東徹の発言 (本会議)

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○東徹君 日本維新の会の東徹です。
 会派を代表して、健康増進法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 まず、受動喫煙対策に関する認識について伺います。
 本法案は、国民の健康を守るという重要な目的のため、オリンピック・パラリンピックの開催などに向けて、世界に受動喫煙に対する我が国の取組を示すものです。
 訪日外国人客数は、昨年二千八百六十九万人と伸びてきており、政府は、二〇二〇年に年間四千万人を目標としています。また、日本は、二〇二五年の万博について、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、大阪への誘致を目指しています。今後、ますます多くの外国人が我が国を訪れることが予想されます。
 一方で、世界保健機構、WHOは、世界では十五歳以上人口の二〇%が喫煙しており、喫煙による死者が年間七百万人以上に達しているとしています。これに対し、例えばアイルランドのように、ごく一部の例外を除き国全体を全面禁煙とする法律を施行するなど、世界各国では、国民の健康を守るため、より進んだ受動喫煙対策が取られています。
 一方、我が国の受動喫煙対策は、世界水準からは残念ながら大きく遅れていると考えますが、加藤大臣はどのように捉えているのか、大臣の認識を伺います。
 次に、飲食店に関する受動喫煙対策について伺います。
 本法案は、個人又は中小企業で、かつ客席面積が百平米以下の飲食店について、別に法律で定める日までの間、規制が適用されないこととされ、五五%の飲食店が適用外になると見込まれています。
 これに対し、日本維新の会は、希望の党と共同で受動喫煙対策法案を検討し、六月二十六日に参議院へ法案を提出いたしました。我々の案では、ファミリーレストランや喫茶店などを面積にかかわらず規制の対象とし、バーやスナックなども施設面積が三十平米以下に限って規制対象外とすることで、より多くの飲食店を規制の対象に含め、国民の健康を更に守ろうとするものであります。
 昨年の厚生労働省の案では、我々の案と同様に、飲食店の種別を絞り、面積基準も施設面積三十平米以下と考えられていました。それなのに、今回、なぜ飲食店の種別を絞らず、面積も客席面積百平米以下として基準を緩めてしまったのか、大変残念であります。この理由について伺います。
 百平米を基準とする際、神奈川県や兵庫県の条例を参考にしたとの大臣答弁もありますが、基準を百平米にしたいがための後付けの言い訳であるとしか考えられません。明確な理由をお聞かせください。
 東京都は、既に、政府案よりも厳しい規制を課す条例を六月二十七日に成立させており、オリンピック・パラリンピックの開催地である東京では、規制の緩い政府案の出番は残念ながらほとんどありません。さらに、今後、例えば大阪府や大阪市が検討しているように、三十平米以下を基準とするような、政府案より厳しい内容の条例が定められると予想されます。
 政府は、本来、もっと早くに法案を提出して受動喫煙対策をリードすべきであったにもかかわらず、後手後手に回ってしまっていますが、条例が先行する状況を踏まえ、加藤大臣はもっと早く提出すべきだったと考えていないのか、また、政府と与党との調整において何が原因で法案の提出がこんなに遅れてしまったのか、大臣の見解を伺います。
 次に、過料について伺います。
 本法案では、退出命令違反の場合、喫煙者個人に対して三十万円以下、勧告措置命令違反の場合、施設等の管理者に対して五十万円以下の過料が適用されるものとなっています。
 個人で三十万円というのは、実際には、適用されてもこんな高額な金額ではそう簡単に払うことができないというような人が多いと思われます。過料の額が高過ぎると、取り締まる行政の側が抑制的になってしまうことも懸念されますし、規制の実効性が確保されないどころか、規制自体がこれでは有名無実なものになってしまうと思われますが、大臣はどのようにお考えなのか、見解をお伺いします。
 将来の喫煙率と社会保障費について伺います。
 本法案のように受動喫煙対策を進めていくことは、国民の喫煙に対する意識を変えていくとともに、物理的にも喫煙できる場所が減っていくことから、喫煙者自体減らすことにつながるものと考えます。たばこが健康に害を及ぼすことは科学的にも証明されており、受動喫煙だけでなく、能動喫煙、いわゆる喫煙者も減らしていくべきです。
 厚労省は、将来的に喫煙率をどこまで下げようと考えているのか、また喫煙者の減少が医療費等々の社会保障費にどのような影響を与えるものと考えているのか、大臣の見解をお伺いします。
 たばこ産業への関与について伺います。
 政府は、国民の健康を確保するため、受動喫煙対策を進める一方で、JT、日本たばこ産業株式会社の大株主でもあり、売上げの三割を占める国内たばこ事業を始めとするJTの収益から株式の配当益を受けています。また、日本たばこ産業株式会社の会長は財務省のOBであるなど、天下り先にもなっています。
 たばこについては、日本たばこ産業株式会社による国内製造の独占や、国内たばこの全量買取り、小売定価の認可制など、製造から流通まで政府が関与をしています。
 このような状況では、結局、政府は、受動喫煙対策を進める一方で、適切な受動喫煙対策ができないのではないかと考えますが、天下りの排除を含めた今後のたばこ産業への政府の関与の在り方について、大臣の見解を伺います。
 次に、自家用車内の受動喫煙について伺います。
 自家用車の中では、運転する親が喫煙すると、中にいる子供は、窓を開けていても受動喫煙が避けられません。
 海外では、十八歳未満の子供が同乗している自家用車についての喫煙も規制する国もありますが、特に、次世代を担う子供たちは、望まない受動喫煙をなくすという意味では、自家用車内の受動喫煙をなくすためにも対策が必要と考えますが、大臣の見解を伺います。
 次に、国会の受動喫煙について伺います。
 国会議事堂内の各控室は、例えば、ある政党の国対委員長室、これは衆議院でありましたけれども、まさにたばこ部屋と呼ばれる場所を経験したことがありました。そこでは、国会議事堂内の控室や議員会館にある議員事務室について、仮に本法案が成立した場合に具体的にどうなるのか、伺います。また、このことが守れなかった場合はどのような措置がとられるのか、伺います。
 インセンティブの在り方について伺います。
 政府は、喫煙専用室などを設置する場合に補助金を出すこととしていますが、そもそも、受動喫煙をなくしていくためには、分煙ではなくて、完全禁煙とした飲食店を増やしていくことが重要です。
 本法案でも、喫煙可能とされる飲食店が完全禁煙を選択した場合に、本来であるならば、完全禁煙とした飲食店にこそ何らかのインセンティブを与えるべきではないですか。大臣の見解を伺います。
 日本維新の会と希望の党の法案は、病院などで屋外も含め敷地内禁煙とした上で、飲食店の特例について種別や面積基準などで対象を絞り込むことで、政府案よりも厳格な規制を行うものとなっています。
 今後始まる委員会の審議では、我々の法案も含め十分な議論を行っていただき、国民の健康を確保するために、政府案と我々の案のどちらがいいのかをしっかりと判断していただきたいことをお願いして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 119615254X03220180704_019

発言者: 東徹

speaker_id: 17811

日付: 2018-07-04

院: 参議院

会議名: 本会議