢引下げが提案されていますが、そうなれば、十八歳、十九歳の消費者被害の増加が懸念されていることを踏まえ、高齢者や若年成人等の消費者被害を防止、救済する上では、合理的な判断が働かない状態で締結された契約の取消し権を拡大する等の実効的な法制度の整備は急務です。
 さらに、前回、平成二十八年改正時に、幾つかの論点が法改正に至らず、積み残しとなりました。当時の参議院地方・消費者問題に関する特別委員会において、残された課題について三年以内に必要な措置を講ずることを求めた附帯決議を行いました。本改正案は、それを踏まえ、この間、消費者委員会の消費者契約法専門調査会において内容を検討し、提出に至ったものと理解しています。
 しかしながら、本改正案では、調査会における結論と比べ、内容が縮小されている点が見受けられますので、その点について質問します。
 まずは、調査会で措置すべきとされながら法案に盛り込まれなかった、平均的な損害の額の立証責任についてお伺いします。
 結婚式場などのキャンセル料をめぐるトラブルが多発する中、本法第九条第一号において、契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える損害賠償の額を予定し、違約金を求めることはできないことになっています。
 しかし、キャンセル料が平均的な損害の額の範囲かどうかを消費者が立証することは、立証に必要な資料が事業者側にあることなどから、非常に困難です。本来、損害額を主張している事業者が立証すべきと考えますが、大臣の御所見をお伺いします。
 前回の附帯決議で、この平均的な損害の額の立証に関する推定規定の措置を含め、残された課題について遅くとも三年以内に必要な措置を講ずべきといたしました。その期限となる今後一年以内に改正案提出を目指すのか、大臣にお伺いします。
 あわせて、消費者委員会の答申で異例の付言が付され、喫緊の課題として言及されている事項や、専門調査会の二度の報告書で指摘された多くの積み残し課題について、今後どのようなスケジュールで対応するのか、大臣にお伺いします。
 そもそも、何年も掛けて議論されてきた事項について、専門調査会の結論が得られたのに、立案作業が間に合わなかったとはどういうことでしょうか。
 前回の附帯決議では、「消費者庁、消費者委員会及び国民生活センターの徳島県への移転については、本法等消費者庁所管の法令の運用に重大な影響を与えかねないため、慎重に検討すること。」としていました。平均的な損害の額の推定規定について改正案に盛り込む作業が間に合わなかった現状一つ取っても、法の所管官庁として重大な影響が生じています。昨年夏から暫定的に置かれた徳島オフィスでの追加的な業務に人手を割いている場合ではないのではないですか。
 消費者庁の徳島移転について改めて慎重であるべきと考えますが、大臣のお考えをお伺いします。
 次に、意思表示を取り消すことができる不当な勧誘行為の追加についてお伺いします。
 本改正案では、就活中の学生の不安を知りつつ、このままでは一生成功しない、この就職セミナーが必要と告げ勧誘する不安をあおる告知や、消費者の恋愛感情を知りつつ、契約してくれないと関係を続けないと告げて勧誘する恋愛感情に乗じた人間関係の濫用について追加しています。この中で、本来事業者側の不当な勧誘行為によって消費者が困惑したことだけを示せば十分なのに、なぜか、専門調査会でも議論されていなかった、当該消費者が社会生活上の経験が乏しいことからという要件が追加されました。
 本要件は、成年年齢引下げに対応した改正であることを示すため対象を絞ったものなのか、またそうであるならば、この要件に該当する若年者とはどれくらいの年齢までの消費者を想定したものですか。大臣の答弁を求めます。
 社会生活上の経験が乏しいとは、具体的にどのような経験が乏しいというのか、また、対象とならないのはどのような事例なのか、一般消費者には判然としないところがあります。
 衆議院での答弁では、霊感商法等の悪徳事業者による消費者被害については、勧誘の態様に特殊性があり、通常の社会生活上の経験を積んできた消費者であっても、一般的には本要件に該当するものと考えていると一例を説明されていますが、大臣の答弁を求めます。
 衆議院においては、結果、法案が修正され、霊感商法等については社会生活上の経験の乏しさに関係なく救済されると新たな項目を追加し、明文化されましたが、不安をあおる告知や恋愛感情に乗じた人間関係の濫用については、救済の対象を狭めたままです。二つの整合性をどう取るのか、大臣の見解をお伺いします。
 今回手当てされたのは、合理的な判断をすることができない事情を利用して契約を締結させる、いわゆる付け込み型勧誘の類型の一部にとどまっています。そもそも消費者契約法は、業種や業態を限定した個別法ではカバーできない消費者トラブルをカバーできるよう制定された包括的な民事ルールであり、悪質事業者の様々な手口をその都度イタチごっこで規定していくような性質のものではありません。
 消費者の知識、経験、理解力、判断力等の不足を利用して過大な不利益をもたらす契約の勧誘が行われた場合には、若年者、高齢者問わず、消費者の取消し権を認める包括的な受皿となる規定を設ける必要があると考えますが、大臣の見解を伺います。
 以上、質問してまいりましたけれども、大臣の明瞭な答弁を期待し、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣福井照君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 119615254X02220180525_008

発言者: 森本真治

speaker_id: 18201

日付: 2018-05-25

院: 参議院

会議名: 本会議