福山哲郎の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○福山哲郎君 立憲民主党・民友会・希望の会の福山哲郎です。
会派を代表して、総理に対して質問をいたします。
本年、今上天皇陛下が譲位をされ、皇太子殿下が御即位されます。平成の時代が幕を閉じようとしています。新しい時代の始まりです。
立憲民主党は、結党して一年三か月が経過しようとしています。一昨年の臨時国会では私一人だった参議院の仲間が、昨年の通常国会開会時には六人、今年の通常国会では有り難くも二十七人の野党第一会派で臨むことになりました。この間御支援いただいた国民の皆様に心から感謝申し上げます。
これまでに四十二の都道府県連を設立、この一年間の中間選挙では、公認候補の約九割が当選をさせていただきました。国民の御期待を謙虚に受け止めながら、真っ当な政治を地方、中央から共に実現していきたいと思います。
立憲民主党は、日常の暮らしや働く現場の声に立脚した、多様性を認め合い、お互いさまに支え合う社会をつくりたいと考えています。そのために、介護人材確保法を始め、LGBT差別解消法、選択的夫婦別氏法、性暴力被害者支援法、手話言語法などの議員立法を提出、検討しています。成立に向けて全力を尽くす決意です。
一方、昨年は、安倍内閣は国会で真実を語らないことを国民に知らしめた一年でもありました。立法府と行政府の関係が完全に壊れています。森友学園での財務省の文書改ざんと国会での虚偽答弁、加計学園問題、働き方改革関連法のデータ不備、防衛省の日報隠し等々、どの問題一つを取っても、本来なら内閣総辞職に値するものです。
自らに向けられた批判をひたすら否認するばかりで積極的に検証を進めるそぶりすら見せない、安倍内閣の姿勢は悪い意味で一貫をしています。否認とは、精神分析用語で、不快な事実に直面した際に、圧倒的な証拠があるにもかかわらず、それを真実だと認めず、拒否することを言います。
残念ながら、野党の議席が少ない、自民党の自浄作用が全く働かない等々が相まって、安倍内閣の否認が続いており、内心じくじたる思いでいっぱいです。
政府に反省の色はありません。相変わらず誰も責任を取らず、丁寧に説明するとうそぶくばかりです。
政策決定、行政監視機能の実効性を高めるためには、公文書の適切な管理と公開が欠かせません。立憲民主党は、公文書管理法改正案や公文書記録管理院設置推進法案を提出しています。法案の審議と早期の成立を求めますが、総理の認識をお答えください。
そんな中、またもや毎月勤労統計の不正が発覚しました。正直申し上げて、うんざりです。
総理は、今年十月からの消費増税に当たり、アベノミクスが着実に成果を上げつつあることを重ね重ね強調されてきました。しかしながら、経済に対する現状認識に大きな疑問符の付く事態が生じています。毎日、信頼を損なう事実が次々と明らかになっています。二〇一八年は、何と実質賃金が実態はマイナスになる可能性すら出てきています。まさにアベノミクス偽装そのものです。
総理に伺います。昨年一月から十一月の実質賃金の実態はマイナスになるという認識かどうか、お答えください。精査中などという答弁でごまかさないようにお願いします。
厚生労働省は、五百人以上の事業所に対して本来全数調査を行うべきところを、二〇〇四年以降、そのルールを無視して、東京都内の約千四百の事業所について三分の一のみを抽出した調査をしていました。これによって、延べ二千十五万人もの方々への雇用保険や労災保険等の支給額が少なくなりました。
抽出調査を始めた理由が、特別監察委員会の報告書では全く明らかになっていません。抽出調査を行おうとした理由、意思決定したのは誰か、なぜそのことを発表しなかったのか、お答えください。
延べ二千万人以上の方々への過少給付に対して、総理は、不足分の速やかな支払や再発防止に全力を尽くすことで政治の責任をしっかりと果たしてまいりますと述べておられます。
