柴山昌彦の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(柴山昌彦君) 村上議員からのお尋ねにお答えいたします。
 最初に、消費税引上げの最終決定を待つべきではないかというお尋ねがありました。
 消費税率の引上げについては、政府としては、反動減等に対する十二分な対策を講じた上で、法律で定められたとおり、本年十月に現行の八%から一〇%に引き上げる予定です。
 文部科学省としては、これを前提として、来年四月から制度を実施できるよう、今国会において御審議を賜り、その上で、着実に準備を進めてまいります。
 次に、再々延期の場合、この法案の施策は実施されるのか否かというお尋ねでありますが、消費税率の引上げについては、政府としては、反動減等に対する十二分な対策を講じた上で、法律で定められたとおり、本年十月に現行の八%から一〇%に引き上げることとしております。
 高等教育の無償化は、この消費税率の引上げを前提として実施することとされており、文部科学省としては、来年四月からの制度の実施に向けて、着実に準備を進めていく予定です。
 政府としては、消費税率の引上げに向け、経済財政運営に万全を期すものと認識しております。
 次に、少子化の進展への対処にどのように寄与するのか、具体的な目算や目標値等はあるのか、なぜ授業料及び入学金の減免と給付型奨学金の支給を実施することにしたのかというお尋ねでありますが、安心して子供を産み育てていく上で、子供が高校を卒業した段階で、仮に低所得であったとしても、経済的な理由から進学を断念することなく、希望に応じて質の高い大学等へ進学できるという見通しが立つことは非常に重要です。
 少子化にはさまざまな原因が関係するところ、具体的な目算や目標値をお示しすることは困難でありますが、進学率が全世帯に比べて低く、家庭の経済的理由により進学を断念するケースがあると考えられる低所得者世帯に対して大学等における修学への経済的負担を軽減することは、少子化の進展への対処に資するものと考えています。
 大学等に修学するためには、授業料及び入学金とともに、学生生活を送るために必要な生活費が必要となることから、今回の支援措置では、授業料及び入学金の減免と給付型奨学金の拡充をあわせて実施することとしているものです。
 次に、内閣府所管の少子化対策とした理由、内閣府に予算計上し、執行は文部科学省とした理由はなぜか、将来、この予算を内閣府から文部科学省に移行するのかというお尋ねでありますが、今般の支援措置は、低所得者であったとしても、経済的な理由から進学を断念することなく、意欲があれば大学等へ進学できる見通しを持つことができるよう、大学等における修学への経済的負担を軽減し、少子化の進展への対処に寄与するものであり、少子化対策の一環として、消費税財源を活用して実施することとしております。
 消費税の使途は、社会保障・税一体改革大綱や消費税法により、全額、制度として確立された少子化に対処するための施策を含む、いわゆる社会保障四経費に充てることとしております。
 この点、内閣府は、少子化の進展への対処に関する事項の企画立案、総合調整を任務としていることから、少子化対策として実施する今回の支援措置に必要な予算については、内閣府に計上し、使途の明確化を図ることとしております。
 一方、授業料等減免、給付型奨学金という新制度の具体的内容については、私ども文部科学省が実施することで効率的な遂行が可能であり、実行段階では文部科学省に移しかえて執行することとしております。
 御指摘のような移行は考えておらず、こうした新制度の着実な実施に努めてまいります。
 次に、真に支援が必要な低所得者世帯の者に対して支援を行うことについてのお尋ねでありますが、今回の支援措置は、真に支援が必要な低所得者世帯、具体的には、住民税非課税世帯とこれに準ずる世帯の学生を支援の対象としています。
 経済状況が困難な家庭の子供ほど大学等への進学率が低く、また、最終学歴によって平均賃金が異なるという状況を踏まえ、こうした低所得世帯について実施するものです。
 支援対象者については、高校在学時の成績だけで否定的な判断をせず、本人の学習意欲や進学目的を確認することとしております。
