菅義偉の発言 (北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会)
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○菅国務大臣 拉致問題担当大臣の菅義偉であります。
拉致問題をめぐる現状について御報告を申し上げます。
北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題であると同時に、拉致された方々の貴重な未来、多くの夢を断絶し、家族とのかけがえのない時間を引き裂く、人権、人道上のゆゆしき問題であります。
北朝鮮に残されている拉致被害者の方の帰国が実現しないまま長い年月がたち、拉致被害者の方々そして御家族の皆様も一年一年と年を重ね、御高齢となられ、中には、肉親との再会がかなわぬまま亡くなられた御家族もいらっしゃいます。もはや一刻の猶予もないという切迫感を御家族の皆様と共有させていただいているところであります。
安倍総理も私も、そのような被害者及び御家族の方々の思いを胸に、問題解決に向けてあらゆるチャンスを逃さないとの決意で臨んでおります。
本年六月に行われた歴史的な米朝首脳会談は、新たな流れを生んだものと認識しております。
先月、ペンス米国副大統領が安倍総理を表敬し、私も同席をしました。ペンス副大統領とは、北朝鮮問題に関する方針を一層綿密にすり合わせ、拉致問題の早期解決に向けても引き続き緊密に連携することを確認をいたしました。
また、先月、国連総会第三委員会において、我が国及びEUが共同提出した北朝鮮人権状況決議が採択をされました。同決議は、拉致問題及び全ての拉致被害者の即時帰国の重要性や緊急性、そして拉致被害者や御家族が長きにわたりこうむり続けている多大な苦しみに留意し、日本人に関する全ての問題の解決、特に全ての拉致被害者の帰国が可能な限り早期に実現することを期待する内容となっており、採択されたことを歓迎をいたします。
さらに、今月十五日には、北朝鮮人権侵害問題啓発週間の一環として、都内で国際シンポジウムを開催をします。国内外の有識者を招聘し、拉致問題を含む北朝鮮人権状況改善に向けた、北朝鮮の具体的な行動を引き出すための国際連携のあり方について議論する予定です。
このように、拉致問題の解決には、米国を始めとする国際社会との連携が重要であります。しかし、一番大切なのは、日本政府自身が主体的に取り組んでいくことであります。総理も、国会を含むあらゆる機会において、次は自分自身が金正恩委員長と向き合う決意であると再三強調されております。
同時に、拉致問題の解決には、日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが肝要であります。政府としては、拉致問題に関する啓発活動にも力を入れて取り組んでおります。
特に、これまで拉致問題について触れる機会の少なかった若い世代への啓発が重要な課題であるとの観点から、今年度は、新規施策として、小中学校の教員等を対象とした研修を実施しております。
さらに、全国各地で集会や映画、舞台芸術を行うとともに、作文コンクールを実施しているところです。引き続き、さまざまな広報啓発活動に取り組んでまいります。
また、拉致被害者や北朝鮮の人々に対して、政府として、北朝鮮向け短波ラジオ放送を配信するとともに、民間団体に業務委託し、その運営する北朝鮮向けラジオ放送の中で政府メッセージを送信しております。さらに、米国の北朝鮮向けラジオ放送局との連携についても取り組んでいるところです。今後とも、拉致被害者への激励や北朝鮮の人々に向けた情報発信の一層の拡充強化を図り、また、あらゆる事態への対応に万全を期してまいります。
まさに正念場を迎えています。拉致問題は、申し上げるまでもなく、安倍内閣の最重要課題であり、政府の責任において最優先で取り組んでいくべき課題です。今後とも、日本政府が先頭に立って、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向け、あらゆるチャンスを逃さないとの決意で、全力で取り組んでまいります。
山口委員長を始め、理事、委員の皆様の御理解、御協力を心よりお願いを申し上げます。