総理、現在の受給者は約八十万人、現在の受給者以外の人にはどのように支給するのか、速やかな支払とは、いつ、どのような形で行うのか、具体的にお答えください。
一方で、二〇一八年以降、データの復元処理、調査対象の入替え等をして、給与水準の伸びが大きくなりました。復元処理を行うことは、いつ、誰の指示で行ったのか、そのことをなぜ公表しなかったのか、お答えください。また、給与水準が大きく伸びたことについて、官邸には報告があったのかなかったのか、併せてお答えください。
一昨日、総理は、今回の再集計により下方修正となった平成三十年の各月の伸び率の数値のみをお示ししてアベノミクスの成果であると強調したことはありませんと答弁をされました。しかしながら、国会の答弁で、したことがあるか否かなどは問題のほんの一部にすぎません。事態を矮小化しないでいただきたい。ましてや、数値のみなどと限定して否定しても責任は免れません。いつものごまかしです。
二〇一八年六月の現金給与総額について、三・三%増という公表値があり、実態は二・八%若しくは一・四%とも言われています。三・三%増を前提にあらゆる経済指標が作られ、参考に資しています。総理の答弁があったか否かではなく、経済全体でアベノミクスを実態より大きく見せようとしたと言わざるを得ません。このことについて総理はどう認識されているのか、お答えください。
特別監察委員会では、結局、厚労省職員の身内によるヒアリングが行われ、官房長や厚労審議官が同席して質問したり、報告書原案を厚労省職員が作成したり等々、第三者性が全く確保されていません。
そもそも、不正を始めた動機や背景等、多くのなぜが何も明らかになっていません。それにもかかわらず、組織的な関与や隠蔽だけを否定するようなお手盛りの中間報告書になっています。真相解明よりも事態の鎮静化を優先しようとした政府の意図があったと言わざるを得ません。
特別監察委員会による再調査について、メンバーを総入替えをした上で、第三者委員会を改めて立ち上げ直すことも含めて、徹底した調査と原因分析の実施を求めますが、総理の見解を伺います。
根本厚労大臣は、昨年十二月二十日に事務方から報告を受けながら、それを公表しないまま、翌日、来年度予算案の閣議決定に署名をし、不正な調査方法による勤労統計調査の十月確報値の発表を放置しました。それこそ、ただ漫然と不正を放置して隠蔽しようとしていたと言われても仕方がありません。
説明の度重なる訂正、身内によるお手盛り監察、そして来年度予算案の閣議決定への対応、これらを見ても、根本厚労大臣は大臣の任にふさわしくありません。総理が根本大臣を罷免しないのであれば、その理由をお答えください。大臣を入れ替えて、信頼を取り戻して全容解明に努めるべきであると考えますが、総理の認識を伺います。
大規模な統計不正が明らかになり、我が国の統計全体に関する信頼が揺らいでいるところですが、SDGsについても統計の関係で指摘をしなければなりません。
政府は国連に対して、国連がSDGsの進捗把握に必要とする指標の四〇%しか提出できないと回答していると言われています。我が国の統計能力自体が疑われる事態ですが、総理、それは事実でしょうか。お答えください。
二〇一六年に閣議決定された政府SDGs実施指針の改定が来年度に予定されています。改定のプロセスにおいて、どのように様々な関係セクターの参加を図り、全員参加型での改定を実現するのでしょうか。総理、具体的にお答えください。特に、地方の声や、誰一人取り残さないというSDGsの精神にのっとり、子供、若者、女性、障害者、LGBT、限界集落に住んでおられる方々などの声をどのように反映するのか、併せて伺います。具体的にお答えください。
金融緩和と出口戦略についてお尋ねします。
