斉藤鉄夫の発言 (本会議)

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○斉藤鉄夫君 公明党の斉藤鉄夫です。
 私は、公明党を代表して、安倍総理の所信表明演説に対し、総理並びに関係大臣に質問いたします。(拍手)
 少子高齢化という我が国最大のピンチもまた、チャンスに変えることができる。安倍総理の決意あふれる所信表明演説をお伺いしました。総理は、あらゆる施策を総動員して少子高齢化を克服することに強い決意を述べられました。私も同じ思いであります。
 子供から現役世代、お年寄りまで、全ての世代が安心でき、希望が持てる社会を築くため、全世代型社会保障への改革を着実に前へ進めていかなければなりません。
 そして、もう一つのピンチとも呼ぶべき自然災害が近年相次いでいます。
 これまでの常識が全く通用しない集中豪雨や巨大台風、地震などに襲われた日本列島。被災地の復旧復興への加速は待ったなしであります。
 一方、国際社会に目を転じると、保護主義への懸念が高まっています。自由貿易のピンチと言えば言い過ぎでしょうか。
 グローバル化によって、国際社会はさまざまな恩恵を受けてきましたが、半面、格差の拡大や難民問題、貿易摩擦といった不満や不安が増大しています。今後も、TPP11協定や日・EU・EPAの早期発効など、多国間の自由貿易体制の強化のため、日本が先頭に立って走らねばなりません。
 これらのピンチ、困難をチャンスに変えて日本を前に進めるために必要なのは、幅広い国民合意に基づいた政治の安定と政策遂行です。公明党は、そのための建設的議論のかなめとなって合意形成に努力していく所存です。
 今国会から、NHKテレビの本会議中継を初めて字幕つきで見ることができるようになりました。
 これまで長年にわたり、私ども公明党は、聴覚障害者団体、高齢者団体等の皆様から強い要望を受け、国会中継の字幕放送の実現に努力してきたところであります。このたびの実現は、真の意味でのユニバーサル社会の実現に向けての大きな一歩と高く評価するものであります。
 残念ながら、予算委員会などの字幕放送は今のところ実施できないとのことですが、より多くの国民の皆様が国会審議の情報を共有できることは、民主主義の大事な前提であり、その実現に向け、さらなる努力をしてまいりますことをお約束いたします。
 以下、諸課題について質問します。
 東日本大震災、熊本地震、ことしに入って大阪府北部地震、西日本豪雨、台風二十一号、北海道胆振東部地震など、これまで経験したことのないような大規模な自然災害が相次ぎ、日本列島に甚大な被害の爪跡を残しました。
 お亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々に対し心よりお見舞いを申し上げます。
 国民の命を守る、そして一日も早く日常の暮らしを取り戻す、それが政治の使命です。
 我が国は地震活動期に入ったとの指摘や、地球温暖化の影響も論じられています。南海トラフ巨大地震や首都直下地震は、いつ起きてもおかしくない状況にあります。
 まさに自然災害が人間の安全保障の大きな脅威となっていることは紛れもない事実です。国民の命を自然災害から守る、この人間の安全保障が政治の大きな役割になってきたと考えます。
 私たち公明党は、これまでも、災害に強い国づくりを目指し、防災・減災ニューディールを提唱し、国土強靱化基本法の成立を始め、あらゆる防災・減災対策に全力で取り組んでまいりました。
 しかし、激甚化する自然災害から国民お一人お一人の命を守るには、まだ足りません。私たち政治家の根本意識、そして国民お一人お一人の防災意識を高めていかなければなりません。
 国民の命と暮らしを守るため、今こそ、防災、減災、復興という最重要のテーマを政治の主流に位置づけ、防災意識を高める教育を含めて、社会の主流へと押し上げなければならないと考えています。
 政治が担うべき人間の安全保障としての防災・減災という考え方について、総理のお考えを伺います。
 大阪府北部地震の発災から四カ月以上が経過した今も、損傷した屋根に応急処置のブルーシートが張られたままの家屋が数多く残っています。屋根を修理するにも、専門の職人さんらの人手不足が深刻な上、公的支援に対する不安の声も数多く寄せられています。広域支援体制の構築など、家屋の早期修繕を進める取組が必要です。
