西岡秀子の発言 (本会議)
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○西岡秀子君 長崎一区選出、西岡秀子でございます。
私は、国民民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました政府提出の平成三十年度第二次補正予算二案について、反対の立場から討論を行います。(拍手)
予算は、政策的根拠をもとに編成されなければなりません。その根拠が、今、政府統計の不正という前代未聞の大問題により大きく揺らいでいます。現在、二十四の統計で不正や不備が明らかになっております。予算審議の前提が大きく崩れていると言わざるを得ません。
今回の統計不正問題のように、国民生活に大きな影響を与える問題が起きたときに、我々政治家がこの事実を受けてどのように対処していくのかが問われております。しかし、今の安倍政権は、真相究明の先頭に立つどころか、予算委員会においても真相究明のために必要な参考人招致を認めないなど、隠蔽体質そのものです。
今回の問題は、長年にわたり不適切な統計の取扱いがあった側面と、現政権下でデータの操作が行われた疑惑が生じている二つの側面があります。多くの国民が景気回復の実感がない中で、アベノミクスがうまくいっているように見せるために賃金データの操作が行われたのではないかとの疑念もある中で、本補正予算に対して国民の皆様から従来以上に厳しい目が向けられております。
本来、補正予算は、財政法二十九条で、国において、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費に限ると定められております。
本補正予算の一番大きな柱は防災・減災です。昨年頻発した自然災害を受けて、防災・減災、国土強靱化は、まさに最も重要な、緊急性のある課題です。
国民民主党は、災害復旧費を中心とする第一次補正予算には賛成をいたしました。しかし、今回の補正予算は、防災・減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策のうち速やかに着手するものとされておりますが、この中身が全て緊急性があり、真に防災・減災に資する事業であるかの検証が十分に行われているとは言いがたい面があります。また、三カ年対策についても、三年間で七兆円という数字にも政策的な根拠が明確とは言えません。
一方で、本補正予算には、査定の厳しい当初予算では到底計上されないような事業が多く盛り込まれております。
例えば、地方創生拠点交付金です。これは施設整備などのハードの交付金であり、本補正予算には六百億円も計上されております。一方で、平成三十一年度当初予算にも、似たような名前の地方創生推進交付金が一千億円も計上されております。
国民民主党の聞き取り調査で、なぜ同じような交付金に巨額の予算をつけたのかとの質問に対し、担当者からは、当初予算の方は、ハードに使えないことはないが、ソフト中心のものなので、施設整備のためのハードの交付金の要望が自治体から多くあったためとの説明がありました。
大変厳しい財政状況のもと、当然さまざまな要望がある中で、どのような基準で緊急性のある予算と判断されるのか、政策的裏づけとなるデータも十分にない中で予算の計上が認められていいのでしょうか。本来であれば、内容についてしっかりと精査し、本予算に計上すべきものと考えます。
防衛費についてもしかりです。戦闘機の購入は、中期防衛力整備計画にのっとり、順に進めていくべき事柄であり、本来、当初予算に計上すべき事柄です。それがなぜ補正予算に組み込まれるのでしょうか。
現政権においても、当初予算の財政的な数字のつじつま合わせのために、例年、本来、当初予算に計上されるはずの事業が、補正予算の中にいつの間にか入れられ、隠れみのとして使われているのではないかとの疑念を持たざるを得ません。
また、この補正予算に軽減税率対応レジ導入支援が盛り込まれていることも問題です。軽減税率は、例えば食料品を持ち帰るかその場で食べるかで税率が変わるなど、大変わかりにくく、不公平で、混乱をもたらす制度であることが明らかになっています。また、軽減税率は、消費者を混乱させ、事業者に過度な負担をかけるばかりか、高所得者ほど軽減額が大きくなるなど、逆進性対策としても適当ではありません。
加えて、安倍総理は消費税引上げをまだ最終決定しておりません。過去二度にわたり延期しているので、三度目がないとは言えません。にもかかわらず、なぜ消費税引上げを前提とした措置を補正予算で急いで講じる必要があるのでしょうか。もし消費税増税が行われなかった場合、本措置の前提が大きく崩れてしまう可能性が高いことも指摘しておかなければなりません。
これは、今回、消費税増税分を財源とする幼児教育、保育の無償化に係る立ち上げ経費支援などの予算が補正予算として計上されていることも同様です。
事業者の皆様や地方自治体の負担を考えれば、できるだけ早く準備をしてもらう体制をとる必要があるのは当然です。しかし、万一消費税を増税しない場合でも教育の無償化を行うとの総理からの明言がない中で、また、平成三十一年度当初予算を審議されていない中での本補正予算への計上は疑問です。
私たち国民民主党は、国民生活を第一に、国民の声に耳を傾け、現実的な新しい答えをつくり出し、これからも国会で提案してまいります。経済には改革を、社会には多様性を、生活には温かさを目指し、外交、安全保障には現実的で安定感のある対応を行ってまいります。
今回の統計の不正問題については、徹底的に真相究明をし、国民の皆様の前に真実を明らかにし、過少給付であった方々に早急に追加給付が行われ、二度とこのようなことが起こらない体制を構築するために全力で取り組んでまいります。
最後に申し上げます。
今回の統計不正に至るまで、昨年から、公文書改ざんを始めとして、行政の信頼性、公平性を揺るがす信じがたい数々の不祥事が頻発しております。国会で議席をいただいている私も、国民の皆様に申しわけない思いでいっぱいです。このような事態を生み出した政府にも大きな責任があるにもかかわらず、官僚のみが責任をとり、政治家が一切責任をとらない現状が続いております。
このような状況をこれ以上続けていくことは、日本社会の変質、倫理観、正義、公平性を著しく損ない、とりわけ次世代を担う子供たちに目に見えない大きな影響を与え続けていることに、安倍総理にはぜひ思いをいたしていただきたいということを強くお訴えをして、反対の討論といたします。
御清聴いただきありがとうございました。(拍手)