アベノミクスの柱として行われている異次元の金融緩和は、既に導入から間もなく六年を経ようとしています。マネタリーベースは導入時の三倍を超えています。にもかかわらず、目標としてきた二%の物価安定目標の達成には至らない状況が続き、とうとう物価安定目標の達成時期をあえて明示しないことにしました。なぜでしょうか。
実質賃金が上がらず、可処分所得が増えない中で、消費が縮んでいることが理由ではないでしょうか。株価の高騰など、企業業績は上向き、株価は一定程度高値を維持しているものの、内部留保が増え、賃金に反映されない中で、経済の好循環が進んでいないことが原因なのではないでしょうか。この結果、過去最長の景気拡大局面と政府は言い続けていますが、何ら国民には実感がありません。
世界的に見れば、アメリカのFRBは二〇一五年から利上げを再開し、欧州中央銀行も昨年六月に年内の量的緩和政策の終了を決めるなど、市場との対話を慎重に行いながら、世界経済全体は、金融緩和からの脱却、出口戦略を見据えた市場の誘導を進めています。
異次元の金融緩和から六年。前にも後ろにも行けず立ち往生している金融緩和の出口戦略をどのようにお考えか、時期と戦略について総理の見解を求めます。
消費税率の引上げについてお伺いをします。
実質賃金の実態がマイナスなら、本当に本年十月から消費税率を引き上げるような経済環境になっているのでしょうか。
ポイント還元、すまい給付金や次世代住宅ポイント制度、住宅ローン減税の拡充、自動車の税負担の軽減は、結局のところ、税率引上げによって本当に生活が苦しくなる人々に手が届く施策とは思えません。プレミアム付き商品券も、その効果はいかほどか、お答えください。単なるばらまきではないでしょうか。
それに加え、軽減税率の導入です。国民にも企業にも極めて分かりにくい制度で、天下の愚策そのものです。
国費で二兆円の経済政策を計上し、軽減税率を導入することで、これほどの政策を行い、事務コストを掛け、中小企業に負担を掛け、国民に混乱をもたらしかねない消費税率の引上げは撤回すべきだと考えますが、総理の見解を伺います。
総理は、一昨日の衆議院本会議において、立憲民主党の枝野代表から、新たに導入される幼児教育の無償化では高所得者ほど恩恵を受けるのではないかという問いに対して、所得の低い方の保育は既に以前より公費を投じ負担軽減を図っているため、そのような指摘は当たらないと答弁をされました。
しかし、低所得者がその所得に応じた負担軽減を受けていることと、今回の幼児教育無償化に伴う格差の議論は、全く質を異にするものであります。意図的、悪質な議論のすり替えであり、不誠実な答弁です。幼児教育の無償化が導入をされることに伴い、これまで負担を軽減されることのなかった高所得者もその負担から逃れることになれば、高所得者の可処分所得は増え、結果、格差が拡大することは当然の論理です。更に言えば、保育園に入れなかった方は、この無償化の対象から外れることになります。
なぜその事実を認めようとしないのでしょうか。改めて、幼児教育無償化が格差の拡大につながるのではないかという点について、総理の見解を求めます。
昨年の夏は、国内各地で最高気温が観測史上一位を記録するなど、猛烈に暑い年でした。一方で、台風が頻繁に上陸し、西日本豪雨を始め各地で豪雨災害をもたらし、土砂災害も多発しました。本当に被災地には心からお見舞いを申し上げます。
気象庁によると、昨年の世界の年間平均気温は一八九一年以来四番目に高くなる見込みで、世界の年平均気温は百年当たり〇・七三度のペースで上昇しています。パリ協定における削減目標を各国が達成できても、二一〇〇年には三度以上上昇するとの指摘もされており、現在の削減目標の引上げは各国の喫緊の課題です。
しかしながら、我が国のエネルギー基本計画では、天然ガス発電の二倍ものCO2を排出する石炭火力発電が依然としてベースロード電源として位置付けられています。一方、世界では脱石炭の動きが広がり、欧州では二〇三〇年までに石炭火力を全廃すると表明し、我が国でも石炭などの化石燃料投資から金融業界が撤退する方針を発表しています。
