山本順三の発言 (災害対策特別委員会)
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○国務大臣(山本順三君) おはようございます。
国土強靱化担当大臣、防災を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。
我が国は、その自然的条件から、各種の災害が発生しやすい特性を有しております。こうした我が国の特性を踏まえ、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務であるとの認識に立ち、災害に強くしなやかな国づくりを進めてまいる所存です。
いまだ記憶に新しい東日本大震災や熊本地震を始め、今年に入ってからも地震や火山の噴火、台風、豪雨、大雪等による災害が発生しております。特に、六月の大阪府北部を震源とする地震、平成三十年七月豪雨、九月の台風第二十一号、北海道胆振東部地震、台風第二十四号等により、多数の方々が被災されております。こうした災害により亡くなられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表しますとともに、全ての被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。
政府は、こうした災害に対して被害状況の早期把握及び被災者の救援救助活動に全力を尽くすとともに、生活、なりわいの再建、復旧復興対策等について、関係省庁一体となって対応してまいりました。
六月に発生した大阪府北部を震源とする地震については、大阪府の十二市一町に災害救助法が適用され、地元の地方公共団体と緊密に連携しながら、政府一体となって災害応急対策に当たってまいりました。
岡山県、広島県、愛媛県を中心に甚大な被害をもたらした平成三十年七月豪雨については、政府として、熊本地震以来となる非常災害対策本部を設置し、人命の救援救助活動に全力で当たるとともに、食料、水、避難所のクーラー等、被災者の命に関わる生活必需品等の物資を予備費を活用したプッシュ型支援で調達、発送したほか、水害としては初めて特定非常災害に指定し、被災者の権利を守るための特別措置を講ずるなど、政府の総力を挙げて災害応急対策に当たってきたところです。
台風第二十一号については、猛烈な風や記録的な高潮等により発生した大規模な停電、関西国際空港の浸水等の甚大な被害に対し、政府として、関係省庁が地元の地方公共団体や関係事業者と連携し、被災箇所の復旧活動等に全力で取り組んでまいりました。
北海道胆振東部地震については、発災直後から被災者の救援救助活動に全力で当たったほか、予備費を活用したプッシュ型支援による食料等支援や避難所の環境整備、全道で発生した停電被害への対応に、政府として、北海道庁現地連絡調整室を設置し、関係省庁が地元の地方公共団体と緊密に連携して対応に当たってきたところです。
なお、平成三十年七月豪雨、台風第二十一号等の暴風雨等及び北海道胆振東部地震の激甚災害指定については、早期に指定見込みを公表し、速やかに政令の閣議決定を行ったところです。また、台風二十四号についても、農地等の災害復旧事業等について激甚災害に指定する見込みとなったところであり、今後、速やかに閣議決定に向けた手続を進めてまいります。
私自身、十月十七日に北海道、二十一日から二十二日に岡山県、愛媛県、広島県の被災地を訪れ、被災状況や復旧復興の進捗の様子を自分の目で直接見てまいりました。改めて今回の災害のすさまじさや甚大さに触れ、災害に関する情報をどのように避難行動に結び付けていくのかということの大切さを痛感するとともに、被災地の復旧復興に向けた決意を新たにしたところです。
政府としては、これらの災害に対し、予備費を活用して支援策を講ずるとともに、今般成立した平成三十年度補正予算において盛り込まれた一連の災害に対する措置を着実に執行してまいります。被災された方々が安心して暮らせる生活や被災した地域のにぎわいを一日も早く取り戻すことができるよう、被災地の方々の気持ちに寄り添いつつ、政府一丸となって被災者支援、復旧復興対策等に取り組んでまいります。
続きまして、防災対策等の主な課題と取組方針について御説明いたします。
