斉木武志の発言 (本会議)
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○斉木武志君 国民民主党の斉木武志です。
会派を代表して、本改正案について質問いたします。(拍手)
まず、世耕大臣と経済産業委員会でも議論させていただきました、万博担当大臣の必要性について質問します。
二〇二五大阪万博では大阪府市が中小企業館を設ける方針を示すなど、中小企業の技術力を示す機会としても注目されており、万博関連法は週明けにも参議院を通過、成立する見込みとなっています。
この法案の成立で、万博担当大臣を新たに一人設けることが可能となりますが、本当に必要なポストなんでしょうか。
一九七〇年の大阪万博、二〇〇五年の愛知万博は通産大臣や経産大臣が兼務して開催しました。今回も兼務で十分可能であり、むしろ招致までの経緯を一番理解されている世耕大臣が兼務される方が、理解不足による不測の事態や混乱を回避できると考えます。菅官房長官、世耕経産大臣、御答弁ください。
先週、櫻田義孝大臣が辞任されましたが、オリンピック・パラリンピック担当大臣も、安倍政権になって新設したポストです。安易にポストをふやすよりも、一番理解が深い人物を充てるのが適材適所と考えます。官房長官の答弁を求めます。
万博担当大臣を新設すれば、安倍内閣には二十人の閣僚が名前を連ねることになります。二十人もの大臣ポストをつくるのは憲政史上初めてのことだと記憶していますが、いかがでしょうか。事実確認を求めます。
また、内閣法では、そもそも閣僚の数は十四人が上限と明記されています。二十人もの閣僚ポストを設けることは内閣法の趣旨を逸脱する行為と考えますが、官房長官の答弁を求めます。
そもそも、なぜ安倍政権では大臣ポストがふえるのか。主要閣僚を固定する一方で人事で政権の求心力を保つためには、軽量級のポストをつくって入閣待機組を処遇するしかないからだと指摘する全国紙も複数あります。実際、今閣僚席に並んでいらっしゃる菅長官と麻生大臣が在任七年目、世耕大臣が三年目の大臣職です。
党内の人心を掌握し、求心力を保つために設ける万博担当大臣ではないでしょうか。菅長官の答弁を求めます。
櫻田前大臣は、自民党議員の議席の方が復興よりも大事だと発言して辞任しました。折しも大阪では衆議院の補欠選挙が行われています。ダブル選挙と補欠選挙でたまった自民党大阪府連の不満を吸収するために、大臣ポストを一つ大阪府連に提供するんでしょうか。
今回の更迭劇は、復興よりも選挙が大事だという大臣の発言が国民の怒りを呼んだ結果です。今、万博担当大臣を新設し、大阪府連所属の議員から人選すれば、選挙の論功行賞そのものです。政権としての反省はどこに行ったんでしょうか。官房長官の答弁を求めます。
さて、中小企業は消費税の徴税の実務を担っています。本年予定されている消費増税に伴う軽減税率とポイント還元制度の課題について質問します。
本年十月以降、食料品をカードで買った場合、大手スーパーで持ち帰りで買うとポイント還元がつかないので実質八%、コンビニで買うと二%のポイント還元がついて実質六%、中小企業のお店で買うと五%ポイント還元されるので実質三%となります。店内飲食の場合はそれぞれ二%ふえるので、結果的に三パー、五パー、六パー、八パー、一〇パーと、五つの実質税率が存在することになります。
レジで一々全てのお客さんに店内で食べるか持ち帰るのか聞かなければいけないんでしょうか。店舗側の手間の増大、国民のレジ待ちによる時間のロスをどう考えるんでしょうか。そもそもわかりやすく簡素であることを求める税の大原則に逆行する制度、政策ではないでしょうか。財務大臣の答弁を求めます。
もう一つの目玉政策と政府が位置づけるポイント還元制度も課題が山積みです。
SuicaやPASMOといった交通系ICカードが一枚あれば、東京なら出歩くのに現金は要りません。電車もバスもタクシーも飲食店も、ほぼ全てのお店で使えるからです。
地方ではそうはいきません。私の地元は福井県ですが、JRの駅ですら交通系ICカードに対応したのは半年前です。地元では、自動改札機が初めてできたと大きなニュースになりました。しかし、自動改札機がない駅も多く、バスやタクシーでも使えないため、当然、交通系ICは普及していません。町に出ても、使えるお店はコンビニぐらい、現金が手放せないというのが地方の生活の実態です。
