本村伸子の発言 (本会議)
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○本村伸子君 私は、日本共産党を代表し、女性活躍推進法等改正案について質問をいたします。(拍手)
ハラスメントは、個人の尊厳、人格を傷つける許されない行為であり、働く場でのハラスメントが、一人の人生を狂わせ、一人の働き手を経済社会から失わせるという深刻な結果をもたらしています。
被害者が声を上げ、ミー・トゥーなど世論が高まる中、包括的なハラスメントをなくす立法が待たれています。
世界では、働く場におけるハラスメント規制が大きな流れになっています。
ILO、国際労働機関は、ことし六月の総会で、ハラスメント禁止を盛り込んだ、働く場での暴力とハラスメントをなくすための条約を採択する見込みとなっており、加盟国にはこの国際基準に沿った取組が求められています。
日本政府は、この条約にどのような姿勢で臨むのですか。今回の法案はILO条約の批准を前提としているのかどうか、答弁を求めます。
日本でも被害は深刻です。
職場のハラスメントが原因で起こった生活上の変化についての連合の調査では、仕事のやる気がなくなった、ミスやトラブルがふえたが約五割、仕事をやめた、かえたは約二割、心身に不調を来した、三割強、夜、寝られなくなったは約二割となっています。
ハラスメントがどのような影響を与えるのか、大臣の認識を問うとともに、厚生労働省はしっかりとした調査を行うべきです。
今回の法案には、セクシュアルハラスメント、マタニティーハラスメントと同様に、パワーハラスメントについて、事業主の防止措置義務が入りました。
なぜ、最も期待されていた、ILO条約案にもあるハラスメント禁止規定を入れなかったのですか。ハラスメント禁止規定の必要性について、提出者にも認識を伺います。
現行の男女雇用機会均等法は、セクシュアルハラスメントに対して事業主の防止措置を義務づけています。
しかし、被害を受けた女性が労働局に相談に行っても、どちらが悪いという判断はできないと言われている実態があります。しかも、相談しても、その後どうなったか知らせてくれないとの声も出されています。
紛争解決援助や調停も、事業主が協力を拒めば、解決されないまま終わってしまいます。
裁判に訴えても、均等法は事業主への行政指導のための法だからと、人権侵害に対して適正な救済がなされていません。長期間かかる裁判に勝ったとしても、低い賠償金で、職場復帰もできていない実態があります。
事業主の防止措置義務だけでは被害者が救済されないことは、こうした実態からも明らかです。
被害者の願いは、被害を認めてほしい、謝罪をしてほしい、二度とないようにしてほしいというものです。少なくとも、セクシュアルハラスメントは、禁止規定を入れ、何が禁止される行為なのか法律に明記し、被害者を迅速に救済する独立した救済機関を早急につくるべきです。
安倍首相は、相談したことによる不利益取扱いの禁止規定の創設によって、労働者がちゅうちょなく相談できるようになると私に答弁しましたが、相談しても、禁止規定がなければ、結局、被害が認定されず、人権侵害に対する適正な救済はなされません。
また、ハラスメントを受けたときの対応に対する不利益取扱いも禁止するべきです。
就職活動をしている学生へのセクシュアルハラスメント、性暴力も深刻です。保護、救済の対象は、ILO条約案にも示されているように、就職活動の学生、求職者、インターン、フリーランスなど、対象者を広げ、第三者によるハラスメントも規制の対象とするべきです。
世界銀行グループの二〇一八年のレポートは、OECD高所得の国の中で、日本だけがセクシュアルハラスメントから女性を守っていないと名指ししています。国連女性差別撤廃委員会は、日本政府に対し、セクシュアルハラスメント禁止、制裁措置の立法を求めています。指摘を重く受けとめ、早急な対応をするべきです。
次に、女性活躍推進法についてです。
今、ジェンダー平等の実現に欠かせないのは、男女賃金格差の是正です。ジェンダーギャップ指数世界第一位のアイスランドでは、二〇二二年までに男女賃金格差をなくすために、二〇一八年から、男女賃金格差がないことを証明することを雇用主に義務づけ、格差がある場合の罰則を設けるなど、本気になって取り組んでいます。日本もこうした取組に学び、男女賃金格差をなくすべきです。
そのためには、格差の実態をつかむ必要があります。非正規雇用を含めた全ての労働者の平均賃金及び中央値で見た男女の格差について、答弁を求めます。
諸外国の法制度の研究やハラスメント被害者の実態調査などを行う検討会をスタートさせ、ILO条約水準のハラスメント禁止法や均等法の抜本改正、ジェンダー平等法の創設に踏み出すべきです。
そのことを強く求め、質問とさせていただきます。(拍手)
〔国務大臣根本匠君登壇〕