浜口誠の発言 (本会議)
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○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。
会派を代表し、平成二十八年度決算の是認に反対、平成二十八年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、国有財産無償貸付状況総計算書の是認に反対、内閣に対する平成二十八年度決算警告決議案と措置要求決議案に賛成の立場から討論を行います。
本題に入る前に一言申し上げます。
森友学園への国有地売却において、国会での佐川前理財局長の虚偽答弁、財務省の交渉記録の改ざん、隠蔽、廃棄という前代未聞の不祥事に対して、財務省の調査結果と関係者の処分内容が公表されました。公文書の改ざんや廃棄はまさに民主主義の根幹を揺るがすものであり、一年以上にわたり国民と国会を欺き、国会と行政府との信頼関係を崩壊させた行為は万死に値するものであります。
これほど重大な不祥事を引き起こしておきながら、官僚だけに責任を押し付け、麻生財務大臣は閣僚報酬一年分の自主返納のみ。これで財務省のトップの責任の取り方として許されるのでしょうか。政治は、最高の道徳であると言われます。にもかかわらず、政治家が誰も責任を取らない、これでは国民は全く納得しません。
安倍総理も、うみを出し切ると何度も言われているのであれば、内閣のトップとして麻生大臣に政治責任のけじめを付けさせるべきです。それができないというのであれば、総理大臣失格と言わざるを得ません。森友問題は、まだまだ全容解明には至っていません。森友問題に対する安倍政権としての政治責任のけじめと早期の全容解明を強く求めます。
それでは、以下、平成二十八年度決算等に反対する理由を申し述べます。
反対の第一の理由は、格差拡大が放置され、国民生活の安心につながっていない点です。
平成二十八年国民生活基礎調査によると、日本における子供の貧困率は一三・九%まで悪化し、子供の七人に一人が貧困状態に陥っていました。さらに、一人親世帯の貧困率は五〇%を超えており、極めて深刻な実態にありました。
しかしながら、安倍政権においては、平成二十七年度補正予算では、経済効果も疑問視されていたにもかかわらず、高齢者に対して三万円のばらまきを行う一方で、平成二十八年度予算では、消費税率引上げの影響を緩和することを目的とした子育て世帯向けへの給付金を廃止しました。
また、非正規労働者の割合は年々増加しており、特に女性に限れば六割近くまで達していましたが、当時の安倍政権は、この問題に対し、真剣に取り組む姿勢が全く見られませんでした。
今回、働き方改革関連法案で、非正規労働者の処遇の改善、底上げを図るために、同一労働同一賃金の考え方が織り込まれましたが、こうした取組はもっと早く行うべきであったと考えます。
反対の第二の理由は、長期債務残高の増加に対して全く歯止めが掛かっていない点です。
平成二十八年度末の国の債務残高は約一千七十一兆六千億円となり、前年度末に比べ二十二・一兆円増加し、四年連続で一千兆円を上回りました。特に、普通国債残高は増加の一途をたどっており、平成二十八年度末には約八百三十一兆円に達し、この十年間で約三百兆円増加しました。国債残高は国の税収の約十五年分に相当する規模になっており、主要先進国の中でも最悪の水準であり、将来世代の大きな負担となる懸念があります。
こうした実態にもかかわらず、政府は、二〇二〇年度に計画していた国、地方の基礎的財政収支、プライマリーバランスの黒字化を断念し、二〇二五年度まで黒字化の時期を五年先送りしました。いつまでも歳出削減や増税の痛みから逃げていては、着実な財政健全化を推進することは困難です。未来の子供たちに重いツケを回さないために、国会においても、日本の将来を見据え、財政健全化に向けて活発な議論を行っていかなければなりません。
反対の第三の理由は、財政規律が軽視されており、税収見込みの精査が甘い点です。
平成二十八年の予算においては、公共事業関係費は、民主党政権が編成した平成二十四年度当初予算に比べ三割も増加、また、決算における対前年度比でも五・二%増であり、増加傾向となっています。防衛関係費も、平成二十八年度決算では約五兆一千五百億円と、三年連続で五兆円台に達しており、聖域化の傾向が強まっています。
その一方で、税収については、当初予算では前年度予算から三兆円の増加を見込んでいましたが、決算では、法人税が四・六%減、所得税が一・一%減となるなど、予算編成時の甘い税収増見込みとは裏腹に、決算では二・一兆円の減収となり、七年ぶりに前年度の税収を下回りました。その影響により、平成二十八年度決算における新規国債発行は三十八兆円と対前年度比四兆円増加し、公債依存度は三・五ポイント上昇し、四年ぶりに悪化。一般会計のプライマリーバランスも、予算案では、赤字幅が十・八兆円と九年ぶりに低水準になると強調されていましたが、決算においては、赤字幅は改善するどころか、一気に四・六兆円赤字が拡大し、五年ぶりの悪化となりました。
平成二十八年度は、予算編成時は、参議院選挙を控え、抜本的な歳出削減を避ける一方で、税収増という希望的な観測により財政健全化をアピールしたものの、決算においては、財政健全化を成し遂げるどころか、財政赤字を増加させる決算となったことを指摘しなければなりません。
以上が、平成二十八年度決算等に反対する理由です。
次に、内閣に対する平成二十八年度決算警告決議案と措置要求決議案に賛成する理由を述べます。
今回の警告決議案には、憲政史上、過去に例がなく、国民の政治や行政への信頼を失墜させた森友学園に対する国有地売却等における不適切事案、また、日本年金機構における委託業者の多数の入力漏れ等の発生による年金の未払など、年金への信頼を大きく揺るがした不適切な事務処理、そして、陸上自衛隊のイラク日報に関し、一年以上にわたり組織として公開せず、ずさんな対応を行った自衛隊日報の不適切な管理、さらには、商工中金の危機対応業務における二千六百四十六億円を超える不正融資と組織的な隠蔽や書類の捏造などの不正行為等、これら極めて重大かつ深刻な不適切な事案を生じさせた政府に対し、猛省を求め、遺憾の意を表明するとともに、抜本的な改善措置の実施を強く求める今回の八項目の警告決議には賛成をいたします。
また、会計検査院の森友学園に対する国有地の売却等に関する検査に関して、決裁文書の改ざんの見逃しや、地下埋設物の撤去・処分費用の試算を報告書に明示しなかったことなどは、独立した憲法上の機関である会計検査院の検査への信頼を大きく揺るがしました。こうした事態を踏まえ、決算委員会として、会計検査院の検査体制強化に向けて異例の特別な決議を行うことは大きな意義があります。
あわせて、子ども・子育て支援全国総合システムの運用の見直しなど、五項目の措置要求決議にも賛成をいたします。さらに、待機児童解消、子どもの貧困対策等の子ども・子育て支援施策の実施状況についてなど、二項目の会計検査院に対する検査要請にも賛成をいたします。
最後になりますが、良識の府であり決算重視の参議院の決算委員会において、我々国民民主党・新緑風会は、行政全般について審議を尽くし、内閣に対して言うべきことは正々堂々と言っていく、是々非々の立場をとことん貫いていく、このことを申し上げ、討論を終わります。
ありがとうございました。(拍手)