G20諸国は世界の温室効果ガス排出の約八割を占めています。二〇一九年サミットの議長国である日本は、率先して削減目標を引き上げた上で、サミットで各国の目標引上げを提起すべきと考えますが、総理の認識を伺います。
トランプ大統領のパリ協定離脱は全く理解できません。安倍総理はトランプ大統領に、例えば、パリ協定からの離脱はやめた方がいいなどと説得したことがありますか。総理、お答えください。
トランプ大統領は、米国第一主義を更にエスカレートさせ、パリ協定ではなく、ユネスコ、万国郵便連合、国連人権理事会からも離脱するとしています。こうした国際場裏での米国の姿勢をどのように認識しているのでしょうか。戦後の世界の国際体制が揺らいでいます。総理に伺います。
一方で、安倍政権は原発ビジネスの国際展開を積極的に進めてきました。しかしながら、ベトナムは二〇一六年に国会が撤回決議を可決、リトアニアも計画凍結、トルコでは事業費が当初の見積りから倍増して計画が頓挫という状況です。直近では、日本の企業が英国での計画を凍結し、原発輸出は完全に行き詰まっています。原発の経済合理性が失われている現実を直視するべきです。それでも原発輸出を進めるのでしょうか。総理、お答えください。
立憲民主党は、他の野党と共同で原発ゼロ基本法案を国会に提出しています。全国各地でタウンミーティングを開催し、言わば国民との対話を経て提出したものです。今必要なのは、原発ゼロを決める政治決断です。総理は、原発ゼロというのは責任あるエネルギー政策とは言えないと言われますが、全く説得力がありません。
立憲民主党の枝野代表と私は、三・一一東日本大震災、原発事故のときの官邸メンバーです。原発事故に向き合った政治家として、一度暴れ出したら人間の手ではいかんともしようがない原発をこれ以上日本で稼働することはやめたいと考えています。これは、イデオロギーとか左や右ではなく、信念に近いものです。今から処理に数万年掛かる核廃棄物を未来に大量に残すなどという権利は、現在生きている私たちにはありません。
原発廃炉と省エネ、再生可能エネルギーへの転換は、原発輸出ではない新たな輸出産業となるものであります。不可能ではありません。なぜなら、二〇一一年に導入したFITによって、現在まで僅か八年弱で原発約二十基分に相当する再生可能エネルギーの設備容量が日本で生まれました。系統強化、燃料電池の普及等で新しい国づくりを加速するべきです。
原発のない新しい社会、町づくりをスタートさせ、原発輸出をなくし、再生可能エネルギーの普及拡大を進めることについて、総理の認識を伺います。
また、原発ゼロ基本法案の審議を行い、賛同いただきたいと考えますが、総理、いかがでしょうか。原発ゼロを参議院選挙の争点にするべきだと考えますが、重ねて見解をお伺いします。
就労外国人問題について伺います。
この問題は、日本の社会に大きな変革をもたらします。拙速ではなく、国民の合意を形成しつつ制度を練り上げていくべきと考えます。ところが、政府は、法案を数の力で無理やり成立させた上、様々な懸念に蓋をして、その実施を強行しようとしています。
問題点は山積しています。政府間文書の作成程度で、送り出し国の悪質な仲介業者の介在を本当に防止することができるのでしょうか。大都市に集中して就労をすることが想定できるのですが、必要な措置を講じるように努めるというだけで偏在を防ぐことができるのでしょうか。人手不足で悲鳴を上げている中小企業の人材は本当に確保されているのでしょうか。大企業とのすみ分けはどうするのでしょうか。結局、人手不足のところに人材は行かないのではないでしょうか。
