石田昌宏の発言 (本会議)
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○石田昌宏君 自由民主党の石田昌宏です。
私は、自民・公明を代表して、ただいま議題となりました加藤勝信厚生労働大臣問責決議案に断固反対の立場から討論いたします。
働き方改革は、高齢者も若者も、女性も男性も、障害や難病のある方も、誰もが活躍できる一億総活躍社会を実現するための最大のチャレンジです。
現在の我が国の労働法制では、超過勤務が発生すればその分だけ賃金が増えるため、生産性向上への意識が高まりにくいと言われています。また、正規雇用者と非正規雇用者の格差も生産性の低さの要因であるとも言われています。一方、労働者人口が減る中で、子育て中だからフルタイムでは働けない、経験を生かして働きたいけど体力的に短時間でないと無理だといった声もよく聞こえます。
つまり、我が国の労働環境は、生産性が低いことと画一的な働き方という二つの課題があるわけです。
しかし、多様な働き方が可能となれば、女性や高齢者の方々の労働市場参加が期待できます。仕事の仕方の改善やIT等の活用が進めば、短時間で効率よく利益を上げることができるようになり、長時間労働が是正されます。
そして、今回の働き方改革法案では、労働界、経済界合意の下、史上初めて、三六協定でも超えてはならない時間外労働の限度を罰則付きで設けます。長時間労働に対する規制強化をめぐる歴史にとって画期的な出来事です。
働く人の視点に立って、一人一人の事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現していくことは、働く方の意欲や能力を最大限に発揮させ、就業機会の拡大、職業生活の充実や労働生産性の向上を促進し、ひいては日本経済における成長と分配の好循環につながるものです。
今後、少子高齢化に伴い労働生産性人口が減少する我が国にとって、働き方改革こそ労働生産性を向上させる最良の手段であり、それを進める働き方改革法案は、我が国の今後を左右する重要な法案です。
このように、我が国にとって不可欠であり、一刻も早く成立させなくてはならない重要な法案であるにもかかわらず、今回、一部の野党諸君の提出した加藤厚生労働大臣問責決議案にどのような意味があるのか、私には全く理解ができません。
昨日、質疑時間は衆議院を超えました。委員会では、法案の質疑に入る前に、そう言って法案に関係ない質疑が多々ありました。もう採決すべきです。ただ単に採決を引き延ばしたいだけであるのなら、この問責決議案は余りにも近視眼的であり、我が国の置かれた状況、国益を全く見ていないパフォーマンスであります。
加藤勝信厚生労働大臣は、昨年八月に大臣に就任されて以来、厚生労働大臣として、人生全般を通じた困難やリスクを国民全体で支え合う全世代型社会保障の実現を目指して、医療、介護、年金などをしっかりと守るとともに、子育て支援を始め諸課題を解決すべく、日夜全力を尽くしておられます。
また、働き方改革担当大臣として、労働者それぞれの事情に応じて働き方を選択できる社会を実現するため、先頭に立って邁進しております。今回の働き方改革法案の委員会審議においても、加藤大臣が官僚の答弁を、何度となく自ら代わって、より丁寧で分かりやすく説明し、働き方改革の必要性を訴えておられました。
それでももし一言申し上げるのであれば、平成二十五年度労働時間等総合実態調査におけるデータ不備の問題により、国民の皆様に裁量労働制の改正について疑念を抱かせることとなったため、法案から全面削除することになった点です。厚生労働省には猛省を促すとともに、加藤大臣を始め政府におかれては、徹底的な再発防止策を講じていただきたいと思います。
この点を差し引いても、なお、加藤大臣には、これから厚生労働行政の推進、働き方改革の実現に向けて、これからも八面六臂、縦横無尽の活躍をしてもらわなければなりません。それにもかかわらず、加藤厚生労働大臣問責決議案を提出するという一部野党の諸君の見識を疑うような行動を国民はどのように見ているのか。答えはおのずと分かるでしょう。
安倍総理は、今国会冒頭の施政方針演説で、働き方改革法案は戦後の労働基準法制定以来七十年ぶりの大改革だと力強く訴えました。働き方改革法案の成立に向け、加藤大臣に引き続き厚生労働行政をリードしていただくことこそ国益にかなうものだと私は確信しております。
熟慮の府である参議院議員の皆様、真に国民の生活を守っていくため、このような決議を断固として否決していただくことを求め、私の反対討論といたします。(拍手)