櫻井周の発言 (本会議)

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○櫻井周君 立憲民主党・無所属フォーラムの櫻井周です。
 立憲民主党・無所属フォーラムを代表して、金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案について質問いたします。(拍手)
 冒頭、塚田前国土交通大臣のそんたく発言と麻生財務大臣の傲慢きわまる政治姿勢について問いたださざるを得ません。
 この問題の本質は、森友、加計に続いて、またもや総理とその周辺に利益を誘導する安倍政権の政治姿勢が明らかになったことです。国民の税金を自身の権力維持に使用することは許されません。ほかにも同様の問題が隠されているのではないでしょうか。森友、加計、安倍麻生道路問題、これらの利益誘導政治を引き続き追及してまいります。
 さて、麻生財務大臣は、四月四日の参議院決算委員会で、下関北九州道路にどのように取り組んできたのかを聞かれ、その種の話は直接私のところに来たという記憶は最近はなかったと答弁されました。
 しかし、昨年十二月十九日に吉田自民党参議院幹事長と、そして二日後の十二月二十一日には山口県知事などの地元首長らと会って、要望を受けているではありませんか。その一月前の十一月二十二日には、参議院財務金融委員会で大家議員に下関北九州道路の見解を聞かれて、経済波及効果が極めて大きいのははっきりしていると答弁しています。
 麻生大臣、これでもまだ記憶はないと言い張るのですか。記憶が戻ったかどうか、お答えください。
 もう一点、記者会見で塚田元副大臣の辞任について聞かれたときに、麻生財務大臣は、質問に対して、はい、大きな声で言えやと言い放ちましたが、記者を半ばおどすような、傲慢不遜きわまる口ぶりだと言わざるを得ません。こんな発言は不遜でも何でもないとお考えなのでしょうか。ぜひ大きな声でお答えください。
 景気の現状についてもお聞きします。
 最近発表されるさまざまな景気に関する指標は景気の先行きが不透明であることを次々に示しており、総理が喧伝し続けているアベノミクスなるものは果たして成功していると言えるのか、疑問です。新しい判断だの、国難突破だの、言葉だけ躍る政治はもう許されません。
 そこで、麻生財務大臣にお聞きいたします。率直に言って、今でも景気は上昇していると断言できますか。明確に、大きな声で御答弁ください。
 さて、法案に関する質問に入ります。
 本改正案は、早期健全化勘定の剰余金の国庫納付が、勘定廃止時に限定されていたものを、所定の手続を経れば適時行うことができるようにするというものです。
 そこで、まず、早期健全化勘定の現状について麻生大臣にお伺いします。早期健全化勘定の利益剰余金は平成二十九年度末時点で一兆六千億円と報告されていますが、昨年度末での早期健全化勘定の利益剰余金と含み損益は幾らでしょうか。
 また、今後、株式市場などの市況の変化によってはこの利益剰余金の金額は変動するものと理解しますが、最悪の場合には利益剰余金の目減りはどの程度になると予測していますでしょうか。
 また、今年度予算では、早期健全化勘定から八千億円を一般会計に繰り入れることになっています。一方で、会計検査院の平成二十七年度決算報告では、早期健全化勘定において余裕資金が一・一兆円あると指摘しています。なぜ、一・一兆円全額ではなく、八千億円なのでしょうか。麻生大臣に答弁を求めます。
 会計検査院による早期健全化勘定の余裕資金に関する指摘は、二年半前の平成二十八年十一月になされています。しかし、八千億円の一般会計への繰入れは今年度に実現することになります。なぜもっと早く実現できなかったのか、なぜ今年度になったのか、麻生大臣、理由をお聞かせください。
 早期健全化で当初想定されていた業務はおおむね終了することになります。このことを踏まえて、早期健全化法が金融システムの安定にどのように寄与したのか、早期健全化業務の実施による超過コストの有無及び残存する資本増強の処分見通しなど、現時点でどのように評価していますか。
 また、早期健全化業務と同様の予防的措置として制度が継続している金融機能強化業務による資本参加制度の効果について、どのように評価していますか。
 次に、一般会計に繰り入れられる八千億円の使途についてお伺いします。
 一般会計に繰り入れられる資金は一般財源です。しかし、財務省が発表している平成三十一年度予算フレームでは、臨時特別の措置の項目において、預金保険機構からの利益剰余金の繰入金を八千億円計上するとともに、一般歳出においては、中小小売業等に関する消費者へのポイント還元、低所得、子育て世帯向けプレミアムつき商品券など、「消費税引上げによる経済への影響の平準化に向け、施策を総動員」に充当されることとなっています。
 早期健全化勘定の原資は、二十年前の金融機関救済のために国民の皆様にお願いをして拠出していただいたものでございます。利益剰余金は、時の政権の都合で実施されるばらまき政策に充当するのではなく、財政健全化に充てるべきと考えます。麻生大臣の見解を求めます。
 本改正案は、早期健全化勘定又は金融再生勘定の廃止時に早期健全化勘定の剰余金を金融再生勘定へ繰り入れることを可能とするものです。
 そこで、まず、金融再生勘定の現状について麻生大臣にお伺いします。金融再生勘定の欠損金と含み損益は、昨年度末では幾らでしょうか。
 また、今後、株式市場などの市況の変化によってはこの金額は変動するものと理解いたしますが、最悪の場合にはどの程度になると予想していますか。