これらの懸念事項への対応策は、我が党の議員が法案審議の際に繰り返し指摘したにもかかわらず、昨年末の基本方針には何も書かれていません。総理、これらの問題、疑問点について、一つ一つ具体的にお答えください。
北方領土問題についてお伺いします。
単純な疑問です。北方四島の領土交渉について、総理は我が党の枝野代表に、我が国が主権を有する島々と述べられました。河野外務大臣に至っては、交渉中だから何も言えないの一点張りです。片やロシア側は、南クリル全島の主権がロシアにあることを含めて第二次世界大戦の結果を完全に認めるべき、北方領土という呼称は認めない等々言いたい放題です。
外交的に今少し考えられない状況が続いています。総理、なぜ自国のポジションすら自国内で表明できないのでしょうか。理由があるのなら、お答えください。
沖縄における在日米軍基地問題についてお聞きします。
総理は、施政方針演説の中で、沖縄県民に寄り添うというこれまでの表現を使われませんでしたが、なぜでしょうか、お答えください。
昨年九月の沖縄県知事選挙において、自公推薦の候補は、普天間飛行場の一日も早い返還、危険性の除去、基地の負担軽減と訴えておられました。これは、いつもの安倍総理の発言と同じです。県知事選挙では、その主張が沖縄県民からノーを突き付けられたのです。民主国家として、玉城デニー知事を圧勝に導いた沖縄県民の民意を総理はどのように受け止められるのか、改めて伺います。
総理も地盤改良工事が必要であると答弁されたように、辺野古沖の埋立予定区域に軟弱地盤があることを政府も認識されています。そうすると、軟弱地盤の存在が埋立承認時には明らかになっていなかったという事実に基づいた沖縄県の埋立承認の撤回は、逆に正当性を持つのではありませんか。総理、お答えください。
さらに、その後、国交大臣が、防衛省が申し立てていた沖縄県の埋立承認撤回の執行停止を決めましたが、沖縄県の正当性ある承認撤回を止めることは逆に不適切だったのではないでしょうか。総理の認識を伺います。
また、総理は、沖縄防衛局において地盤改良に係る具体的な設計等の検討を行うと答弁をされていますが、設計変更が必要であるとの認識でよいでしょうか。併せて総理にお伺いします。
護衛艦「いずも」等の事実上の空母化については、専守防衛に関する従来の政府答弁を逸脱するものであり、事実上の敵基地攻撃能力の保有になると考えており、重大な懸念があります。
これまで政府は、専守防衛に逸脱するため、大陸間弾道ミサイル、長距離爆撃機、攻撃型空母の保有を禁じてきました。しかし、新たな大綱では、長射程のスタンドオフミサイルの整備が盛り込まれ、さらにF35B戦闘機の導入を打ち出し、現有の艦艇からの運用を可能とするような措置を講ずるとして「いずも」型の空母化に踏み切りました。
岩屋防衛大臣は、攻撃型空母について、戦闘機を常時搭載するわけではなく、多機能、多用途の護衛艦として運用する、専守防衛の範囲内と述べています。
では、皆さん、例えば、米国の空母ロナルド・レーガンでは、戦闘機等は通常、岩国基地に置かれていて、出航時にのみ空母に搭載されます。それでもロナルド・レーガンは攻撃型空母ではないというのでしょうか。まさに詭弁です。
それでも、専守防衛は維持していると強弁し、「いずも」は攻撃型空母ではないというのでしょうか。総理の見解をお伺いします。
立憲民主党は、男女半々の議会を意味するパリテ・ナウと称して、女性候補者の擁立を積極的に進め、パリテカフェ、パリテスクールを各地で開催しています。ジェンダー平等を進めていき、政党の体質改善を目指していく所存ですが、自民党におかれてはどのように取り組むおつもりですか。
また、我が党は、多様な人材が立候補しやすくなるような立候補休職制度、議員の出産、育児のための環境整備についても法制化の検討を始めました。各党にも御検討いただきたいと思いますが、このことについても総理の見解をお尋ねします。
結びに、赤ちゃんを授かった三人の私の友人の話を御紹介します。
