田所嘉徳の発言 (本会議)
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○田所嘉徳君 自由民主党の田所嘉徳です。(拍手)
政府の積極的な経済政策により日本経済は著しい回復を見せており、名目GDPが六十兆円、名目の国民総所得が六十七兆円増額し、地方税収に至っては過去最高になっています。
有効求人倍率は四十四年ぶりの高水準にあり、雇用の安心感には隔世の感があります。
しかし、一方で、深刻な人手不足を来している分野もあり、介護などでは有効求人倍率が三倍以上、建設業に至っては十倍を超えるものがあります。特に、中小・小規模事業者の中には深刻な人手不足に陥っているところも多く、現在の雇用情勢では人手不足倒産が過去最多になるという民間の調査報告もあります。
そうした中、各方面から、外国人材の受入れを積極的に進めてもらいたいとの強い要望が出されていると承知しています。
このような中、政府は、いわゆる単純労働者の受入れについては、第九次雇用対策基本計画等において、国民的なコンセンサスを踏まえることが必要としつつ、本年六月、骨太の方針において、一定の専門性、技能を有する、即戦力となる外国人材について受入れを図る方針を打ち出しました。
私は、このような仕組みの構築は、深刻化する人手不足に一定の対処を図るものとして評価するとともに、極めて緊急性の高いものであると考えています。
そこで、政府はなぜ今この新しい制度を導入すべきと考えたのか、単純労働者の受入れとはどう異なるのか、受入れ見込み数について確かに数値が示されるのか、そして、その見込み数は受入れに当たっての制限となるのかについて、総理にお伺いいたします。
次に、外国人労働者が増加すると、日本人の雇用を奪い、給与の上昇を妨げ、犯罪が増加するのではないかとの懸念を示す向きがあります。このような懸念を払拭するための方策をどのように考えているのか。さらに、即戦力となる者を必要に応じて受け入れるという趣旨からすれば、人手不足が解消された場合に日本人の雇用を守ることを考慮しておかなければなりませんが、本制度の施行後において、受入れを認めない措置を機動的にとることができるのでしょうか。法務大臣にお伺いをいたします。
今回、新たに特定技能という在留資格を設けることとされています。特定技能一号は、相当程度の知識又は経験を必要とする技能、さらに、一定程度の日本語能力を有する者とされており、これらの基準いかんでは、外国人に過度に大きく門戸を開くことになってしまいます。
これらの基準についてどのように考えているのか、法務大臣にお伺いをいたします。
次に、特定技能二号について、雇用契約の締結によって在留期間の更新が可能となる、また、家族の帯同も認められるとされています。これでは自動的に永住者になるのと同じではないかとの危惧する声が上がっております。
特定技能二号は、我が国への大きな貢献が期待できる者が対象となるべきであり、極めて厳格な要件のもとで進められる必要があると考えます。
この点、どのような対応をされるのか、法務大臣にお伺いをいたします。
技能実習制度において、無断で実習先を去ってしまい、その行方が捕捉できない者がいることは、大きな問題です。
今般の外国人材受入れについて、同様の問題が発生してはならないと思いますが、この点についてどのような対策を考えられているのか、法務大臣にお伺いをいたします。
さらに、外国人材の増加に伴い、日本人と同じ社会保障制度のもとで、母国の家族にまで給付義務が生じるのではないか、医療保険が乱用されないかなど、我が国の社会保障制度への影響が心配されています。
ついては、政府として総合的対応策の中でどのようにしていくのか、法務大臣にお伺いをいたします。
最後に、今回の外国人材の受入れ拡大について、一部報道では、移民政策への転換などと表現されています。そのまま受けとめれば、欧州の一部で発生している移民問題と同様のことが日本にも起こるのではないかとの不安が生じてしまいます。
政府は、今回の新たな在留資格の創設が移民を受け入れることには当たらないものだと説明されていますが、この点についての法務大臣の認識をお伺いいたします。
以上です。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