 西日本豪雨で五十一人ものとうとい命を奪った岡山県倉敷市真備町の水害では、犠牲者の多くは高齢者でした。ひとり暮らしの方も多く、夜間に自力で避難することの難しさが浮き彫りになりました。住む家を失い、避難生活が長期化する住民からは、これからの生活設計が見通せないといった声や、事業者の方々からは、将来の展望が立たないといった悲痛の声が寄せられています。
 また、北海道の被災地では、間もなく冬を迎えようとしています。今も避難所の暮らしを余儀なくされている方々も多く、なりわいの再建はまだ緒についたばかりです。寒さ対策や新たな住まいの確保が急がれます。
 被災された方々の復旧復興をどう進めていくのか、総理の答弁を求めます。
 また、大阪の地震では、小学校のブロック塀が倒壊し、通学途中の児童が死亡する痛ましい事故が発生しました。
 文部科学省が行った緊急調査では、安全性に問題のある危険なブロック塀を保有する学校施設は全国に一万二千校以上もあることが判明しました。学校施設の安全対策の加速とともに、ブロック塀の所有者など地域住民の意識改革を進め、通学路を始めとする一般道路周辺の安全対策についても抜本的に強化すべきです。
 通学路や一般道路に面している民間のブロック塀の安全対策について、総理の答弁を求めます。
 海上空港である関西国際空港は、台風二十一号の影響によって連絡橋が損傷し、ターミナルビルや滑走路などが浸水して電源設備も破損、約八千人が孤立する事態になりました。多くの外国人旅行者に大きな不安を与える結果となりました。
 関西国際空港の連絡橋の早期復旧とともに、国内にある中部国際空港など五つの海上空港の防災対策、国際空港が機能麻痺した場合の人の流れ、物流の確保、また港湾の防潮堤の強化などに取り組まなければなりません。
 海上空港、国際空港の防災対策について、国土交通大臣の答弁を求めます。
 西日本豪雨では、愛媛県宇和島で起きた土砂崩れによって出荷前のミカン畑があっという間に流されるなど、愛媛県や広島県、岡山県を中心に、三千億円を超える農林水産業の被害が発生しました。
 台風二十一号でも、ビニールハウスの損壊が近畿や四国、東海地方、また北海道などで相次ぎ、被害規模の大きさから、農家の営農意欲の低下を心配する声が聞かれています。
 北海道の基幹産業である農業、酪農業、水産漁業なども、道内全域が停電するというブラックアウトによって甚大な被害を受けました。搾乳機や冷却装置が使えなくなった酪農家が、多くの生乳廃棄を余儀なくされました。改めて、電源の多様化とベストミックスの重要さを痛感させられました。
 被災された農家や酪農家、漁業者の皆さんが希望を持ってなりわいの再生に取り組めるよう、関連施設の早期復旧とともに、経営安定に向けた施策の財源確保など、きめ細かな支援が必要です。
 自然災害は、観光にも多大な影響を及ぼしています。
 北海道では、地震の影響で宿泊客のキャンセルが相次ぎ、地震発生から約一カ月で観光消費の損失は三百五十六億円にも上りました。
 公明党は、すぐに、観光需要を喚起させる支援など迅速な対応を政府に提言し、十月から、北海道への旅行を割引する北海道ふっこう割がスタートしました。その効果は着実に出始めています。
 しかし一方で、訪日客の約三割が使用すると言われる関西国際空港での機能麻痺を始め、各地での自然災害による風評被害の影響によって、これまで順調に拡大していた外国人旅行者の伸び率が鈍化しています。
 農林水産業や観光業の復興について、総理の答弁を求めます。
 今、日本の抱える課題は何か。
 急速な人口減少と少子高齢化などを乗り越える大改革を進める上で、幅広い国民の声に応えた合意形成型の政治が果たす役割は一層大きくなっています。
 そこで、私たち公明党は、本年四月から六月にかけて、一対一の膝詰めで声を聞く百万人訪問・調査運動を行いました。運動では、人に焦点、生活に密着という視点に立ち、子育て、介護、中小企業、防災・減災の四テーマでアンケートを実施しました。
 調査を通してわかったことは、さまざまな制度が設けられてはいるものの、利用者の側に立った制度への変革が必要なこと、そして、伴走型とも言える、国民に寄り添った支援が求められるということでした。
 その観点から、具体的に質問します。
 子育てに関するアンケート調査では、教育費の経済的な負担に関して何らかの不安を抱いている人が全体の七割を超え、公明党が取り組んできた教育負担の軽減に対するニーズの高さが改めて浮き彫りになりました。