これだけ東京と地方の普及率に差がある状態でカード決済の五%還元を実施すれば、クレジットカードも持たずに地方で暮らす人は還元を受けられずに終わります。キャッシュレスが普及している都市住民が優遇され、地方は、そもそも対象となる人が少なく、使える機会も少ないため、還元額も低い。地方住民冷遇の政策になっていないでしょうか。世耕大臣の答弁を求めます。
また、IT知識の有無でも大きな格差が生まれます。Suicaなどの交通系ICで五%還元を受け取るには、普通のSuicaではなく、券売機で自分の名前を打ち込んで記名式のSuicaを買う必要があります。さらに、ネットやスマホのアプリにアクセスして、たまったポイントをカードのチャージ額に変換するという作業も必要です。この一手間は私も知りませんでした。カードを使えば、十月以降は自動でキャッシュバックされるものと思い込んでいる国民が大半だと思います。
アプリをダウンロードしてポイントをチャージ額に変換しろというような作業を全ての高齢者に要求するつもりなんでしょうか。そもそもスマホを持っていない方も多く、ポイントはたまっているけれどもチャージされない、ポイントの使い忘れがスマホを持たない方を中心に多発するのではないでしょうか。経産大臣の答弁を求めます。
また、与信力の高い高額所得者ほど優遇される点も問題です。カードを使って中小の貴金属店や不動産屋で一億円の宝石を買ったり不動産取引をすれば、五百万円ポイント還元されます。ブラックやプラチナといった使用限度額を一律に設定していないクレジットカードもあり、たとえ億単位の買物であっても、カード会社からの電話確認や審査等を通れば使うことができ、ポイント還元制度の対象になることは、世耕大臣も経産委員会の質疑でお認めになっています。これは税金を使った高額所得者の優遇施策ではないでしょうか。与信力の高い人ほど得をする制度を税金で実施することは、国民の理解が得られないと考えます。経産大臣の答弁を求めます。
こうした複数税率のわかりにくさ、レジの混乱、ポイント還元制度がもたらす格差等を考えると、ポイント還元や複数税率を前提とした消費増税には、我が会派として反対せざるを得ません。政府としては、それでも十月にこの方式で消費増税を実施するつもりなのか、財務大臣の答弁を求めます。
次に、中小企業の事業継続力強化について、経産大臣にお聞きします。
自然災害は、サプライチェーンや地域の雇用を支える中小企業、小規模事業者の経済活動に大きな影響を及ぼします。実際、平成三十年七月豪雨では、大手自動車メーカーのサプライチェーンが復旧するまで数カ月を要しました。中小企業の災害対応力の強化は喫緊の課題であると考えますが、他方、中小企業にとっては、日々さまざまな経営課題がある中、防災・減災対策については、重要なことだと理解しつつも、優先順位はどうしても低くなり、事業継続計画、いわゆるBCPの策定率も一五%と低調な状況です。
こうした中、本法案の計画認定を受けた中小企業は、防災・減災対策への税制優遇、低利融資等の税制、金融支援が受けられることとなっています。
例えば、防災・減災設備への投資に対して特別償却二〇%の税制優遇措置が適用されるとのことですが、中小企業にとって、設備の導入が直接の増益に結びつかない点や必要な計画認定の負担などを考慮すると、インセンティブとしては十分と言えるんでしょうか。これだけの支援策で中小企業の防災・減災対策は本当に進むのでしょうか。答弁を求めます。
また、新たな制度を創設したとしても、計画の申請手続が煩雑であれば、日々さまざまな課題について限られた人数で対応する中小企業では、利用は進みません。近年、各種の計画認定制度が非常に煩雑でコストがかかるとの声が中小企業経営者から多く寄せられています。
また、さまざまな計画認定制度が乱立する中にあって、中小企業がどの制度を活用したらいいのか混乱しがちです。
今回創設する認定制度について、中小企業にとってどう使い勝手をよくしていくのか。また、数多い計画認定制度の中、どのように広報、周知を行っていく計画なのか、答弁を求めます。
最後に、事業承継の円滑化について伺います。
経営者の高齢化や後継者不足から、個人事業主の事業承継に対する円滑化措置や優遇措置の必要性を指摘する声は多いと認識しています。一方で、特に親族の事業承継に対して優遇措置を充実させることについては、サラリーマン、勤労世帯との公平性、また、生産性が著しく低い、いわゆるゾンビ企業を温存しかねないとの観点から否定的な意見もありますが、どう考えますか。大臣の認識を伺います。
以上で、国民民主党・無所属クラブを代表しての質疑を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣菅義偉君登壇〕