 今回の支援措置により、低所得者世帯の進学率が新入生から順次上昇して全体の進学率に達し、全員が要件を満たす大学等に進学すると仮定した場合、支援対象者は高等教育段階の全学生の約二割の七十五万人程度になると想定しております。
 また、今回の支援措置は、少子化に対処するという観点から、国民全体が皆で分かち合うとの理念のもと、社会に広く負担を求める消費税財源を活用して実施することとしております。
 次に、国際人権規約のお尋ねでありますが、国際人権規約では、高等教育の漸進的無償化を図ることとされておりますけれども、この無償教育の具体的な方法については特段の定めをしておらず、具体的にどのような方法をとるかについては加盟国に委ねられています。
 政府としては、財政や進学率等、その時々の状況を総合的に判断しながら、我が国における無償教育の漸進的導入に努めているところであります。
 高等教育の漸進的無償化の留保撤回以来、我が国において、具体的には給付型奨学金制度の創設を始め奨学金制度を充実させるなど、教育費負担の軽減に努めてまいりましたけれども、今回、さらに、大学等における修学の支援に関する法律案を提出したところであり、これを着実に実施してまいります。
 次に、大学等の授業料負担の軽減のお尋ねでありますが、意欲と能力のある学生の誰もが、家庭の経済状況にかかわらず、希望する質の高い教育を受けられることは大変重要です。
 一方で、OECDが公表しているデータでは、我が国の高等教育機関への教育支出は、国民負担率も勘案する必要がありますけれども、OECD加盟国平均に比べて公財政支出の割合が低いという結果になっております。
 このため、文部科学省としては、奨学金や授業料減免の充実により高等教育の経済的負担の軽減に取り組んできたところですが、今回、さらに、国民負担を原資として、真に支援が必要な低所得世帯に限って授業料等減免と給付型奨学金の拡充を行うこととしたものです。
 次に、消費税の二〇一九年度の増収額についてのお尋ねでありますが、平成三十一年度予算における消費税収のうち、本年十月からの消費税率引上げによる増収額については約一・三兆円と見込んでおり、また、地方消費税の税率引上げ分については約〇・一兆円と見込んでおり、これらを足し合わせると、消費税率引上げによる平成三十一年度の増収額は、国、地方税合わせて約一・四兆円となると伺っております。
 この二〇一九年度の増収分の扱いについては、新しい経済政策パッケージに基づく幼児教育、保育の無償化などの施策と社会保障と税の一体改革による社会保障の充実、安定化に充てられると伺っております。
 次に、本施策の財源のあり方、将来見通しのお尋ねでありますが、政府としては、今回の支援措置を着実に進めていくため、消費税率の引上げによる増収分により安定財源を確保して実施することとしております。
 なお、今回の支援措置により、低所得者世帯の進学率が新入生から順次上昇して全体の進学率に達し、全員が要件を満たす大学等に進学すると仮定した場合、支援対象者は、先ほど申し上げたとおり、高等教育段階の全学生の約二割の七十五万人程度になると想定をしております。
 次に、所要額約七千六百億円の算出根拠のお尋ねでありますが、今回の支援措置により、低所得者世帯の進学率が、先ほど申し上げたとおり、順次新入生から上昇して全体の進学率に達する等の仮定のもとで、支援対象者が七十五万人程度になると想定をした上で、これらの者に対する支援額を踏まえて、所要額は最大七千六百億円程度と試算をしております。
 また、幼児教育、保育の無償化の所要額については、平年度ベースで機械的に試算すると約七千八百億円となります。
 このように、幼児教育無償化と高等教育無償化、それぞれの施策の所要額を試算し、消費税率の引上げによる増収分から必要な財源を確保しております。
 次に、個人要件に加えて機関要件を設ける必要性及びどの程度の大学等が機関要件を満たすかについての見込みについてのお尋ねでありますが、今回の支援措置においては、支援を受けた学生が大学等でしっかりと学ぶことはもちろん、大学等での勉学が職業等に結びつくことにより、社会で自立し、活躍できるよう、学問追求と実践的教育のバランスがとれている、質の高い教育を実施する大学等を対象機関とするため、機関要件を求めることとしております。