 本年六月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる骨太方針には、私たちが訴えてきた幼児教育の無償化や私立高校授業料の実質無償化、大学の授業料減免、給付型奨学金の拡充などが着実に実施されることが明記されています。
 国民が求める教育負担の軽減を確実に実現するとともに、少子化克服のためにも多子世帯への支援を拡充すべきと考えます。特に、高等教育への支援については、負担が大きい多子世帯などに配慮した制度設計にすることや、中間所得世帯にも必要な支援を講ずるよう検討すべきです。
 教育費の負担軽減について、総理の答弁を求めます。
 介護をテーマにしたアンケート調査では、認知症に対する不安の声が数多く寄せられ、認知症施策の重要性が一層明らかになりました。
 認知症に関する課題は、医療、介護にとどまらず、教育や地域づくり、生活支援、雇用など多岐にわたり、各府省にまたがって関係するため、政府を挙げた総合的な取組が必要です。
 現在、認知症への取組は新オレンジプランに基づき進められていますが、公明党は、その根拠法となるべき基本法の制定を目指しており、本年九月にその骨子案を取りまとめました。
 認知症施策は、党派を超えて取り組むべき喫緊の課題であります。皆様の幅広い合意を得ながら、一日も早い国会提出、成立に全力を挙げて取り組んでまいる所存です。
 認知症施策の取組について、総理の答弁を求めます。
 中小企業への調査では、現行の支援制度について、利用したことがあるが約六割に達し、公明党が推進してきた相談支援機関の利用や税制支援、補助金制度などに高い関心が寄せられました。
 一方で、制度を利用したことがない事業者からは、そもそも支援制度を知らないとの声が圧倒的に多く、制度の周知不足が浮き彫りとなりました。
 公明党としては、各種支援策を取りまとめた中小企業応援ブックを作成し、全国の中小・小規模事業者の皆様に周知を図っているところではありますが、政府に対し、改めて支援制度の周知徹底を求めます。
 あわせて、事業者の方々が支援策の情報入手から補助金申請などをワンストップで行うことができるプラットホームの構築を進めるとともに、地域の支援機関の相談員が直接、事業者のもとへ足を運び、相談に応じる伴走型支援の強化などに取り組むべきです。
 中小企業の支援策について、総理の答弁を求めます。
 来年度の税制改正に向けて、三点質問します。
 一点目は、車体課税の見直しです。
 自動車は、取得、保有、利用、走行の各段階で課税がなされ、自動車ユーザーの税負担の軽減はかねてより課題となっております。移動手段が少ない地方を始め、高齢者や子育て世帯など、自動車が日常生活に欠かせない存在となっている中で、自動車ユーザー本位の見直しが必要です。
 その上で、先進安全技術の搭載車や環境性能にすぐれた自動車を普及する観点から、エコカー減税やグリーン化特例、バリアフリー車両や先進安全技術を搭載したトラック、バスの特例措置は、引き続き延長すべきです。
 一方で、車体課税は道路や橋などのインフラ整備といった自動車に必要な行政サービスを賄う財源となっていることから、地方財政に影響を与えないよう配慮しつつ、総合的に検討しなければなりません。
 車体課税の総合的な見直しについて、総理の答弁を求めます。
 二点目は、子供の貧困に対応するため、婚姻によらないで生まれた子を持つ一人親に対する税制上の対応についてです。
 現在、一人親世帯への支援としては、配偶者との死別や離別した一人親世帯に対し、所得税、住民税の寡婦(夫)控除、フは婦人のフと夫のフと両方の場合があります、寡婦(夫)控除が適用されています。
 しかし、未婚の一人親世帯についてはこの税制措置の対象外となっており、同じ一人親世帯にもかかわらず、税負担に格差が生じています。
 各自治体においては、今年度より、未婚の一人親に対して寡婦とみなして保育料などを軽減する等の対応が進んでいますが、税制面そのものの不公平を速やかに是正しなければなりません。
 昨年度の与党税制改正大綱において、平成三十一年度税制改正において検討し、結論を得るとし、我が党は来年度の実現を強く決意しております。
 未婚の一人親世帯に対する税制上の対応について、総理の答弁を求めます。
 三点目は、事業承継税制についてです。
