藤野保史の発言 (本会議)

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○藤野保史君 私は、日本共産党を代表して、山下貴司法務大臣不信任決議案に賛成の討論を行います。(拍手)
 不信任の理由の第一は、山下大臣が、入管法改正案の審議の前提となる資料の提出を拒み続けている点です。
 本案による外国人の受入れは、技能実習生からの移行を大前提としています。だからこそ、技能実習制度の実態把握と徹底的な検証は法案審議の核心です。
 野党の追及によって、政府は、当初拒んでいた失踪した技能実習生に対する聴取票の個票を出さざるを得なくなりました。そもそもこの調査は、技能実習制度の運用を適正化するために、二〇〇九年の入管法審議の際に、衆参両法務委員会の附帯決議で与野党一致して求めたものです。その後、二〇一六年の技能実習法の審議の際も、衆参で附帯決議が付され、聴取項目の追加などが行われてきました。国会が求めて行われた調査の結果を国会に提出するのは当たり前です。
 ところが、山下大臣は、今後の調査や捜査への影響、プライバシー侵害などを理由に提出を拒んできました。しかし、この調査は技能実習制度の運用を適正化するためのものであり、犯罪捜査とは何の関係もありません。さらに、聴取票には必要なマスキングもされており、プライバシーなどの問題も生じません。直ちに聴取票個票を国会に提出し、技能実習生の実態を踏まえた徹底審議を行うべきです。
 委員長室での閲覧では、個票を分析したり、法務省の集計結果を検証することもできません。閲覧方式は、議員の審議権を妨害し、国民に実態を隠すものであり、断じて容認できません。
 第二に、山下大臣が技能実習生の実態を隠す虚偽答弁を重ねている点です。
 山下大臣は、技能実習生の失踪理由について、より高い賃金を求めて失踪する者が約八七%と答弁しました。しかし、より高い賃金を求めてという項目は、もともとの聴取票にはありません。しかも、当初の法務省の説明では、その割合が六七%から八七%に水増しされていたのです。実習生が金目当てにわがままで失踪しているかのように描き出す虚偽答弁を行ってきた山下大臣の責任は重大です。
 山下大臣は、根拠となったデータの誤りを認めて、おわびを口にしました。しかし、より高い賃金を求めてという表現を変えることは頑として拒んでいます。あくまでも実習生の側に失踪の原因があると描こうとするものであり、言語道断です。
 山下大臣は、技能実習制度と新制度は別物であり、九割をはるかに超える技能実習がうまくいっているという趣旨の答弁をしています。しかし、十四業種のうち十三業種が技能実習生からの移行を前提とし、その多くで八割から十割もの移行が見込まれています。両制度は密接不可分です。政府の資料でこの点を指摘しても、詭弁を弄して認めようとしない山下大臣の責任は極めて重大です。
 さらに、野党ヒアリングや聴取票で明らかになったように、技能実習制度では、最賃以下の賃金や暴力など、法令違反や人権侵害が横行しています。この実態を覆い隠すために、政府みずから、九割の技能実習はうまくいっているなどと言い募ることは到底許されません。
 以上、国会に提出すべき資料も提出せず、実態をゆがめる虚偽答弁を繰り返す山下大臣は法務大臣として不適格である、このことを強く主張して、私の討論といたします。(拍手)

発言情報

speech_id: 119705254X00920181127_022

発言者: 藤野保史

speaker_id: 3384

日付: 2018-11-27

院: 衆議院

会議名: 本会議