稲場雅紀の発言 (政府開発援助等に関する特別委員会)

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○参考人(稲場雅紀君) ありがとうございます。済みません、言われた後で発言する気でした。
 ビジネスと人権というのは今非常に大きなトレンドになっているかと思います。これは、やはり非常に大事なところといたしましては、一つ、現状で、特にSDGsと関係しましてESG投資というようなことが強調されております。つまり、環境、社会、ガバナンス、こういったことがしっかりできている企業に投資家が投資をするというトレンドがかなり始まりまして、その結果として多くの企業がSDGsというものを非常に強く意識するようになったということですね。そういった意味合いにおいて、このビジネスと人権というのは現状非常に重要な、SDGsとの関係で非常に重要なポイントになっているのかなというふうに思っています。
 さらには、国際的にもこのビジネスと人権の潮流が非常に強くなっていると。例えば、イギリスは現代奴隷法という法律を作って、実際に一つの企業のサプライチェーンの文脈の中に、実際にいわゆる現代奴隷、強制労働というようなものが入っているのか入っていないのか、そこをアカウンタビリティーを持って明らかにせよということを法律化したわけですね。これが結構欧米においてはトレンドになってきているということがございます。残念ながら、我が国においてはそういった法制化の方向性というものがまだできておらないわけですけれども、例えば児童労働をどのようになくしていくのかとか、そういった課題。
 あと、もう一つは、これからの科学技術革命の文脈で申し上げますと、例えば電気自動車というようなところ、あるいはAIというところでいきますと、希少金属のニーズというものは非常に高まっていくわけですね。ところが、この希少金属というのは、例えばコンゴ民主共和国のような紛争国家に集中的に存在をしており、これがどんどんニーズが高まっていくにつれて、いわゆるその国々における紛争というものを強化してしまうと、そういったこともあるかと思います。
 そういった意味合いにおいて、この科学技術革命の時代においてどのようにいわゆる採掘産業における人権というものを確保していくのかというのは、これからどんどん大きな課題になっていくわけですね。そういった意味合いで考えたときに、やはりいわゆるビジネスをどんどんやっていくということだけではなくて、どのように人権を尊重したビジネスというものをやるのか。そこに、逆に言うと政治や行政がリーダーシップを持っていくということが非常に大事なのかなと思います。
 残念ながら、例えばTICADの文脈においてはビジネス振興ということは言われているんですけれども、どのようにこのビジネスと人権を両立させるのかという議論は、そこにかなり欠けておるわけですね。そういった意味合いで考えたときに、例えばアフリカビジネス振興においてビジネスと人権の視点というのをどうやって入れていくのかということについてもひとつ具体的に議論していくということがないと、諸外国に後れを取るということになってしまいます。
 そういった意味合いにおいて、ODAにおいてもこのビジネスと人権というものをしっかり位置付けて、そして実際に私たちがSDGsを達成するような形でのビジネス連携というようなものを実現するということが非常に大事かなと思っております。

発言情報

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発言者: 稲場雅紀

speaker_id: 20659

日付: 2019-02-28

院: 参議院

会議名: 政府開発援助等に関する特別委員会