まず、水害対策の強化についてであります。平成三十年七月豪雨において、二百名を超える死者・行方不明者が発生するなど甚大な被害が生じたことを受け、被災者支援を始めとする政府の初動対応について検証するとともに、中央防災会議の下に新たなワーキンググループを設置し、防災気象情報等の情報と地方公共団体が発令する避難勧告等の避難情報の連携、災害リスクと住民の取るべき避難行動の理解促進等の避難対策の強化について御議論いただいております。年内を目途に検討結果を取りまとめ、関係省庁と連携し必要な対策を講じてまいります。
次に、地震対策の強化についてであります。広範囲かつ甚大な被害が懸念される南海トラフ地震については、昨年九月の中央防災会議のワーキンググループでの取りまとめを受け、南海トラフ沿いで異常な現象が観測された場合における新たな防災対応の在り方について、今年新たに設置したワーキンググループで御議論いただいているところであります。早期の取りまとめに向け、引き続き検討を進めてまいります。
大規模災害に迅速かつ的確に対応するためには、国、地方、民間といった関係機関の保有する情報を共有することが極めて重要です。このため、昨年四月に立ち上げた国と地方・民間の「災害情報ハブ」推進チームにおける検討を通じて、ICTの活用等により官民の保有する情報の迅速な共有の実現に取り組みます。
災害救助の実施体制については、さきの通常国会において、災害救助法の一部を改正する法律を成立させていただきました。これにより、今後の大規模・広域的災害に備え、都道府県から一定の基準を満たす指定都市に権限移譲することにより、被災者の実情に即した対応を迅速かつ円滑に行えるようにするものです。来年四月の施行に向け、万全を期してまいります。
さらに、火山災害の対策については、大規模噴火時に想定されている広範囲にわたる火山灰の影響に備えるため、中央防災会議の下に新たなワーキンググループを設置して、被害想定及び広域的な降灰に対する応急対策の基本的な考え方について御議論いただいているところであり、被害想定及び広域的な降灰に対する応急対策の基本的な考え方の取りまとめに向け、引き続き検討を進めてまいります。
災害対策の推進に当たっては、行政による公助と連携しつつ、国民一人一人が自ら取り組む自助、そして地域、学校、企業、ボランティアなど互いに助け合う共助の取組を国民運動として一層推進してまいります。さらに、地区住民による地区防災計画策定への取組支援を始め、災害教訓の継承、企業におけるBCPの普及や、ボランティア、NPO、行政の三者の連携、協働等の取組を進めます。また、防災推進国民会議などを通じて防災教育や防災意識の啓発に努めてまいります。
さらに、十一月五日の津波防災の日、世界津波の日を中心に津波防災の啓発活動により一層取り組むとともに、仙台防災枠組に基づき、我が国の知見や教訓、防災に関する取組等を世界に発信し、防災協力を推進してまいります。
国土強靱化につきましては、現行の国土強靱化基本計画が平成二十六年六月に策定されて以来約四年半がたつことから、災害から得られた教訓や近年の社会情勢の変化等を踏まえ、本年中に見直します。
平成三十年七月豪雨などの最近の災害を受けて、現在、政府を挙げて実施している重要インフラの緊急点検の結果も基本計画の見直しに適切に反映するとともに、緊急点検の結果やこれまで培ってきた経験や教訓を踏まえ、防災・減災、国土強靱化のための緊急対策を年内に取りまとめ、三年間で集中的に実施します。
今後とも、施策の重点化、優先順位付けを行い、ハード、ソフトの対策を適切に組み合わせながら、国、地方、民間が一体となって効率的かつ効果的に国土強靱化を進めてまいります。
以上申し上げましたとおり、一連の災害からの迅速かつ円滑な復旧復興のため、被災者に寄り添いながら、被災した地方公共団体と一体となって取り組むとともに、これらの災害を教訓とした災害対策の一層の充実を実現し、災害に強くしなやかな国づくりを進めるため、大きな使命感と責任感を持って全力を尽くしてまいる所存です。
山本委員長を始め、理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げます。