浜地雅一の発言 (本会議)
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○浜地雅一君 公明党の浜地雅一です。
公明党を代表し、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案に関し質問をいたします。(拍手)
アベノミクスの推進により日本経済は大きく改善し、雇用者数はここ五年間で約三百万人以上増加、特に女性や高齢者の伸びが顕著です。有効求人倍率は、生産年齢人口の減少とも相まって、一・六三倍とバブル期をしのぐ高さにありますが、特に、建設や造船、介護、接客業などは、三倍から七倍と深刻な人手不足となっています。あるシンクタンクは、二〇三〇年には全産業で約六百四十四万人の人手不足になると試算をしています。
これまで以上に高齢者や女性の就労を促すことやイノベーション、AI化を進め労働生産性を向上させることが重要ですが、雇用のミスマッチを早急に解消するには、人手不足が顕著な分野に専門的知識、技能を有する外国人材を受け入れることが必要です。
一方、国内労働者に与える影響、地域の治安や社会保障への影響など、国民の不安の声も聞かれます。
公明党では、新たな外国人材の受入れ対策本部で議論を重ね、三十八項目にわたる新たな外国人材の受入れ整備に関する決議を取りまとめました。
以下、対策本部における決議も踏まえ、総理及び法務大臣に質問をします。
まず、施行時期についてお尋ねします。
政府は、これまで、一億総活躍社会の理念のもと、国内就業者をふやす施策を打ち出してきましたが、なぜ来年の四月から新たに外国人労働者の受入れ拡大を行おうと判断したのか、総理の答弁を求めます。
外国人材を受け入れるに当たり、国内労働者の賃金のさらなる上昇、働き方改革を促進し、日本人が働きやすい環境をつくることこそ、外国人が日本を就労先として選択する上で最重要の対策と考えます。政府は、これまで行ってきた国内人材の就労促進、処遇改善策に加え、更にどのような対策が今後必要と考えるか、総理の答弁を求めます。
現在、我が国の外国人労働者の割合は二%程度であり、欧米の二〇%弱に比べ低い水準にありますが、本制度による受入れ人数を初年度約四万人、受入れ業種は特定技能一号で十四業種、二号で五業種との報道があります。受入れ規模及び受入れ業種について、現在の検討状況を総理にお答え願います。
また、受入れ業種、分野の決定は、生産性向上や国内人材の確保の取組を行ってもなお外国人材の受入れが必要と認められる業種、分野をできる限り客観的指標を用いて判断するとのことですが、この客観的指標は有効求人倍率以外にどのようなものを用いるのか。
同時に、長期的ビジョンとして、例えば労働者不足がより顕在化する二〇三〇年ころにはどの程度の外国人の受入れを予定しているのか。その受入れ人数で、政府が中長期試算で示した実質二%、名目三%以上のGDP成長率を達成できると考えるか、総理の答弁を求めます。
移民の定義は定まっておりませんが、諸外国では永住を目的に外国人を受け入れる国もあり、移民政策と永住許可は密接に関連するものと考えます。
そこで、今回の特定技能外国人は永住を目的として受け入れるものであるのか、永住許可の国益要件である十年以上の継続在留のうちの五年就労資格要件と特定技能による就労期間との関係について、法務大臣の答弁を求めます。
技能実習二号修了者には特定技能一号の試験が免除されるため、技能実習からの移行が多いと予想されます。
技能実習制度では、二国間取決めに基づき、送り出し国側に送り出し機関の適切な認定を求めた上で、監理団体を許可制、実習実施者を届出制とし、外国人技能実習機構が監理団体等に対し厳格な管理を行う体制となっています。他方、特定技能一号においては、雇用契約の当事者となる受入れ機関は届出や登録を要さず、支援計画の作成を受託する登録支援機関は登録で足り、許可は不要となっています。
なぜ技能実習のように許可制や届出制としなかったのか、かかる体制で受入れ機関に適切な雇用契約及び支援計画を履行させるための監督はどのように行うのか、あわせて、保証金を徴取するような悪質ブローカーをどのように排除していくのか、法務大臣の答弁を求めます。
また、特定技能一号外国人が帰責なく雇用契約を解除された場合、受入れ機関が転職などの支援を行うことになっています。受入れ機関が倒産した場合などは、国も積極的な支援を行うべきと考えます。非自発的離職者に対し、具体的にはどのような支援がなされるのか、法務大臣にお尋ねします。
党内議論では、雇用形態は受入れ機関との直接雇用を原則とし、派遣形態の必要不可欠性が証明され、派遣先が所要の基準を満たすことが担保される分野に限り、派遣形態を認めるべきとの意見が相次ぎました。
雇用形態をどう考えるのか、派遣を認める分野は具体的に検討されているのか、法務大臣の答弁を求めます。
技能実習生の失踪問題は、過重労働や賃金未払いに加え、技能実習生は転職ができないため、より待遇のよい勤務先を求め自発的に失踪しているとの見方もありますが、政府は、技能実習生の失踪の実態、原因を的確に把握しているのか、失踪問題の解決策をどう図るか、法務大臣の答弁を求めます。
特定技能一号外国人は、技能実習と同様、家族帯同を認めない方針のようですが、それはなぜか、人道的見地からどのような配慮を行うのか、法務大臣の答弁を求めます。
創設が予定される出入国在留管理庁は、受入れ体制の管理監督の体制整備に加え、公正な在留を基礎として本格的な共生社会の構築に向けた司令塔的な役割を果たすことが期待されます。
したがって、単なる入管体制の増員にとどまらず、関係各府省との総合的な調整機能を果たすなど、抜本的な組織構築が必要と考えますが、法務大臣の見解を求めます。
外国人労働者の拡大により、これまで以上に、外国人労働者及びその家族を含めた、生活、教育、就労の場などでより円滑なコミュニケーションを図る環境整備を促進すべきことは言うまでもありません。そのためのワンストップでの相談支援体制の充実強化を求めます。
地方からの声として、日本語教育の体制整備や住居の確保支援など、地方公共団体の負担が増加する懸念があります。そこで、公明党の提案で、附則の見直し条項に、関係地方公共団体を始めとする関係者の意見を踏まえ必要な措置を講じるよう加えたところであります。
財政的な支援も含めた地方公共団体への支援について、総理の答弁を求めます。
一方、違法な資格外労働を目的とした日本語学校の存在や、在外の被扶養者を水増しした社会保険への加入、年金保険料の未払い、また高額医療制度の本来の趣旨を逸脱した利用などに対しては、これまで以上の対策が必要です。
適法に在留する外国人にはしっかりと支援をする一方で、制度を悪用するような違法な在留は許さないとの強い決意が、真に外国人との共生社会を構築し、日本が有能な外国人材から選ばれる国になる礎と考えます。
最後に、我が国の共生社会の姿を総理はどう描いておられるのか、そのお考えをお聞きし、私の質問を終わります。
ありがとうございます。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