三浦信祐の発言 (本会議)

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○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案について質問いたします。
 我が国は、今、少子高齢化による急激な人口減少、これに伴う生産年齢人口、労働人口の減少が進んでいます。持続可能な日本の未来をつくるためには、働き過ぎの社会から、健康を確保し、生産性向上による新しい働き方への対策が急務であり、特に若者世代が、将来に希望を持ち、人生設計ができる労働環境、賃金体系への変革が待ったなしの状況です。安倍総理は、一億総活躍社会、人生百年時代構想を推進し、日本が直面する課題に取り組まれております。そして、安倍内閣は、今国会を働き方改革国会として、日本の労働生産性向上に必要不可欠な働き方の大改革へ取り組むべく、本法案を国会へ提出されました。
 そこで、働き方改革について、今取組を進めるべき意義と目的、また目指すべき社会について、安倍総理に答弁を求めます。
 次に、時間外労働の上限規制について伺います。
 現行制度では、労使協定書、いわゆる三六協定の締結により、実質、上限なく時間外労働が可能であるのに対し、本法案では、時間外労働の上限を月四十五時間、年三百六十時間を原則とし、臨時的な特別な事情の場合でも、年七百二十時間、単月百時間未満、複数月で平均八十時間と、明確に上限を設けております。労使が一致し、罰則付き時間外労働上限規制を創設することは、一九四七年の労働基準法制定以来の大改革であり、未来をつくる歴史的なことです。
 労働生産性が高く、時間外労働がなく、定時で就業を終えて、適切な収入が得られていることが本来あるべき健全な労働の在り方です。その上で、時間外労働を是認し、罰則規定を定める以上、残業時間の上限設定水準が妥当でなければなりません。
 労働環境の変革をもたらす時間外労働上限規制の設定の根拠、妥当性について、加藤大臣に伺います。
 労働者の健康あって、社会や企業の健康があります。そのためにも、労働者の健康確保措置の実効性を確保しなければなりません。公明党の主張により、本法案に、労働時間の状況を省令によって把握する義務が明記されました。具体的には、医師による面接指導の実施とともに、現認や記録を基礎として把握するとしていますが、省令で定める方法が実効性のあるものでなければなりません。
 労働時間の状況把握を確実に実施していくための具体的取組を加藤大臣に伺います。
 本法案では、前日の終業時刻と翌日の就業時刻との間に一定時間の休息を確保する勤務間インターバル制度の導入について、事業主に努力義務を課すと規定しています。制度普及促進のためには、事業主が責務を実行できる環境整備や、特に中小企業が制度を導入しやすくなる支援が必要であると考えますが、加藤大臣に答弁を求めます。
 時間ではなく、成果で評価される働き方を望む方々のニーズに応えるため、職務の範囲が明確で高収入労働者が高度の専門知識を必要とする業務に従事する場合に、年間百四日の休日を確実に取得させる等の健康確保措置を講じること、本人の同意があり、労使委員会の決議を要件として、労働時間、休日、深夜の割増し賃金の規定を適用除外とする高度プロフェッショナル制度が本法案に盛り込んであります。対象業務とその対象者が規定されていますが、対象の解釈やその範囲が不用意に拡大していくのではないかなど、国民に心配が広がっています。
 これらを踏まえ、対象業務、対象労働者の明確化と健康確保措置がどのように実施されていくのか、また、不適切に適用させないために指導監督はどのように行っていくのか、国民の不安を払拭するよう、安倍総理に明確な説明を求めます。
 次に、中小企業・小規模事業者の働き方改革の実現について伺います。
 日本の企業の九九・七%は中小企業・小規模事業者であり、雇用の全ての七割を担っています。中小企業・小規模事業者の元気がそのまま日本の活力になると言えます。公明党は、約三千人の全議員が百万人訪問・調査運動を行っており、全国各地の中小企業を訪ね、中小企業支援メニューを平易にまとめた中小企業ハンドブックをお届けしながら、課題や要望について現場の声を伺っています。その中で、国や地方自治体の支援メニューを知らなかったとの声が多数寄せられています。
 経営支援に関する的確な情報を得ることや、各種機関の窓口、専門家へ相談する時間や機会をなかなか取れないのが中小企業経営者の方々が抱える課題の一部です。また、中小企業では、法令に関する知見が十分ではない、労務管理体制が整備されているとは言い難い場合も多いと思います。
 事業者の方々に対し、労働時間上限規制の理解促進と働き方改革の確実な実施をしていただくためにどのように取り組むのでしょうか。加藤大臣に答弁を求めます。
 中小企業に適用されている月六十時間超の時間外労働に対する割増し賃金率の猶予措置については、二〇二三年四月一日に廃止されることとなっており、大企業と同様、五〇%となります。この間に、経営体力の増加、人手不足の解消、生産性向上なくして猶予措置廃止後に大きなダメージや実現性に不安が生じます。このような事態は避けなければなりません。中小企業での働き方改革は、商慣行、下請取引の改善が不可欠であり、地域の実情に即した対応なしに実現できません。
 納期設定、価格設定等について不当な取引環境とならないよう、政府として強力に環境整備すべきだと考えますが、安倍総理、いかがでしょうか。
 日本では、働き方の多様化が進み、あらゆる雇用形態が存在します。その中で、全労働者のうち、非正規雇用労働者が約四割を占めています。しかし、非正規労働者の待遇は正社員の時給換算賃金水準の約六割にとどまり、欧州の約八割には及ばず、非正規と正社員との格差が著しい状況です。業務内容が同一でも待遇差があるのが現状であり、不合理な待遇差の解消は社会的課題です。同一労働同一賃金の実現が国民生活の安心、安定につながると考えます。本法案では、同一企業内において有期雇用でも均等待遇、均衡待遇の規定の明確化が図られるとしています。
 本法改正によって非正規労働者がどのように処遇改善されるのか、また、雇用主が取り組まなければならないことは何かを国民に対して明確に示すべきです。安倍総理の説明を求めます。
 本法案は、国民生活に直結し、将来の日本を形作る重要法案です。国会審議を通じ、政府による丁寧な説明、質疑を求めるとともに、国民の理解が進み、働き方改革が実行できることを願い、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 119615254X02520180604_008

発言者: 三浦信祐

speaker_id: 30059

日付: 2018-06-04

院: 参議院

会議名: 本会議