トランスジェンダーのふみのさん、そのパートナーのあいさん、そしてゲイのゴンちゃんです。昨年、三人に待ちに待った赤ちゃんが生まれました。
ふみのさんは、生まれたときの性と自らの性別の認識が異なるトランスジェンダーです。男性として生きているふみのさんとあいさんは、パートナーとして暮らしています。あいさんは異性愛者の女性です。つまり、男女の恋愛です。あいさんの両親は、二人のことは当初は反対でした。生物学的には、二人には子供はできません。
二人は何度も話し合い、信頼できる親友から精子を提供してもらうことを決意しました。ゴンちゃんは、ふみのさんのLGBTの活動を共にする仲間でした。ゴンちゃんから精子が提供されて、何度かのチャレンジの後、妊娠。昨年、赤ちゃんを授かりました。そして、ゴンちゃんは月に何回か赤ちゃんの顔を見に行く生活をしています。そして、ふみのさんとあいさんと赤ちゃんとで今は暮らしています。今は三人の御両親もそれぞれ理解を示してくれています。
このプロセスには、長年の三人の葛藤やつらさ、どれほどの痛みと決意が重なり合って、今、その赤ちゃんが存在し、育っているのか。そして、家族を始めて周辺の皆様は、どれほど自らと向き合い、本当に苦しんでこられたか。そして、今現在はどれほどの喜びに包まれているかを、どうか想像してみてください。
彼ら三人の記事が一週間ほど前、インターネットで公開され、祝福のメッセージがあふれんばかり届きました。
日本には、子育て中のレズビアンカップルなど、他にも声を上げられていない多様な家族がたくさん存在しています。先般、国が滅びるなどという暴言を発した議員もいましたが、これでも自民党の杉田議員のように、生産性がないと切り捨ててしまうのでしょうか。
彼らは特別のことを求めているわけではありません。人として生きていく上で、普通に彼らのことを伝えられ、自然体にいられる環境をつくってくれればという願いです。LGBTカップルではなかなか住居が借りにくい、手術のときに身内としてサインができない、こんなことですら偏見や差別が存在します。
政治の役割はLGBTだけではありません。障害者もお年寄りも女性も含めて多様性を大切にし、当事者に寄り添い、法整備など制度改正等できることから始めることなのではないでしょうか。
先日発表された民間調査では、LGBTの人は全国の約八・九%、十一人に一人存在するという調査が出ています。これは、身の回りにおられる、例えば佐藤さん、鈴木さん、高橋さんなど、多い名字の一位から九位を合わせた数に匹敵をします。LGBT差別をなくすための法整備が必要と考える人の割合は七二%という結果も出ています。
社会は少しずつ変わってきています。いや、変えなければなりません。全国で十一の自治体がパートナーシップ制度を導入し、同性婚での違憲訴訟も始まっています。
立憲民主党は、LGBT差別解消法の制定や同性婚が可能になるような動きを支えていきたいと考えています。LGBT差別解消法について総理の見解を伺います。
安倍政権の一強多弱の状況が続き、乱暴な国会が常態化しています。その要因の一つは、約六年前、民主党政権が自壊し、国民の期待を大きく裏切ったことであると考えます。本当に申し訳なく思います。
だからこそ、立憲民主党は、その反省の上に立って結党しました。平成の次の時代に、自民党に代わる新しい価値、今後の新しい社会の在り方を提示し、国民に御期待をいただき、社会を変えていく、その役割を担わせていただきたく思います。もう一度、政権交代への山を一歩一歩登り始める決意です。
多様性を認め、お互いさまに支え合う、そんな社会を一人一人の皆様と共につくっていきたいと考えます。立憲民主党は、これまで同様、右でも左でもなく前へ進むことを誓いまして、私の質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