上川陽子の発言 (本会議)

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○国務大臣(上川陽子君) 山添拓議員にお答え申し上げます。
 まず、本法律案が十八歳、十九歳の未成年者取消し権を奪う代償措置となるのかについてお尋ねがありました。
 成年年齢を引き下げた場合には、十八歳、十九歳の者は未成年者取消し権による保護を受けることができなくなります。そのため、若年者の消費者被害への対策が必要となりますが、他方で、これらの者に対して一律に未成年者と同等の保護を与えた場合には、若年者の社会参加を促し、その自立を促すという成年年齢の引下げの意義を大きく減殺するものと考えられます。
 そこで、若年者の消費者被害への対策としては、消費者教育により自立した判断力を育てることが重要であり、その上で、消費者に自己責任を求めることが適切でない悪質な勧誘行為が行われた場合等を対象として、取消し権等の制度的な保護を与えることが適切であると考えております。
 今般の消費者契約法の改正によって追加される不安をあおる告知や人間関係の濫用によって締結された消費者契約に関する取消し権は、若年者を中心に発生している消費者被害事例を念頭に置いたものであり、消費者教育の充実等の他の施策と相まって、十分な消費者被害への対策となるものと考えております。
 次に、未成年者取消し権が果たしてきた未成年者を保護する役割への認識についてお尋ねがありました。
 未成年者取消し権は、未成年者の保護を図るためのものであり、御指摘のとおり、未成年者の消費者被害を防ぐ役割を果たしてきたものと考えております。
 成年年齢を引き下げた場合には、十八歳、十九歳の者は、未成年であることを理由として契約を取り消すことができなくなります。このため、先ほど申し上げましたとおり、若年者の消費者被害への対策が必要となりますが、今般の消費者契約法の改正は、消費者教育等の他の施策と相まって、十分な消費者被害への対策となるものと考えております。
 最後に、法制審議会の最終報告書での指摘がクリアされたと認識しているかとのお尋ねがありました。
 これまで、政府としては、消費者被害の拡大を防止するために各種の施策に取り組んできました。
 例えば、教育の面からは、平成二十年及び二十一年の学習指導要領の改訂により、消費者教育、法教育、金融経済教育等の充実が図られ、現在の高校生は既に改訂後の学習指導要領に基づく教育を受けています。
 ただいま議題となっている消費者契約法の一部を改正する法律案も、消費者被害の拡大の防止に資するものです。
 また、若年者の自立を促すような施策については、例えばキャリア教育などのキャリア形成に対する支援や、教育現場へのスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置の推進、相談窓口の充実といった施策に取り組んできました。
 法務省としては、これらの施策が相応の効果を上げ、国民にも浸透していると考えており、法制審議会の最終報告書で掲げられた三つの条件をクリアしているものと考え、今般、国会の判断を仰ぐために民法の一部を改正する法律案を提出したものです。
 環境整備のための施策については、今後も省庁横断的に更に充実強化を図る必要があると考えています。政府としては、成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議を開催し、平成三十四年四月一日の施行日に向けて工程表を作成した上で全体的な進捗管理を行っていくこととしており、施行日までにこれらの施策が十分な効果を発揮し、国民の理解が得られるよう、引き続き努力してまいりたいと考えております。(拍手)
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発言情報

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発言者: 上川陽子

speaker_id: 1920

日付: 2018-05-25

院: 参議院

会議名: 本会議