藤川政人の発言 (本会議)
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○藤川政人君 自由民主党の藤川政人です。
私は、自民・公明を代表し、ただいま議題となりました環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案について、賛成の立場から討論を行います。
TPP協定は、単に関税を下げるだけではなく、知的財産保護、環境・労働規制、国有企業の競争条件の規律など、幅広い分野について、二十一世紀型の自由で公正なルールを作り出すものであります。
少子高齢化が進み、人口減少社会に直面する我が国において、アジアや太平洋の周りの成長著しい国との経済的なつながりを深めていくことは、経済政策として欠くことのできない視点であります。そして、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値を共有する国々とともに貿易、投資の新たな基軸を打ち立て、今後の世界の貿易・投資ルールの新たなスタンダードを広げて経済的な相互依存関係を深めていくことは、地域の成長、繁栄、安定にも大きく貢献するものであります。
国内においては、消費者の皆さんもTPP域内の様々な良い商品を安心して手に入れることができるようになります。また、海外において良いものが良いと評価される広大なマーケットが生まれることで、品質の高いものを生み出してきた我が国の農林漁業者や中小企業にとっても大きなチャンスとなるものです。
それでは、以下、本法案に賛成するべき主な理由を二点申し上げます。
一点目は、我が国の成長戦略に資する点であります。
TPP11では、経済成長著しい国々の政府調達市場の開放など、インフラ輸出へのアクセスが改善されるとともに、農林水産品、農林水産その他加工品についても、関税の撤廃、削減に加えて、通関手続の迅速化等の輸出促進につながる規定が盛り込まれております。TPP11の経済効果分析では、現在のGDP換算で二兆円程度の輸出拡大効果が見込まれております。このチャンスを最大限に生かすため、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、優れた技術等を有する我が国の中堅・中小企業と海外の企業とのマッチング支援や、農林水産品の産地の国際競争力強化、畜産、酪農の収益力強化など、きめ細やかな施策を実施することでしっかりと輸出促進につなげていくことであります。
一方、農業者や生産者のTPPによる影響が生じるのではないかという懸念に対しましては、牛肉、豚肉、乳製品などの主要五品目を中心に関税撤廃の例外をしっかり確保するなど、我が国畜産、酪農の再生産が引き続き可能となる措置を確保してまいります。それでもなお残る生産者の方々の不安や懸念に向き合い、安心して再生産に取り組むことができるように、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、畜産クラスター事業を始めとする体質強化対策を講じてまいります。
二点目は、アジア太平洋地域に二十一世紀型の貿易・投資ルールを広げていく上で大きな一歩となることが期待されております。
自由貿易の旗手として公正なルールに基づいた二十一世紀型の経済体制を構築する、TPP協定の合意は、そのスタンダードであり、今後の経済連携の礎となるものであります。TPP域内の良質で多様な商品を安価で安心して入手できることはもちろん、域内の広大なマーケットで日本の商品が正当に評価されることは、質にこだわってきた我が国の農業者や中小企業にとって、またとない好機であります。また、自由で公正なルールに基づく経済圏が構築されることは、おもてなしの心に裏打ちされた我が国の良質なサービスが真っ当に評価され、新たな付加価値が生まれることを通じ、サービス産業の生産性向上につながってまいります。
このような自由で公正な共通のルール作りに基づく自由貿易体制こそが世界経済発展の源泉であります。TPPにより日本が二十一世紀型の新しいルール作りをリードすることの意味合いは非常に大きいものがあり、また、アジア太平洋地域においても画期的な成果であります。
米国抜きでの協定の締結に疑問を持つ声も聞こえてまいりますが、本協定が発効すれば、参加国の全てが本協定を締結することにより、アジア太平洋地域において、人口五億人、GDP合計約十兆ドル、貿易総額約五兆ドルの経済圏が誕生いたします。米国のTPPへの復帰という観点でも、TPPを早期発効することで、TPPが米国の経済や雇用にとってもプラスになるなどのメリットを具体的に示し、理解を深める上で大きな力ともなります。そのため、米国抜きであってもTPPを早期発効することは極めて重要であります。
あわせて、政府においては、米国に対して引き続きTPPへの復帰へ向けて協議していただくことを望みます。
以上申し上げましたように、TPP協定は、我が国の成長戦略を高める上で必要不可欠であると同時に、将来にわたってアジア太平洋地域に安定と繁栄をもたらす共通の基盤となるものであります。そのため、TPPが目指す自由で公正なルールに基づく経済圏をつくるために対応すべき措置という同一の趣旨、目的を有する関係法律を整備する本法案は速やかに成立させなければならないということを申し上げ、私の賛成討論とさせていただきます。(拍手)