小宮山泰子の発言 (本会議)
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○小宮山泰子君 私は、国民民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました野党四会派提出、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の一部を改正する法律案、業務等における性的加害言動の禁止等に関する法律案、労働安全衛生法の一部を改正する法律案について、賛成の立場から討論を行います。(拍手)
七十三年前、昭和二十一年四月十日、戦後初の第二十二回衆議院議員総選挙の結果、女性議員三十九名が誕生いたしました。明治から今日まで、日本で女性参政権や権利を守るために闘ってきた全ての先達に心から敬意と感謝をいたします。
本日は、平成で最後の本会議討論となりますが、残念ながら、日本は女性活躍とは言い切れない現状にいまだあることを指摘しなくてはなりません。
連合が二〇一七年に行ったハラスメントと暴力に関する実態調査によれば、職場でいずれかのハラスメントを受けた、見聞きした人は半数を超え、この調査では、職場のハラスメントが原因で、仕事のやる気がなくなったりミスやトラブルが多くなったりした、心身に不調を来した、仕事をやめた、仕事をかえたなどといった生活上の変化が起き、ハラスメントが働く人に深刻な影響を与えている実態が浮き彫りとなりました。
また、UAゼンセンのアンケート調査では、客からの迷惑行為に遭遇した人の割合が七割を超えるなどと、悪質クレームも深刻な社会問題となっております。
女性の活躍を推進するためだけでなく、全ての働く人が心身ともに健康で、安心して働くことができるようにするため、ハラスメント対策の強化は喫緊の課題であります。
また、世界共通の課題としてハラスメント根絶が求められている中、昨年、国民民主党などが参議院にパワハラ規制法案を提出いたしましたが、与党はこれを否決し、パワハラ対策に後ろ向きな姿勢が明らかとなりました。
政府が今国会にセクハラ、パワハラ対策を盛り込んだ女性活躍推進法等改正案を提出したことは一定程度評価したいと思いますが、残念ながら、法案には不十分な点が見られます。会社間のパワハラ、セクハラへの対応が不十分であること、悪質クレームから労働者を保護するための措置を講ずる義務を事業者に課していないこと、就職活動中の学生やフリーランスで働く人に対するセクハラ問題を放置していること、セクハラ行為を禁止していないことなどです。
一方で、国民民主党・無所属クラブなど野党四党が提出したセクハラ規制強化法、セクハラ禁止法案、パワハラ規制法案は、セクハラ、マタハラ、パワハラ、悪質クレームから働く人をしっかり守る法案となっております。
セクハラ規制強化法案は、会社間のセクハラ、マタハラ対策を抜本的に強化するものとなっております。具体的には、被害者の事業主から加害者の事業主にセクハラを行わないように求める義務を課すことや、加害者側の事業主に、加害者であるみずからの社員に対し、セクハラを行わないようにするため必要な措置をとる義務を課しております。
例えば、元請企業の社員が下請企業の社員にセクハラ行為をした場合、下請企業の事業主は、取引をとめられることを、ちゅうちょすることが想定されますが、セクハラ規制強化法案には、被害者側の企業が厚生労働大臣に措置を求め、厚生労働大臣が加害者側の企業に助言、指導、勧告等を行うという仕組みが盛り込まれております。この仕組みによって、取引上など立場の弱い企業が立場の強い企業に対してセクハラ行為を行わないように求めることができる、実効性が担保された法案と言えます。
また、セクハラ禁止法案は、企業、組織に属していない就職活動中の学生やフリーランスで働く人に対するセクハラも含め、セクハラ行為を禁止するものであり、セクハラ根絶のために不可欠な法案です。
さらに、パワハラ規制法案には、会社内でのパワハラだけでなく、取引先などほかの会社からのパワハラや悪質クレームについて、労働者を保護するための必要な措置を講ずることを事業者に義務づけることが盛り込まれております。
野党四会派提出三法案は、全ての人が安心して働き、自分の能力を生かす社会を実現するために必要不可欠な法案であり、賛成いたします。
委員会質疑の際に、岡本充功委員の、女性の活躍とはどういうことか、何を指すのかとの問いに、根本大臣は、職業生活において活躍することと答弁を繰り返しておりました。女性がみずから能力を十分に発揮して生き生き働くためにも、ハラスメントをなくすことが重要であります。
政府提出法案は、野党四会派提出法案と比べて具体策が見劣りするものとなっておりますが、ハラスメントが深刻な問題となっている現状に鑑みると、働く人のためには一歩でも対策を進めることは必要であると考え、政府提出法案にも賛成することといたしました。
委員会の審議等の大臣答弁、また附帯決議にあったように、性的指向、性自認に関して、アウティング等もハラスメントとして位置づけを、指針での明示、対策を確実に盛り込むことも要望させていただきます。
さて、女性活躍をめぐる政府・与党の対応に一言申し上げます。
第百八十七回国会で初めて女性活躍推進法案が提出された当初、女性活躍担当大臣は置いても、一般法扱いで、本会議登壇も予定されておりませんでした。私は、議院運営委員会理事会で、政府は、女性活躍は重要と言いつつも、青少年対策特別委員会を廃止してまで特別委員会を設置して議論した地方創生法案が重く扱われているのとは対照的に、女性を軽んじているとして、登壇案件にすることを要求し、何とか本会議にかかることとなりました。
このとき、地方創生法は成立に至りましたが、解散・総選挙となり、女性活躍推進法案は審議未了、廃案となりました。
そもそも、本法案が提示された当時、女性活躍推進法をつくるなら、男性の家庭生活における活躍推進法も政府は同時に提出すべきではないかなどといった会話も交わしておりました。
当時から、政府・与党が、本気で女性の活躍の推進というよりも、労働力として女性の利用をしたいとの印象は拭えぬままにおります。
しかし、女性活躍と銘打った法律をつくったのが、あの時代の男性の都合とか、そんな時代があったのかと笑い話にできるよう、今国会の議論が共同参画社会の実現に遠くない時期につながることを期待しております。かつ、現実に向けてさらなる前進をさせていきたいと考えております。
最後に、国民民主党は、引き続き、ハラスメントのない社会、真のジェンダーフリー社会の実現に向けて、ハラスメント規制の強化、待機児童問題を解消するための保育所の整備や保育士の抜本的処遇改善、子育てや介護と仕事との両立を実現させる長時間労働規制のさらなる強化などに全力を挙げて取り組む所存であることを申し述べ、討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)