 事業承継については、今年度の税制改正で、納税猶予の対象となる株式の上限撤廃など、事業承継税制の大幅な拡充を実現しました。
 一方で、小規模事業者の六割が、株式を保有しない個人事業者です。こうした事業者に対しても、事業継続に不可欠な事業用資産の承継に伴う税負担の軽減など、次期税制改正においてさらなる対策を講じるべきです。
 個人事業主版事業承継税制の創設について、総理の答弁を求めます。
 さて、明年十月に消費税率が一〇%に引き上げられます。
 このたびの引上げは、急速な少子高齢化に伴って増大する社会保障費を確保するとともに、増収分を新たに子育て支援に活用し、幼児教育無償化などの教育負担の軽減策を実行することで、全ての世代が安心できる全世代型の社会保障制度を確立するためであります。
 しかしながら、消費税率の引上げは、逆進性もあり、少なからず家計を圧迫します。前回の引上げ時には、駆け込み需要に伴う消費の反動減が生じ、経済成長に大きな影響を及ぼしました。
 こうした教訓を踏まえ、国民生活を守り、景気、経済への影響を緩和する万全の対策を講ずる必要があります。
 以下、四点質問します。
 第一に、家計の負担軽減策です。
 家計に対する最大の負担軽減策は、軽減税率制度の実施であります。
 せめて、せめて毎日の生活に必要な食料品だけでも消費税率を軽くしてほしい、こうした庶民の切実な声に応えるため、酒、外食を除く全ての飲食料品や新聞などは、税率八%のまま据え置くことに決定しています。これによって、日常生活における買物の痛税感は大きく軽減され、景気、経済全体への影響緩和につながるものと確信しています。
 食品の軽減税率は、EUでいえば二十八カ国中二十三カ国で導入されています。混乱なく運用されています。
 私も、お隣の韓国に調査に行きました。韓国では一部の食料品に軽減税率が適用されていて、制度としては日本よりも複雑ですが、複数税率に対応したレジシステムを小さな小売店でも使っており、何の混乱もありませんでした。韓国のスーパーマーケットの税務担当者が私に、確かにちょっと煩雑だけど、それよりも、少しでも安い食品を買いたいというお客様の期待に応えるのが私たちの仕事だとおっしゃっていたのが印象的でした。
 また、将来的には、軽減税率の導入を契機として、日本も、欧米、韓国のようにインボイス制度を目指すことになっております。インボイス制度は、事業者間の取引が明確、透明になります。国に納めるべき消費税が事業者の手元に残るいわゆる益税を防ぐことにもなり、消費税が現在抱えている矛盾も解消されます。
 六年前の民主、自民、公明の三党合意の中で、逆進性対策の三つの方法、選択肢の一つとして軽減税率制度が合意されていたことも一言つけ加えさせていただきます。
 軽減税率制度の円滑な実施に当たっては、全ての事業者に必要な準備を完了していただかなくてはなりません。
 政府では、現在、中小の小売事業者に対し、複数税率対応レジの設置や受発注システムの改修に対する支援として軽減税率対策補助金を実施していますが、まだ半分以上の予算が残っている状況と伺っています。
 また、日本商工会議所の調査によれば、約八割の事業者が準備に取りかかっていないとの結果が出ており、事業者の準備のおくれが指摘されています。
 こうした補助金の活用促進を含め、軽減税率制度の円滑な実施に向け、事業者の皆様の準備を後押しする取組が急がれます。
 軽減税率制度の意義とその確実な実施について、総理の決意を伺います。
 第二に、駆け込み需要、反動減対策についてです。
 前回の引上げ時には、価格の大きな住宅や自動車といった耐久消費財の駆け込み需要とその反動減によって、その年の四月から六月期の個人消費は大きく減少し、もとの水準に回復するのに四年近くかかりました。
 こうした反省を踏まえ、税率引上げ前後の需要の平準化策を講じ、景気の腰折れを防ぐことが極めて重要です。むしろ、税率引上げ後に消費がますます拡大していくような大胆な対策が望まれます。
 例えば、住宅については、税率引上げ後に購入やリフォームされた方に対し、商品やサービスと交換できるポイントを付与する住宅エコ・耐震ポイント制度を創設することや、住宅ローン減税、すまい給付金の拡充などが必要です。
 自動車については、税率引上げ後の購入時にかかる税負担を大胆に軽減するなど、税率引上げ後の購入にメリットがあるような環境をつくり出すことが重要と考えます。
