仁比聡平の発言 (本会議)
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○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平です。
私は、会派を代表して、二〇一六年度決算及び二〇一六年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、内閣に対する警告及び二〇一六年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成の立場から討論を行います。
本決算は、森友学園に異例の条件で貸し付けられた国有地がただ同然で売り払われた二〇一六年、疑惑の年そのものの決算です。
国民の怒りと野党の結束した追及の中、今国会でとうとう政府は、この特例承認の決裁文書の膨大な改ざんを行っていた事実を認めました。さらに、学園側との交渉記録について、廃棄した、残っていないという佐川元理財局長の昨年二月以来繰り返してきた答弁は真っ赤なうそであり、実際には、国会を欺いて、保管されていた交渉記録の廃棄を次々と行っていたことを認めるに至りました。
公文書は、民主主義の根幹を支える国民の共有財産です。国会を冒涜し、国政調査権をじゅうりんし、国民を欺いてきた罪は余りにも重い。国民主権と議会制民主主義を踏みにじる歴史的犯罪であり、内閣総辞職に値するというべきであります。
ところが、安倍総理は、自らの政治責任を認めようとせず、その下で政府・与党が真相究明に背を向け、なお隠蔽を続けていることは重大です。
国会に提出された改ざん前の決裁文書や交渉記録、そして国会審議を通じて、政府が森友学園の身勝手な要求に応えるために、口裏合わせや価格の事前提示まで行い、学園側の調達可能額に合わせて八億円の値引きに至ったことが明らかになりました。この特別扱いが行われたのは、安倍総理夫人が関わる案件だったから。改ざんや虚偽答弁は、その痕跡をごっそり消し去り、総理夫妻を守るために行われたことも、またもはや明らかだというべきであります。
我が党が新たに明らかにした大阪航空局作成の文書には、昭恵夫人付きだった谷氏が、賃料の値引きなど、単なる制度の問合せではなく、森友学園の優遇を求めていたことが書かれています。
さらに、もう一つの文書には、近畿財務局と理財局のやり取りについては最高裁まで争う覚悟で非公表とする、近畿財務局と大阪航空局とのやり取りを公表するかは得策かどうかで検討する、果ては、大阪地検の刑事処分について、官邸が法務省に何度も巻きを入れているなどと書かれており、政府が、この期に及んでもなお事の隠蔽を図っている重大な疑いがあります。どこまで民主主義を愚弄するのですか。にもかかわらず、石井国土交通大臣がその調査さえしようとしないのは極めて重大であり、断じて許されるものではありません。
これほどうそにまみれ、恥を知らない政権はかつてありません。国民が安倍総理の言葉を信頼して聞くことはもはやないでしょう。
先週の世論調査で、財務省の調査報告と処分で決着は付いていないと答えた方は七九%に上ります。総理と加計学園理事長の二〇一五年二月の面会を否定する説明に、納得できるは僅か一三%、納得できないという方は七五%に上ります。
幕引きどころか、一日も早く安倍内閣は退陣すべきであります。全ての関係文書を国会に提出させ、総理夫人を始め関係者の証人喚問を行い、首相官邸の関与も含めた真相とその政治責任を明らかにすることは国会の重い責任です。まして、働き方大改悪、TPP11、カジノなど、悪法を強行するなど断じて許されないことを、同僚議員の皆さんに私は強く申し上げたいと思います。
本決算は、国民の中に広がる貧困と格差の是正どころか、社会保障削減と大増税を押し付ける一方で、大企業と富裕層の利益優先へ、優遇、大盤振る舞いしたことを如実に示しています。
第二次安倍内閣は、社会保障費の自然増分を三年間で一・五兆円程度に大きく削る経済・財政再生計画を着実に実行すると宣言し、さらに、その基調を二〇一八年度まで継続するとして、一三年度から一六年度までに、社会保障関係費の一兆八千七百億円余りを削減しています。
その下で、七十歳から七十四歳の医療費窓口負担を二割へ、診療報酬の実質減、介護の要支援一、二の保険給付外しや介護保険利用料の倍加など、負担増と給付減の全面改悪を実行しています。
一方で、この間、政府は、法人実効税率を一八年度まで二・三七%引き下げるなど、史上最高の利益を上げる大企業へ一・六兆円もの大減税を行い、その穴埋めとして、外形標準課税の拡大で中堅企業への増税を行いました。
財務省が今年六月に発表した法人企業統計調査によれば、資本金十億円以上の大企業の内部留保は四百二十三兆五千億円と、前年同期と比べ二十三兆一千億円も増え、史上最高を更新し続け、第二次安倍政権になって一・三四倍に急速に膨れ上がっています。
安倍内閣は口を開けば好循環と言いますが、国民の所得、家計収支は伸びず、将来不安は募るばかりです。地域経済は疲弊し、高齢化と人口減は地域の将来を危うくしています。大企業がもうかれば、いずれそれが滴り落ちてくるというトリクルダウン論に基づくアベノミクスは既に破綻しています。
消費税一〇%増税は、政府試算でさえ国民一人当たり年間二・七万円、一世帯当たり六・二万円もの大増税となり、暮らしと経済に取り返しの付かない大打撃を与えることになります。きっぱり中止すべきであります。
農林水産業を始め国民経済に大打撃を与えるTPP11の批准強行はやめ、食料主権をしっかり打ち立てて、農家が切実に求める価格保障と所得補償、三九%まで下がった食料自給率の向上を急いで取り組むべきであります。
国民経済の六割を占める個人消費を温め、八時間働けば人間らしく暮らせる九九%の国民のための経済政策への転換を強く求めるものです。
福島第一原発事故から七年。原発事故の被害の実態を直視し、支援と賠償の国の責任が強く求められているのに、原発を再稼働するなど到底許されません。破綻した核燃料サイクルの推進はもうやめるべきです。
軍事費はどうでしょうか。本決算を含め、第二次安倍政権の下で六年連続で増額され、過去最高の五兆円を超えています。二〇一六年度第二次、第三次補正予算で行われたP1哨戒機やF15戦闘機などの次年度以降の歳出化経費の前倒しは、何ら緊急性もなく、経済対策に名を借りた、財政法の趣旨に反する軍事費の先取りでした。断じて認めることはできません。
有償軍事援助、FMSによる米国からの兵器調達に加え、今年度の後年度負担が五兆七百六十八億円に上るなど、中期防衛力整備計画をも大きく上回るペースで膨れ上がっているではありませんか。
五月二十九日、自民党は、軍事費を今の二倍、GDP、国内総生産の二%にするという驚くべき提言を行いましたが、憲法違反の安保法制、戦争法を具体化し、自衛隊を米軍と一体に戦争する軍隊へと強化し、米国製兵器の大量購入に応える際限のない大軍拡に更に踏み込むことは断じて許されません。
次々と繰り返される米軍機事故は、米軍言いなりの政府の姿勢こそが、子供たち、住民の命を脅かす屈辱的な事態をもたらしていることを示しています。戦争につながる基地は造らせない。沖縄県民の民意を踏みにじる辺野古新基地建設を直ちに中止し、普天間基地の即時閉鎖、撤去……