松田功の発言 (本会議)
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○松田功君 皆さん、こんにちは。立憲民主党・無所属フォーラムの松田功です。(拍手)
会派を代表して討論に入る前に、一言申し上げたいと思います。
老後資金に年金以外二千万円必要とした金融庁の審議会報告書を、政府のスタンスと異なっているとして麻生大臣が受取を拒否しましたが、これは、選挙前のこの時期に、政府にとって都合の悪いものを隠すごまかしにほかなりません。
年金制度の問題は問題として、財政検証の公表を早急に行い、議論すべきなのではないでしょうか。この議論を行うことこそが国民の不安や怒りに対する国会のあるべき姿と考えますが、違いますか。
また、連日、イージス・アショアの問題が報道されております。防衛省は、グーグルアースを使ってはかった単純ミスとしていますが、防衛省が国防の重要な事項を決める際にグーグルアースを使っているとすれば論外です。そもそも、候補地が決め打ちだったのではないですか。
また、イージス・アショアのような大出力レーダーでは、電磁波の影響も心配されています。そして、ドクターヘリへの影響は、米軍Xバンドレーダーでも示されています。イージス・アショアで用いられるSバンドレーダーは大丈夫でしょうか。緊急時にドクターヘリへの影響が心配されます。国民の安全を守るべき防衛システムが国民の健康を害しては、本末転倒と言わざるを得ません。
しかも、一基約一千二百億円以上という高額です。この高額兵器の費用対効果も冷静に検証する必要があるのではないでしょうか。
そして、国家戦略特区での不都合な問題や総理のイラン訪問と、次々にさまざまな案件が出てきており、しっかり説明責任を果たすべきです。
直ちに予算委員会の開催を求めます。
そもそも、予算委員会の開会拒否は、政府・与党が追及されたくない問題を覆い隠し、内閣支持率を下げさせないためでしょう。しかし、内閣へのチェックは国会の重要な役割です。しかも、長期政権となった安倍内閣へのチェック機能は、より強化されなければなりません。
そんたく疑惑は、森友、加計問題を始め、勤労統計の不正調査問題、そして下関北九州道路問題と、次々と発覚をしています。関係者への証人喚問をかわし、関与のない、言葉で否定するだけで、数々の大問題にふたをしています。
先ごろ、菅官房長官は、省庁幹部との面談記録を作成していないと発言されました。官邸がブラックボックス化している状況では、どうやって政府の政策判断や意思決定を検証したらいいのでしょうか。
イギリスのシンクタンクが発表している世界各国の政治の民主主義ランキングですが、日本は世界二十二位、欠陥のある民主主義に該当いたします。
そして、国境なき記者団が発表している報道の自由度ランキングは七十二位。東アジア地域において、台湾四十五位、韓国六十三位、それより下となり、五段階評価では、顕著な問題ありと烙印を押されてしまいました。理由は、特定秘密保護法の施行や、フリージャーナリストや外国人記者への活動制限、さらに、日本政府はメディアに対する敵意を隠さず、ジャーナリストに対してハラスメントをしていると言われています。記者会見を見ても、意にそぐわない質問には答えておられません。
二〇一〇年には十一位と、メディアの自由度が高かったのが、安倍総理が首相に就任して以来、順位は下落しています。
真に民主政治が確立されるまでは、国民は深き注意をもって、常に政治、政局の推移を監視しなければならぬ、政治のあらゆる段階に人気取りが横行する、それは結局国民の負担となり、ひいては政治の腐敗、道義の低下を助長するものである、これは麻生大臣の祖父でもある吉田茂元総理の言であります。まさに今の日本の政治状況に対する警鐘のようではありませんか。
吉田茂元総理の言うとおり、国民がみずから政治、政局を判断できるように、直ちに予算委員会を開き、全ての情報を開示し、議論するべきでしょう。それを否定するということは、与党自民党は、議会制民主主義を否定し、破壊しようとしていることです。そのような独裁へとも進みかねない道を進むのであれば、もはや健全な民主国家となるためには政権交代しかありません。そのことを強く申し上げ、討論に移りたいと思います。
それでは、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対の立場から討論させていただきます。
まずは、改正案が提出された経緯は、御承知のとおり、昨年七月に自民党によって強行採決した上成立した参院の定数六増法に端を発したものであります。ここへ来て参議院議員の歳費を削減するという法案を出してきたのは、それに対するパフォーマンスにすぎません。
なぜならば、あくまでも自主返納、しかも三年間に限る。月額七万七千円の目安の根拠は、今夏の選挙で増員される三人分の経費を約六億七千七百万円とし、自主返納率は何と一〇〇%で見積もっているからです。
本来は、六増したわけですから六人分の経費を考えなければならないはずですし、議員会館の改修費用などを合わせれば約三十一億との試算もあります。それを六億七千七百万円としたことも甘いし、返納率一〇〇%で見積もっていることも甘い。この甘過ぎる見込みを真面目に信じている人がいたら、これらの人物は経営者失格でしょう。日本という国を破綻させるつもりですか。
そもそも自民党は、二〇一二年十一月、党首討論において、野田元総理に対し安倍総理は身を切る改革を行うと約束したではありませんか。にもかかわらず、昨年七月に参議院議員の定数をふやし、これによる経費の増加分を見せかけのこの法案でごまかそうとしています。この秋には消費税を増税し、国民の負担が増すわけですから、国民がごまかしを容認してくれると思いますか。
もう一つのごまかしは、昨年の六増法案です。
一票の格差をめぐる最高裁違憲判決への対応として、議員一人の人口が多い選挙区を二議席ふやすことで是正、改正を行いました。そして、きわめつけは、合区による選挙区から出馬できない現職を救済するための特定枠です。この比例議席の増加は一票の格差とは無関係となるため、一票の格差は是正されているように見えますが、日本の人口が減少する中で行ったこの方法は、選挙制度改革に逆行する、数字上でのごまかしです。
安倍政権は、地方創生に係る第一期総合戦略において、東京圏と地方の転出入を均衡させるとして、地方創生推進交付金を毎年約一千億円投入してきたわけですが、東京一極集中に歯どめはかからず、失敗しています。
これを鑑みますと、これから先、都心と地方の人口差はそう簡単に埋まらないことが予想されます。その場合、一票の格差を是正するために、またもや議員定数をふやすのでしょうか。そして、また見せかけの経費削減法案をつくり、国民をごまかそうとしているのでしょうか。
この一連のごまかし法案を速やかに撤回し、選挙制度の抜本的な見直しを行うという約束をしっかりと履行することを求め、討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)