福井照の発言 (本会議)
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○国務大臣(福井照君) 片山議員にお答えをいたします。
法案の内容と報告書の趣旨との関係に関するお尋ねがございました。
本法律案は、消費者委員会の答申で法改正を行うべきとされた事項について、その趣旨を尊重しつつ、法制的な見地から検討を行い、策定したものでございます。
また、答申書の付言等につきましては、重要な課題であると考えており、引き続き検討をしてまいる所存でございます。
衆議院での修正により追加された類型等に関するお尋ねがございました。
お尋ねの著しい判断力の低下等の要件は、衆議院での議員提案により追加されたものであるため、その判断基準等については、本法が成立した場合には、国会での議論により明らかになるものと考えております。
また、本法が成立した場合には、衆議院で追加された部分を含め、本改正案の内容を逐条解説で分かりやすく説明するとともに、説明会の開催等により、消費者、消費者団体、消費生活相談員、事業者団体を始め、周知を徹底してまいる所存でございます。
不安をあおる告知の消費者の立証責任についてお尋ねがございました。
事業者は、契約締結過程における当事者間のやり取りにより、消費者の不安を認識することができるものと考えられますので、消費者は、事業者が勧誘時に用いた資料や消費者が提出したアンケート用紙等により、事業者が消費者の過大な不安を知っていたことを主張、立証することが可能と考えております。
また、消費生活センターに同一事業者の相談が多数存在し、消費者の過大な不安に付け込むような手口が現れていることを、センターの相談記録により主張、立証することも考えられます。
したがいまして、御指摘の規定は、消費者保護の理念に反するとは言えないものと考えております。
キャンセル料に係る損害額の立証責任についてお尋ねがございました。
平均的な損害の額の立証責任を転換することについては、消費者委員会における検討ではコンセンサスが得られず、改正事項として提案されなかったものと承知をしております。
消費者による平均的な損害の額の立証が困難な場合もあると考えられますことから、立証に関する規律の在り方について引き続き検討を進めてまいりたいと思っております。
事業者の努力義務についてお尋ねがございました。
第三条第一項の規定は、事業者の努力義務であるものの、抽象的な義務ではなく、契約を締結する局面における具体的な義務を規定していることに意義がございます。
また、情報提供に関する努力義務の規定は、例えば、事業者が信義則上の情報提供義務違反を理由として損害賠償義務を負うか否かが争われるような事案において考慮され得るという意義を有しております。
付け込み型勧誘による契約の取消し権についてお尋ねがございました。
判断力の不足等に付け込む勧誘が行われた場合の消費者の取消し権については、消費者委員会の検討において、要件の明確化が課題として指摘される等の議論があり、法改正事項として提案されるには至りませんでした。
もっとも、いわゆる付け込み型勧誘による被害の救済を図ることは重要な課題であると考えており、消費者委員会答申も踏まえ、被害事例や裁判例の分析等を進め、引き続き検討をしてまいりたいと思っております。
民法改正に伴う消費者保護施策についてお尋ねがございました。
消費者庁は、本改正案による制度整備に加えまして、成年年齢の引下げを見据えた環境整備として、消費者教育の充実、消費生活相談窓口の充実、周知、さらには厳正な法執行など、総合的な対応に全力で取り組んでまいります。
特に、消費者教育の充実につきましては、文部科学省等の関係省庁と連携し、二〇一八年度から二〇二〇年度までの三年間を集中強化期間とするアクションプログラムを決定したところでございます。
また、成年年齢引下げの実施までの間にも、若年者の消費者被害の状況等の把握に努め、必要に応じ、社会経済情勢の変化等も踏まえつつ、追加的な消費者保護施策を講じてまいる所存でございます。
以上でございます。(拍手)