 そして、早期健全化勘定から金融再生勘定への残余の額の繰入れをすることが特に必要と認められる状況とはどのようなケースなのか、御説明ください。
 早期健全化勘定と金融再生勘定の間で相殺すると、それぞれの勘定において利益剰余金と欠損金が幾らずつ発生したのか、曖昧にされかねません。むしろ、一般会計と早期健全化勘定との間、一般会計と金融再生勘定との間、それぞれ繰入れ及び繰り出しとすることで会計を明朗にすべきと考えますが、麻生大臣の見解を求めます。
 また、金融再生勘定において欠損金の処理が必要となった場合には、予算措置をとるのでしょうか。
 金融再生勘定が保有する株式は、国民負担の最小化と市場への影響の極小化を原則として、平成十八年八月から処分を進めていました。しかし、平成二十年十月に麻生内閣の中川財政金融担当大臣の談話で、総理、すなわち当時の麻生総理のことですが、からの指示を踏まえとして、「政府等が保有する株式売却について、市中売却の一時凍結を検討・実施する。」としました。
 アベノミクスが成功しているというのであれば、市中売却の一時凍結を解除して、株式保有長期化のリスクを解消すべきと考えます。特に、麻生大臣が総理大臣のときに指示したものでございます。麻生大臣、みずからの手で後始末をするべきと考えますが、麻生大臣の見解を求めます。
 金融システムの安定は、国民経済の発展に必要不可欠であることはもちろんのこと、この機能が損なわれると、破綻処理には直接的にも間接的にも大きな負担を国民が負うことになります。
 直接的な国民負担としては、金融機能早期健全化法など金融機関の破綻処理で十・四兆円の国民負担が確定しています。
 また、間接的な国民負担としては、バブル崩壊による資産価格の下落と金融システム不安が実体経済に悪影響を及ぼしています。そして、バブル崩壊の悪影響は、バブルによる好影響よりもはるかに大きいものとなります。
 したがって、バブル発生時期の金融政策上の対応として最も望ましいのは、適切にバブルの行き過ぎを早目に抑制することです。昭和末期のバブルについては、政策当局がバブルの発生を適切に認識できなかった、認知のおくれがあったとの指摘があります。
 そこで、お伺いいたします。麻生大臣は、昭和末期のバブルとその後の政策について、どのような教訓を見出していますか。
 バブル崩壊後の不良債権のおくれから、金融機関はリスクをとって融資ができなくなり、このことがバブル崩壊後の長期不況につながったとの指摘があります。ゼロ金利時代が長く続き、金融機関にとって、企業への貸出しではもはやもうからない状況になっています。貸倒れのリスクを勘案すれば、資金の貸し手としての機能は果たしたくても十分に果たせない、そんな状況になっています。
 本当の意味での金融機能の健全化をどのようにして達成するのか、麻生大臣、そのプロセスをお示しください。
 これまで、バブルという言葉を繰り返し申し上げてきました。経済現象としてのバブルは何なのかを改めて確認します。
 一般には、バブルと言われる現象は、株式や不動産などの資産価格が異常に上昇し続けることです。
 本来、資産価格はその資産から得られる収益に基づいて算出されるものであり、その時点では合理的な予想です。しかし、予想の時点では合理的であったとしても、事後的に見れば収益が過大に見積もられていたことが明らかになることがあります。そして、それが明らかになると、バブルが崩壊します。
 また、収益性が見込めなくても、高い価格で転売可能であるというふうに期待される場合、すなわち、未来永劫、より高い価格で購入してくれる主体があれば、非合理的に高い資産価格が形成されます。未来永劫ではないということがある時点で明らかになると、バブルは崩壊するということになります。
 こうした観点からすると、現在の債券市場と株式市場では、日本銀行や年金基金積立金など公的資金が買い支えてくれるとの期待から、収益性を度外視した価格が形成されているリスクがあります。
 そこで、麻生大臣にお尋ねをいたします。現在がバブルである可能性について、どのように認識していますか。また、そのバブルが崩壊するリスクについて、どのように評価していますか。
 もちろん、収益の過大見積りは事後的に明らかになる、すなわちバブルは崩壊して初めてバブルであることが明らかになるものです。しかし、バブルが崩壊してからでは、国民生活に多大なる悪影響を与えることになります。政策当局がバブルの発生を適切に認識できない、認知のおくれは避けなければなりません。
 時代は平成から令和にかわろうとしています。平成はバブル崩壊の後始末の三十年であったとも言えます。バブルは、その時点では調子がよくとも、その後の反動は大きく、国民生活への多大なる悪影響が生じます。令和の時代には、平成の時代のようなバブル崩壊の後始末に追われるようなことにならないようにしなければなりません。
 後になって悪夢などと言われないようにすべきですが、悪夢の種は既にまかれてしまっている可能性を指摘させていただき、私からの質問とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣麻生太郎君登壇〕

発言情報

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発言者: 櫻井周

speaker_id: 29486

日付: 2019-04-09

院: 衆議院

会議名: 本会議