茂木敏充の発言 (内閣委員会)
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○国務大臣(茂木敏充君) 経済再生担当大臣、全世代型社会保障改革担当大臣及び経済財政政策を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
日本経済は、六年にわたるアベノミクスの推進により、大きく改善しています。名目GDPは五百五十兆円と過去最大、企業収益も過去最高を記録しています。雇用環境も大幅に改善し、アベノミクスとともに始まった今回の景気回復は七年目に入り、戦後最長になったと見られます。
ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行き、金融資本市場の変動の影響等のリスク要因には十分注意しながら、経済運営に万全を期してまいります。
その上で、経済成長を更に持続させ、加速させていくためには、日本経済が直面する大きな壁、少子高齢化の進展、経済成長と財政健全化の両立、そして保護主義と通商問題、これら三つの課題に全力で取り組んでいく必要があると考えています。
一つ目の壁は、急速に進む少子高齢化です。人生百年時代に対応し、これまでの雇用制度や社会保障制度を見直し、誰もが幾つになっても安心し活躍できる全世代型社会保障へと改革していきます。
まず、本年夏までに、六十五歳以上への継続雇用年齢の引上げに向けた検討を進めるとともに、新卒一括採用の見直しや中途採用、経験者採用の拡大を図り、誰もがその能力を十分に発揮できる社会を目指します。こうした改革により、全世代型社会保障制度の基盤を整備し、本年夏頃から、給付と負担の見直しも含めた社会保障制度全体の改革を本格的に検討していきます。
また、日本経済の重点課題である潜在成長率の向上に向け、成長戦略を更に加速させる必要があります。今、世界では、第四次産業革命の技術革新によって、より高度な経済、より便利で豊かな生活、いわゆるソサエティー五・〇が実現しつつあります。人手不足感が高まる我が国においても、このような新しい流れを労働生産性向上のチャンスと捉え、更なる成長の実現に向けた取組を一気に進めます。
二つ目の壁は、経済成長と財政健全化の両立です。経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針の下、経済・財政一体改革に着実に取り組み、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指します。
本年十月に予定されている消費税率の引上げは、財政健全化だけでなく、人づくり革命の実現、社会保障の充実、安定化に不可欠なものです。消費税率引上げの実質的な負担を、既に決められている負担軽減措置により二兆円程度に抑えた上で、新たに二・三兆円程度の予算、税制措置を行い、引上げによる経済への影響を乗り越える十二分の対策を講じてまいります。
三つ目の壁は、保護主義と通商問題です。今、世界で保護主義の動きが広がる中、我が国が主導して自由貿易システムを守っていかなければなりません。
昨年十二月三十日にTPP11が、本年二月一日には日EU・EPAが発効しました。これらの経済効果を合算すると、GDP押し上げ効果十三兆円、七十五万人の雇用増と大きな効果が見込まれ、日本経済の新たな成長エンジンとなることが期待されます。
また、昨年九月の日米首脳会談で、日米物品貿易協定の交渉を開始することで合意しました。今後、我が国の国益に沿って日米交渉をしっかりと進めてまいります。
石井委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。