 特に、住宅については、明年四月以降の請負契約から一〇%が適用されるケースが生じることから、早急に対策を取りまとめ、国民の皆様に早期に告知しなければならないと考えます。
 景気、経済全体への影響を限りなく抑制するための駆け込み需要、反動減対策について、総理の答弁を求めます。
 第三に、中小小売業、商店街活性化策についてです。
 税率引上げ前後、大規模なセール商戦が予想され、地域住民の身近な購買所であり、地域のにぎわいの創出を担う中小の小売店や商店街へのしわ寄せが懸念されます。
 政府では、こうした地域経済の根幹を担う中小の小売業が不利にならないよう、税率引上げ後の一定期間に限り、ポイント還元といった新たな手法による支援を行うこととしています。
 キャッシュレス決済の推進は、景気、経済の活性化へ寄与するものと期待しています。しかし、我が国のキャッシュレス支払い比率は現在およそ二割と言われ、明年の十月時点では、その恩恵を受けられる方は限定的であり、消費喚起策としては不十分なものになりかねないと懸念しています。
 そこで、制度設計に当たっては、クレジットカードを持たない方を始め、商店街を利用する幅広い方に恩恵が行き届くような仕組みが重要です。
 各種カードの利用や決済端末の導入支援など、十分な対策を講じていただく必要があると考えますが、総理の答弁を求めます。
 最後、四点目は、価格表示のあり方についてです。
 現在は、税込み価格を表示する総額表示が義務となっていますが、転嫁対策の一環として、二〇二一年三月末までの間は、一定の誤認防止措置を講ずれば税抜き価格表示が可能となっています。
 長年、税抜き価格表示を続けてきた事業者からは、総額表示に切りかわるだけで消費者に大きな値上げ感を与え、売上げの減少につながるのではないかと危惧されています。現に、税抜き表示から総額表示に切りかえた業者の中には、売上げが著しく減少し、慌てて税抜き表示に戻したとの声もあります。
 価格の表示方式のあり方について、総理の答弁を求めます。
 行政機関における障害者雇用数の不適切計上問題について伺います。
 公明党は、今月十七日、政府に対して多岐にわたる緊急提言を行ったところですが、二十二日に検証委員会の報告書が公表され、二十三日に、再発防止策も含め、今後の対応について基本方針が決定されました。
 検証結果によると、裸眼による視力での判断や退職職員の計上など、ずさんこの上ない不適切な慣行が長年行われていた事実が明らかになりました。民間の範となるべき中央官庁において不適切な計上を行っていたことは、断じて許されない事態です。その原因は厳しく追及されなければなりません。
 政府として基本方針を着実に実施するためには、障害者手帳の有無により不利益が生じないかという問題や、障害の特性に応じた合理的配慮の実施など、障害者団体や当事者の皆様の御意見も踏まえ、多面的な対応が必要です。
 各府省における四千人を超える今後の採用計画や別枠選考試験の実施も示されてはいますが、単なる数字合わせの取組は許されません。真に障害者の方々の職業的自立につながる総合的な取組が求められています。
 また、制度を所管する厚労省のチェック機能の強化など、再発防止に向けた法改正が必要です。具体的な検討を進めるべきと考えます。
 行政機関における障害者雇用の促進について、総理の答弁を求めます。
 最後に、一言申し上げます。
 日本は今、少子高齢化が急速に進み、本格的な人口減少時代に突入しています。こうした時代の変化を踏まえた上で、一人一人が輝き、将来にわたる安心と希望を持ち続けられる社会を構築することは、政治の責任であります。
 国民は今、何に不安を感じ、何を望んでおられるのか。国民の側に立った政治が求められています。
 私たち公明党が全国で展開した百万人訪問・調査は、国民との対話によって民意を酌み取るという、まさに公明党の立党精神である「大衆とともに」を具現化する取組です。
 公明党は、この立党の原点に立ち、国民の声に真正面から向き合い、具体的な政策を立案し、その実現に全力を挙げて取り組むことをお誓い申し上げ、私の代表質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

発言情報

speech_id: 119705254X00320181030_003

発言者: 斉藤鉄夫

speaker_id: 16806

日付: 2018-10-30

院: 衆議院

会議名: 本会議