 機関要件は、現在の取組を適切に充実発展させることで満たすことのできる内容と考えており、多くの大学等にこれを満たしていただくことを期待し、今後とも制度の周知や説明に努めてまいります。
 次に、学問追求と実践的教育のバランスを要件とする必要性及び少子化対策との関係のお尋ねでございますが、今回の支援措置は、真に支援が必要な低所得者世帯の者に対し、社会で自立し、活躍することができる人材を育成する大学等における修学の支援を行うことにより、その経済的負担の軽減を図り、我が国における急速な少子化の進展に対処しようというものです。
 社会で自立し、活躍するには、大学等での勉学が職業等に結びつくことが必要であるため、学問研究と実践的教育のバランスがとれている、質の高い教育を行う大学等が本制度の対象となるよう機関要件を設定しています。
 安心して子供を産み育てていく上で、子供が教育を卒業した段階で、経済的に困難な状況であっても、意欲があれば質の高い大学等へ進学し、社会で自立し、活躍できる見通しが立つことが非常に重要です。
 このため、真に支援が必要な低所得者世帯の学生に対し、機関要件を満たす大学等における修学への経済的負担を軽減することは、少子化の進展への対処に寄与するものと考えております。
 次に、機関要件について、大学の自治等との関係や学校等からの不安、危惧等への対応等のお尋ねでございますが、機関要件には、外部理事の数や厳格な成績管理の実施、公表などが含まれておりますが、大学の人事や教育研究の内容そのものについて直接的に規定するものではなく、具体的に、どのような人材を理事に登用するか、どのような教育課程を編成するかなどは大学に委ねられており、大学の自治等に反するものではないと考えております。
 大学等の関係者に機関要件についての不安等の声があることは承知をしております。
 このため、文部科学省としては、平成三十年一月に大学等の関係者による専門家会議を設置し、制度の詳細について検討の上、報告書を取りまとめていただきました。また、検討の過程でも、大学等の関係者に、制度の趣旨を説明しつつ、御意見も賜ってきたところです。
 その後も引き続き、大学等に対する説明会を開催するなど、さまざまな機会を通じて周知を図るとともに、大学等からの問合せに対応するなど、大学等の不安の解消に努めているところであります。
 今後とも、大学等の関係者に対して機関要件の趣旨や内容について丁寧な説明に努めてまいります。
 次に、機関要件の必要性のお尋ねでありますが、大学等は、大学設置基準等に基づく設置認可により、高等教育機関にふさわしい質の確保を図っておりますけれども、今回の新制度においては、その設置認可を前提とした上で、学生が社会で自立し、活躍できるような教育を行う大学等を対象とするという趣旨で機関要件を設定するものであります。
 次に、個人要件を課す理由についてのお尋ねでありますが、今般の高等教育の無償化の目的は、支援を受けた学生が大学等でしっかり学んだ上で、社会で自立し、活躍できるようになることであるため、進学前の明確な進路意識と強い学びの意欲や進学後の十分な学習状況をしっかりと見きわめた上で、学生に対して支援を行うこととしております。
 その際、採用に当たっては、高等学校在学時の成績だけで否定的な判断をせず、高校等がレポートの提出や面談等により本人の学習意欲や進学目的等を確認することとしております。
 次に、今回の法律改正による大学改革の進展に関するお尋ねでありますが、今回提出しました学校教育法等の一部を改正する法律案のうち、国立大学法人法の改正については、一つの法人が複数の国立大学を設置できる仕組みを新たに設けることにより、運営体制の強化が可能となり、法人経営の効率化や教育研究機能のさらなる強化に資するものと考えております。
 また、私立学校法の改正については、役員の責任の明確化、監事機能の充実、学校法人の情報公開の推進等の改正を通じ、学校法人の適正な運営の確保と経営基盤の強化がより一層図られると考えております。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣菅義偉君登壇〕

発言情報

speech_id: 119805254X01220190314_025

発言者: 柴山昌彦

speaker_id: 2168

日付: 2019-03-14

院: 衆議院

会議名: 本会議